さよならE331系 長野総合車両センターへ
春は出会いと別れの季節。4月最初の記事も、別れの話題です。既に10日ほど前の話なので、ご存知の方も多いと思いますが、弊ブログ内の「備忘記録」として取り上げたいと思います。
3月25日、京葉車両センターから長野総合車両センターへ配給列車が運転された。長野総合車両センターへ向かったのは、京葉車両センターに所属するE331系AK1編成である。
E331系は、京葉線で運用されていた201系の置き換えを目的に、2006年、量産先行車として1編成が登場した。山手線のE231系500番台に準じた前面デザインであるが、車体はJR東日本の車両としては初となる連説車構造となっており、14両編成で20メートル級車両の10両編成と、ほぼ同じ長さになるように設計された。試作的要素の強い車両で、実際に営業運転をしながらテストを繰り返し、結果が良好であれば、次世代通勤形車両として、量産車を登場させる計画だった。しかし、営業運転開始直後より、車両不具合により運用を離脱する事が多くなった事、京葉線へはE233系を投入する事で、201系・205系を置き換える事になった事等から、E331系は、量産車が登場することなく、1編成のみの存在となってしまった。
京葉線で運用されていた頃のE331系。(2010年5月29日撮影)
2007年3月18日のダイヤ改正を機にデビューしたE331系だが、早くも1カ月後には運用を離脱。幕張車両センターに疎開留置していたが、同年10月、川崎重工製の7両が製造元である川崎重工へ戻り、部品の一部改良を実施。翌2008年3月には、東急車輛製の残り7両も、製造元の東急車輛へ送り込まれ、部品の一部改良が行われた。そして2008年12月に運転を再開した後も、2009年5月には運用を離脱。2010年4月に営業運転を再開したが、2011年1月16日に再び運用を離脱した後は、一度も営業運転に復帰することなく、この度、ついに長野総合車両センターへと旅立つ事となった。デビューから僅か7年での廃車と言う事になってしまうが、実働期間は、およそ半分と言っても過言ではないだろう。私も、この車両に乗車できたのは、僅か2回だった。
E331系が長野へ旅立った3月25日。平日ではあるが、春休み期間中と言う事もあり、沿線の有名撮影地には、多くの鉄道ファンが集まり、3年ぶりに走行するE331系を見送った。しかし、Twitterのタイムラインを見てみると、武蔵野線の東浦和~東川口間の有名撮影ポイントで、鉄道ファンが線路脇の草刈りを実施。この撮影地を訪れた撮影者に対して、カンパを募ると言う騒ぎが有ったとの事。こう言う話を聞くと、有名撮影ポイントは、出来るだけ避けるようにするしないのかなと言う気分になってしまった。
E331系、せめて、もう一回は乗っておきたかったなぁ・・・
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