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石榑峠を越えて・・・ 三岐鉄道三岐線を訪ねる

引き続き、5月20日のお話です。

河辺の森駅付近で、近江鉄道の赤電を撮影した後に向かったのは、なんと三重県いなべ市。

今回の近江鉄道遠征が決まった際に、はやてさんから、「近江の赤電の撮影が終わったら、車で三岐鉄道へ行きませんか?」と打診された。三岐鉄道も、近江鉄道と同じく、西武鉄道からの譲受車が活躍をしている路線。実は、私も三岐鉄道では、撮りたい車両が有った。はやてさんの話では、国道421号線を使えば、八日市から1時間ほどで行けるらしいとのこと。

国道421号線は、三重県の桑名市と滋賀県の近江八幡市を結ぶ国道。国道と言えば聞こえはいいのだが、かつては、三重県と滋賀県の県境にある石榑峠付近が、「酷道」と呼ばれるほど狭い道が続く国道だったとか。しかし、2011年3月26日に石榑トンネルが開通してから、「酷道」がだいぶ緩和されたとのこと。河辺の森駅近くでご一緒した、もぎり屋さんも同乗し、3人で三岐鉄道三岐線へと向かった。

八日市の市街地で昼食を食べた後、いよいよ国道421号線へ。途中、永源寺ダムにも立ち寄りながら、三重県側へ進んで行く。道中、所々、道が狭くなっている場所があり、「確かに酷道だねえ」なんて話をしていたが、途中、何箇所か、新しく道路を作っている場所があり、国道421号線は、今も整備が進んでいる。

はやてさんの車に乗って、およそ1時間強。三重県いなべ市に到着。まずは、三岐鉄道の三里駅に立ち寄る。ここで、旅客列車の時刻を確認。そして、三里~丹生川間の撮影ポイントへ。我々が想定していた撮影地近くの陸橋上には、貨物列車を狙っているのか。既に撮り鉄さんがお一人、待機されていたので、先客の邪魔にならない場所で待機する事に。

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三里~丹生川間を行く、101系105Fによる西藤原行き。

現地到着から、およそ10分後。西藤原行きの下り列車が通過した。西武鉄道の旧401系を譲り受けた101系の105F。401系は、その殆どが近江鉄道に譲渡されたが、石榑峠を越えた三岐鉄道にも、3本が譲渡されており、活躍を続けている。三岐鉄道の車両は、近江鉄道と異なり、正面のデザインは、前照灯を変えた程度で、殆ど西武時代のまま。しかし、台車は履きかえられている為、足回りを見ると、西武時代とは違いが見られる。

この下り列車が、丹生川駅で、上りの近鉄富田行きと交換するため、数分後には、効率よく上り列車も撮る事が出来る。引き続き、この場所で待機していると・・・

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851系851Fによる近鉄富田行き。

思わず、「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 」と叫んでしまった851系851Fによる近鉄富田行き。実は、この編成が、どうしても撮りたかった車両なのである。この851系は、元々、西武鉄道の701系789Fのうち3両を譲り受け、他の701系譲渡車とは、台車が異なる事から、851系を名乗って活躍を続けていた。しかし、2012年11月8日に発生した、三里駅構内での脱線事故により、クハ1851が廃車となり、そのまま三里駅構内で解体されてしまった。先頭車を失った851Fを再生させる為に、部品取りとして西武鉄道から購入していた新101系のクハ1238を整備。クハ1881としてデビューさせた。その為、西武鉄道の元701系2両と、元新101系1両が混結すると言う、デコボコ編成が誕生した。この編成を撮る目的で、2014年のゴールデンウィークに、三岐線を訪問していたが、あの時は、保々の車庫で休んでいて、走行シーンは撮れなかったが、今回、無事にリベンジを果たす事が出来た。

この後、陸橋の下を潜って、丹生川駅側へと移動する。藤原岳をバックに撮れる有名撮影ポイントだが、流石に、この時間は、完全な逆光となる。先程、陸橋の上にいた人だろうか。貨物狙いと思われる撮り鉄さんが、一人待機されていた。実は、我々も、東藤原を15時39分に出る貨物列車がある事は、手元の貨物時刻表で確認できていたので、貨物狙いではあるのだが・・・

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101系105Fによる近鉄富田行き。

15時32分、101系105Fによる近鉄富田行きがやって来た。この列車、この先の三里駅で、下りの西藤原行きと交換する。先程とは交換する駅が異なるが、2本立て続けに撮影が出来ると言う事になる。

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751系751Fによる西藤原行き。

2009年1月にデビューした751系。西武新101系235Fのクハ1236とモハ236、283Fのクモハ283を合わせた3両編成で、現時点で、全車両新101系で組まれている編成は、この751Fのみである。

そして、この列車が下った後、貨物列車が来る筈なのだが、現れない。調べてみると、毎年5月上旬から6月初旬にかけて、太平洋セメント藤原工場の定期修理を実施しており、セメント列車が全面的に運休になっているとのこと。これは残念。

