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西武 E31形電気機関車さよならイベントへ 後編

さて、E31は横瀬車両基地に到着し、いよいよさよならイベントも本番に突入。私達一行は、西武秩父へ向かう、E31三重連を撮影するために、武甲山をバックに撮影が出来るポイントへと移動する。

横瀬駅から歩いて5分ほど。畑の中の撮影ポイントに着くと、既に20名ぐらいのファンが待機している状態であった。まだ本番までは40分以上あるのだが、この時間帯に来ておいて正解だった。とりあえず、本番に向けて待ち続けるが、この日はとても寒くて、待つのも一苦労である。それでも、世間話をしながら時間を潰す。

10時52分、ライターの吉田一紀さんが横瀬駅に到着するとの連絡が入り、横瀬駅の改札口へお迎えに行く。この日、吉田さんはお誕生日。以前より、西武鉄道のE31を見たいと言うお話だったので、御誘いをしていたのだが、E31の最後の運転と言うこの日に、ようやくスケジュールが一致したのである。しかし、急なお仕事が入り、この西武秩父への1往復しか見られないとの事。まあ、お仕事は仕方がないが、せめて、特等席で見ていただこうとご案内をする事に。

撮影地に戻る前、ちょうどE31が三重連を組んで入換をしていた。まずは、吉田さんと共に、このシーンから撮影をする事にした。

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西武秩父へ三重連での1往復に備えて、入換中のE31。

西武秩父方よりE31+E32+E34と言う組み合わせで組まれた3重連。入換中と言う事で、3両のE31は、それぞれパンタグラフを片側しか上昇していない。西武秩父に向かう際には、おそらく先頭のE31のみ、パンタグラフが2基上昇となるだろうから、本番とは違う姿を撮る事が出来た。

入換シーン撮影後は、撮影地へと移動する。私が横瀬駅までの往復のために、撮影地を離れた時間は、およそ15分ほどなのだが、撮影地に集まっている鉄道ファンの数は大幅に増えており、100人以上に膨れ上がっていたと思う。

寒さに震えながら、本番を待つ。そして、およそ15分後の事。吊り掛け音を轟かせて、E31が西武秩父へと向かっていった。

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武甲山をバックに、三重連で西武秩父へ向かうE31。

秩父のシンボルでもある武甲山。残念ながら、山頂付近は雲に隠れてしまったため、機関車を中心に撮影してみたのだが、あまりの寒さに、手がかじかんでしまい、ぶれてしまった。実は、IS機能付きのレンズを使用したのだが、バルブ撮影をしたときに解除したままとなっていることに気付かなかったと言う大失態を犯していた。

西武秩父へ向かったE31は、およそ40分後に横瀬へと戻ってくる。これが最後の力走となるだけに、今度ばかりは失敗が許されない。折り返しの横瀬行きは、出来るだけ線路に近付いた場所で撮影する事にした。E31は、西武秩父駅を12時ちょうどに出て来る筈なのだが、時間になっても列車が現れない。その時、ふと線路を挟んで反対側を見ると、3名ほどのファンがカメラを構えているのが見えた。あの場所は、入換等を行う際に使う引き上げ線の筈。明らかに線路内だ。危ない・・・そう思った次の瞬間、横瀬駅から駅員氏がやって来て注意をしていた。どうやら、線路内にファンが立ち入っていると言う事で、列車が停まっていたらしい。最近、撮り鉄に関する嫌な事件が相次いでいるが、西武沿線では、そんな事は無いだろうと思っていたのだが、E31の現役最後の日に、こんな光景を目にする事になるとは、何とも残念だ。

線路内にいたファンの退去を確認した後、およそ5分遅れで、E31が通過して行った。

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E34を先頭に横瀬へ向かう。

どうにか先程の失敗分を取り返せる仕上がりとなってくれた。

この後、車両基地で開かれる撮影会に向かうが、吉田さんとは時間の都合上、そろそろお別れとなる。駅へ戻る途中、駐車場付近に多くのファンが集まっていた。良く見ると、三重連となっていたE31が、撮影会会場へ向かうため、1両ずつに切り離しているところであった。そこで、このシーンを観察する事に。

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横瀬車両基地へ向かうために、切り離し作業を行う3両のE31達。まずは、E34が入庫する。

まずは1両、E34がゆっくりと車両基地へ向かっていった。

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続いてE32がゆっくりと車両基地内へ。

E34に続いて4分後、E32がゆっくりと車両基地へ向かっていった。

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そして最後にE31がゆっくりと車両基地へ。

最後に残ったE31も、E32に遅れる事4分後に、車両基地内へと進んで行った。

この後、私達もE31を追い掛けるように、車両基地内へと向かう。会場では、ちょうどE31が4両並べた状態での撮影会を開催していた。まずは会場の外側から撮影してみる。

