帰りたい帰れない JR東日本485系新潟車
1月29日(土)の出来事。
19時45分ごろ、新宿駅を通りかかった際、私はある列車の存在を思い出した。土曜・休日のみ新宿から黒磯までを結ぶ快速「フェアーウェイ」である。この列車は、新宿~新潟間を走る夜行快速「ムーンライトえちご」で上京してきた485系を有効利用した列車。今では数少なくなった国鉄特急色の485系が使用される貴重な列車でもある。最近では、交直流両用機能を活用し、黒磯から北へ。会津若松まで延長運転されることもある。
ところが、昨年10月に発生した、新潟県中越地震の影響で、現在は「ムーンライトえちご」が運休となっている。被災した上越線は、年末年始輸送を前に単線による営業運転を再開したが、夜行列車は年末年始に「能登」が運転されたのみ。従って、この「フェアーウェイ」に使われる「ムーンライトえちご」用485系は、暫くの間、故郷である新潟へ帰れないのである。普通ならば、中央本線を使って長野周りで回送させると言うことも思いつくが、485系の場合は、おでこにヘッドライトがあるため、トンネルの断面が小さい中央本線を通過することが出来ないのだ。よって暫くの間、東京で出稼ぎと言うことになる。故郷、新潟と遠く離れた東京で週末のみ働く出稼ぎ生活が続いてる485系を激励したくなった。ちょうど私が通りかかった時間が、新宿へ戻ってくる時間に近かったので、到着ホームである6番線へと向かった。貴重な国鉄特急色485系使用ということもあって、ホームには同業者が2人いた。
新宿に到着した快速フェアーウェイ号↓
この表記が「ムーンライトえちご」専用車の証でもある↓
新宿方先頭車は半室グリーン車になっている↓
この出稼ぎ運用だが、上越線の復旧工事の進捗具合でいつまでか決まってくるものと考えられる。ただ、どう考えても1ヶ月以内で出来るような物でもないだろう。春休み期間中のみ暫定的に「ムーンライトえちご」が復活する可能性もあるかもしれない。その時は、晴れてこの車両が新潟へ帰ることになるだろう。春まで東京に出稼ぎとは、冬場だけ出稼ぎをやっている北国の人に似ていると思ってしまうのは私だけだろうか。
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コメント
快速運用の時、グリーン車はどうするのでしょうか。まさか解放はしてくれないのでしょうね。
Primera
投稿: Primera | 2005/01/31 00:04
Primeraさん、こんばんは。
この編成ですが、快速「ムーンライトえちご」と「フェアーウェイ」に使用されるときは、グリーン車はしっかり営業します。羽越本線では、間合いで快速「らくらくトレイン」と言うのに使われますが、これは乗車整理券が必要です。この列車の折り返しは新潟行き快速になるのですが、これは乗車券のみで利用できます。時刻表上はどちらもグリーン車マークがありませんので、グリーン車については通路あるいは締め切り扱いかもしれません。
投稿: TOMO | 2005/01/31 01:08
こちらでは初めましてです。
先ほどトラックバックを送信させていただきました。
ムーンライトえちごに使用されている485系ですが、165系時代はよく利用しました。485系に変わってからは1回だけですが(^^;
上越線での回送が難しいのなら東北~青森~奥羽・羽越経由という手もあると思うのですが、色々とこちらも難しいのでしょうね。
投稿: sion | 2005/02/02 00:56
sionさん、ようこそ。こちらでも宜しくお願いします。
トラックバック有難うございました。485系の回送ルートですが、暫定開業中の上越線を通過するのが難しいと言うことであれば、ほくほく線経由なら何とかなるのではないでしょうか。ただ、直江津から折り返す時に信越本線経由でそのまま新潟へ行ってしまうと、向きが逆になってしまいますから、越後線経由にしないといけませんね。
投稿: TOMO | 2005/02/02 20:50