仕方なく、先程のポイントに戻る事に。陸橋上に撮り鉄さんの姿がいないため、今度は線路沿いの道から撮影する事にした。

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851Fによる西藤原行き。

手元の時計で16時03分頃のこと。851Fによる西藤原行きが通過していった。この列車は2駅先の伊勢治田駅で、上りの近鉄富田行きと交換する。と言う事は、伊勢治田駅で751Fと並ぶのか。西藤原方からならば、新101系顔同士の並びが見られる事になる。

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751Fによる近鉄富田行き。

そして、およそ10分後、751Fが近鉄富田行きとして戻って来た。駅間での撮影の為、新101系顔同士の並びは撮れないが、同じ場所で撮影を続ける事により、751Fと851Fの比較写真は撮る事が出来たと思う。

この後、約15分後に、下りの西藤原行きが来るが、この列車は、保々駅始発の近鉄富田行きの折り返しとなる為、今までこの場所で撮影した車両とは、違う車両が来る事になる。何が来るか、ワクワクしながら待つ事に。

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801系805Fによる西藤原行き。

やって来たのは、801系805F。西武鉄道の701系では、最後まで残った編成である781Fを譲り受け、1997年に入線した。その際に、クハの台車はFS072を履いたままの入線となった為、クハの車番は、三岐鉄道入りに際して、FS072・372に交換して入線した851系のクハの追番、クハ1852となっている。

この列車も伊勢治田駅で上り列車と交換する。この上り列車の撮影に備え、今度は、やや丹生川寄りの踏切付近へ移動した。

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851Fによる近鉄富田行き。

10分後、戻って来た上り列車は、この日三度目となる851F。そこで、今回はクモハ851側からも撮影した。御覧のように、クモハ851は、事故廃車となったクハ1851の穴埋めに連結されたクハ1881に合わせて、正面の行先表示がLED化されている。

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後追い。

そして、この近鉄富田行きが過ぎ去ると、30分近く列車が無い。しかし、貨物時刻表を見ると、およそ15分後に、下りの貨物列車が、この場所を通過する事になっていた。セメント列車は運休となっている為、列車が来る可能性は低いのだが、とりあえず、この場所で待つ事にした。

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ED459+ED458による重単。

16時52分、ED459+ED458の重単がやって来た。セメント工場の定期修理中の為、セメント列車は運休中だが、ホキ1000形によるフライアッシュ・炭酸カルシウム輸送の列車に関しては、運転しているようで、この列車に充当する為の機関車を、この貨物列車のスジを使って送り込んでいる模様。

ちなみに、三岐鉄道のED45は全部で9両在籍しているが、入線した経緯が様々であり、このED459は、東武鉄道のED5060形5069号機を改造したもの。そして・・・

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後ろはED458。

後ろに繋がるED458は、同じく東武鉄道のED5000形5001号機を改造したもの。元東武鉄道の機関車同士の重連であるが、製造時期の違いで、デザインも違いがある事から、逆光ではあるが後追いも撮影した。

この撮影を以て、三里~丹生川間の撮影地から撤収する事になった。しかし、ここで一つ気になる事が・・・ セメント工場の定期修理中と言う事は、もしかしたら、東藤原駅でセメント貨車の入換に従事している機関車が、保々の車庫に居るのではないか。と言う事で、保々駅へ向かう事に。駐車場から車庫に向かって歩いて行くと・・・

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東藤原駅構内の入換専用機となっているED301。

グレーの車体にオレンジの帯と言う、ED45とは異なるカラーの凸型機関車。ED301が車庫に停められていた。このED301は、元南海電鉄のED5201形の5202号機で、1984年、南海電鉄の貨物列車廃止に伴い、この三岐鉄道にやって来た。当時は、富田駅構内の入換用に使用されていたが、後に太平洋セメント藤原工場の入換専用機になった。

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側面から。

太平洋セメント藤原工場の入換専用機と言う事で、普段は人目に触れる事もない事から、この車両を撮影できるのは、工場の定期修理に合わせて実施される、保々車両区への検査入場時のみと言う事で、夕方の時間帯とは言え、この時、保々車両区の前には、撮り鉄さんの姿を何人か見かけた。

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逆光ではあるが、反対側からも。

欲を言えば、パンタグラフが上昇したところも撮ってみたいが、普段は絶対に見る事が出来ない機関車。この状態で撮れた事だけでも有り難い事。この珍しい機関車を、もう少し見ていたかったが、時刻は既に17時30分を過ぎており、彦根で待っている人たちもいる事から、名残惜しいが、保々車両区を後にした。

三岐鉄道の魅力の一つでもある、セメント列車を撮る事は出来なかったが、デコボコ編成である851F、そして、太平洋セメント藤原工場の入換専用機、ED301が撮れた事は、大きな収穫。この日の夜開かれた、赤電撮影会の前夜祭では、三岐鉄道の話題にも触れて盛り上がった。三岐鉄道へ行きましょうと声をかけてくれた、はやてさん、本当にありがとうございました。

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