「新前橋トレインフェス09」会場へ
さて、井野駅でSLみなかみ号を撮影した後は、後続の列車でお隣の新前橋駅へと移動する。
新前橋駅には、高崎車両センター・新前橋運輸区が隣接している。高崎車両センター・新前橋運輸区は、高崎線・上越線・両毛線・吾妻線・信越線と言った、高崎支社の各路線で使用される電車及び乗務員の基地である。1959年、新前橋電車区として開設されて以来、今年で50周年を迎えた。そこで、50周年を記念して、この日、「新前橋トレインフェス09」が開催される事となった。
10時20分頃、新前橋駅に到着する。駅ホームから車両センター側を眺めてみると、傘をさして鉄道ファンが行列を作っているのが見えた。雨の中、並ぶのは嫌だなあと思いつつも、会場に向けて歩道橋を歩いて行く。やがて、車両センター入口に着き、中に入って行く。そこで、この行列が部品即売の列である事が解った。特に部品に興味のない私は、そのまま会場内へと入って行く。途中でパンフレットを貰って、まずは車両展示スペースへと向かった。
祝!新前橋電車区開設50周年記念として、「新前橋トレインフェス09」が開催された。
雨の中始まった「新前橋トレインフェス09」だが、会場内には、雨にも負けず、多くの鉄道ファンが駆けつけていた。まず、手前の車両展示スペースには、御覧のように183系・115系・107系が並べられた。183系は、大宮総合車両センターから駆け付けた、人気のOM103編成。今でこそ、大宮配置となった183系であるが、特急「水上」「草津」「あかぎ」用の185系と同様、以前は、高崎車両センターに所属していた車両である。今回、このイベントに合わせて、古巣に里帰りとなった。
両毛線開業120周年ヘッドマークを掲出した115系と、107系電車。
115系と107系電車の並び。高崎地区のローカル電車の主力とも言える両形式であるが、近年では、高崎線へのE231系投入により、211系が両毛線にも進出してきており、115系と107系も、徐々に勢力を弱めつつあるようである。107系は、「軽井沢」の幕を出しているが、高崎地区に配属された100番台は、横軽対策を施しているのだが、実際に107系が営業運転で軽井沢へ入っていた実績が有ったかどうかは不明である。
電車の3本並べられた会場から、少し奥へ行くと、高崎車両センターが誇る機関車が3両並べられていた。
電車だけでなく、機関車も3種類並べられた。
普段は、高崎車両センター高崎支所をl拠点とする機関車も、このイベントに合わせて新前橋に派遣されていた。この日は、尾久車両センターでもイベントが開催されており、高崎車両センターに所属する機関車の一部が、そちらにも派遣されているのだが、それでも、この3両を展示用として確保している点に、このイベントに対する熱意を感じた。
ぶどう色のEF64 1001号機。
EF64 1001号機は、高崎車両センターに所属する唯一のEF64の1000番台車。1987年3月、当時在籍していた12系お座敷客車「くつろぎ」及びEF55が山岳線区へ乗り入れた際の捕機用として、この塗装に変更された。
EF65 501号機。
かつて、東海道・山陽本線のブルートレインを牽引していたEF65の500番台車。客車牽引用のP形と呼ばれるタイプは、全部で22両存在した。その中のトップナンバーである501号機は、JR東日本高崎車両センターに所属している。数年前までは、高崎に来れば当たり前のように見られたP形も、現在では、500番台のトップナンバーである501号が、唯一の現役機である。
DD51 895号機。
八高線や吾妻線の工臨や臨時列車用として活躍する高崎車両センターのDD51。この日は、895号機が新前橋で展示された。高崎車両センターのDD51は、時折、JR東日本の非電化線区でのお召列車牽引に充当される事が有り、その際には、842号機がお召機として派遣されるが、この895号機も、お召予備機となっていた時期が有り、そのせいか、美しく整備されている。
DD51 895号機、反対側は「さくら」のヘッドマークが掲出されていた。
更に先へと進むと、検修庫内では、車両部品を展示していた。鉄道模型をやっていると、どうしても、こう言うものが気になる事が有る。
AU75G形集中式冷房装置。
高崎車両センターの所属車両では、主に211系がこのタイプのクーラーを使用している。
AU13形分散式冷房装置。
急行形の165系や455系、特急形の183系や485系などでお馴染みのAU13形分散式冷房装置。現在、高崎車両センターに所属する車両の中では、107系のクハ106で使用されている。
スノープロウ。
北国の車両には欠かせないスノープロウ。これからのシーズンは、このスノープロウが欠かせない存在となる。
2種類のパンタグラフ。PS21とPS35。
菱形パンタのPS21と、シングルアームパンタのPS35が、このように並べられて展示されていた。
車両部品を一通り見て、更に先に進むと、この種のイベントでは、すっかりお馴染みとなった制服撮影会コーナーが設けられていた。主にお子様向けに制服を提供して撮影をするという企画であるが、このコーナーのために、記念撮影用として、こんな車両が並べられていた。
485系お座敷電車「やまなみ」(左)と「せせらぎ」(右)
485系を改造したお座敷電車「やまなみ」と「せせらぎ」。このタイプのお座敷電車は、小山や幕張にも配属されているが、高崎のお座敷電車は、他の所が6両1編成なのに対して、4両1編成で構成されている。時には、この2編成が併結し、8両編成で運転される事もあるが、以外にもこの両者がこうやって並んで留置されているという姿は、今までに目にした事が無かった。
お座敷電車の近くに留置されていた床下機器見学用の107系。
停車中の107系。床下機器の部分には、名称やちょっとした解説も貼られていた。
DT32形台車。(クモハ107-115)
TR69形台車。(クハ106-115)
トイレタンク。(クハ106-115)
この後、来た道を引き返し、再び車両展示上の所へ戻ると、183系のヘッドマークが変わっていた。
183系のヘッドマークが「新雪」に変わっていた。
どうやら、定期的にヘッドマークを回転させて、来場者の目を楽しませているようである。その後、本庁舎内の写真や鉄道模型を観察し、再びこの場所に戻って来ると、またヘッドマークが変わっていた。
183系のヘッドマークは「草津白根」に。
115系は通勤快速。107系は上野行きの幕に。
この時点でようやく天気が回復してきて、雨が上がって来た。
時刻は11時30分を過ぎた。一通り撮影も終了したので、高崎車両センター・新前橋運輸区の見学はここまでとした。私は再び長い歩道橋を渡って新前橋駅へと戻り、入線していた高崎行きに乗車。次の目的地へと向かった。
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コメント
少しお久しぶりです。
TOMOさんも来られていたのですね。私もラスト1時間だけですが行って来ました。
私的に、かなり充実した内容だったと感じましたね。一定時間置きにHMや幕を変えてくれたのはとてもいい企画だと感じました。
今度何かでお会いする機会がありましたら、よろしくお願いします♪
投稿: 緑のあずさ | 2009/11/20 21:29
緑のあずささん、コメント&トラックバックありがとうございます。
当日は、午後から尾久に行く予定で動いていましたので、私の場合、高崎車両センターの方は、昼までの約1時間半の滞在となりました。
ブログを拝見いたしましたが、午後は、EF64 1001にもヘッドマークが付けられたのですね。茶がまの「北陸」マークは、私も見たかったです。
投稿: TOMO | 2009/11/21 23:41