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E31形を4両並べての撮影会。

一番手前は、一足先に現役を引退したE33。この車両だけは、架線が貼られていない線に留置されている。そして、その横に現役の3両が並べられているのだが、E33の留置場所の関係から、番号順に揃わないのが何とも残念だ。

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今度は車両基地の中から4両並びを撮影。

あとは、正面から4両並びを撮りたかったのだが、人が多すぎて近寄れない。そこで、いったん、この場所から撤退し、食事を摂る事にした。寒かったので、検修庫の中で売っていた「きのこラーメン」を食べたが、あまりの寒さに手が悴んでおり、箸が持ちにくかったが、暖かい物が体の中に入っていって生き返った。そして、諦めていた記念乗車券も無事に入手できた。体が少し暖まったところで、撮影会会場へ戻ると、次の撮影会の準備をするため、まもなく4両並びは終了との事。何とかギリギリのタイミングで並びを撮る事が出来た。

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ようやく正面から4両並びを撮る事が出来た。

この後、E31が貨車牽引の実演のため、車両基地内を移動する。多くのファンが見守る中、E31がゆっくりと車両基地の奥に進み、待機していた2両の貨車と連結した。そして、ゆっくりと動き出したのだが、この貨車牽引の実演が、20分近く設定されていたため、まだまだ撮影チャンスがあると思い、機関車の入れ替えを見守っていたのだが、気が付くと貨車牽引の実演は終わってしまっていた。

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貨車牽引の実演をするE31。

そして、撮影会のラストは、E31の4重連。再度入換を実施し、E31が4重連の状態に組み直された。4重連での本線走行の実績は私自身聞いた事が無いが、車両基地内の入換では実現していた可能性はありそうだ。この4重連での撮影は、人気が高く、機関車の前には多くのファンが殺到していた。とても前まで行ける余裕はなく、後ろの方からライブビュー機能を使用して、何とか撮影してみた。

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撮影会の最後は4重連。

この後、私は残り時間を利用して、再び検修庫内へ移動し、保存されている電気機関車を撮影する事にした。

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E61とE43。

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E854。

今回は、E31が主役と言う事で、これら保存されている電気機関車の展示は無かったが、やはり横瀬に来たからには、この車両たちも撮影しておきたいと思い、撮り易い場所に留置されていた3両を撮影しておいた。

撮影後、私は撮影会場から出て、車両基地の外からE31の様子を見守る事にした。14時30分を過ぎ、イベントが終了すると、E31を支えてきた職員さん達による記念撮影が行われた。そして、いよいよE31が横瀬車両基地の検修庫内にゆっくりと進んで行く。まず動きが合ったのがE33とE34だった。

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入換機D16によりE33とE34が車両基地の検修庫へ向かう。

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続いてE31+E32が動き出す。

E31+E32はいったん西武秩父方に引き上げた後、構内に留置されていた217Fと連結。同編成を解体前に一時的に留置する線へと押し込んだ。

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217Fを押し込むE31+E32。

この入換作業が、E31+E32にとっての最後のお仕事となったようである。本当に最後まで、裏方業務に従事した機関車だったと、このシーンを見て改めて感じた。

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解体に向けて、217Fは、この位置に収まった。(横瀬駅ホームより撮影)

こうして、E31は静かに横瀬車両基地内へと消えていった。今回のE31の引退に関しては、西武鉄道の歴史を語る上で、一つの節目を迎えたと言っても過言ではないだろう。そして、その事は、西武鉄道沿線で見守って来た、多くの鉄道ファンも同じ思いだったのではないかと思う。E31形電気機関車の活躍ぶりは、きっと忘れない事だろう。「E31よ、お疲れ様。」心の中でそう叫びながら、横瀬を後にした。

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コメント

撮影お疲れ様です。

この日は、手がかじかむ程の寒さでしたが、雨は何とかか持ちこたえたようで何よりでした。
横瀬で例年開催するイベントよりも多い人出で戸惑いましたが、4両全てが揃う光景を久しぶりに見ることができ良かったです。

投稿: 虹色 | 2010/04/07 12:04

虹色さん、コメントありがとうございます。

もう、この日は本当に寒かったですよね。そして、いつものイベントよりも遥かに多い人出でした。でも、最後の入れ替えを見ていった人は、いつも西武沿線で見慣れている方が殆どでしたね。いかに西武沿線以外からのお客さんが多かったかと言うのがよく解りました。

4両全てが揃ったイベントも久々でよかったのですが、これが最後と思うと、とても寂しいですね。

投稿: TOMO | 2010/04/09 18:07

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