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郵便荷物電車の生き残り クモユニ143を撮影する

189系M50編成が旅立った1月25日。M50編成のラストランを撮る前のお話です。

かつて、国鉄の長距離普通列車には、電車や客車に関係なく、荷物や郵便を運ぶ専用車両を連結することがあった。電車の場合、荷物を運ぶクモニ、荷物と郵便を運ぶクモユニという形式の車両が存在したが、その殆どが、国鉄からJRになる直前に廃止となってしまった。

しかし、JR東日本には、郵便物と荷物を運ぶクモユニ143という車両が4両引き継がれた。身延線の郵便・荷物用として登場したクモユニ143は、当時、千葉県の外房線と内房線の新聞輸送用に転用され、房総半島のローカル列車用の113系に連結されて活躍をしていたが、1996年、それも廃止となってしまった。

職を失ったクモユニ143。ついに、これで終わりかと思われたが、荷物電車は1両単位で動くことができるので、今度は、長野総合車両センター内の入替と言う新たな任務が与えられた。そして、入替の他、長野駅と長野総合車両センターを結ぶ、回送列車担当の乗務員輸送列車としての任務も与えられ、1日1回、長野駅に顔を出すことになった。この運用は、一時的に消滅したものの、北陸新幹線開業後、信越本線のしなの鉄道への移管に伴い復活した。事業用車両や荷物電車が大好きな私。一度は、この職員輸送列車を撮りたいと思い、昨年中は、しなの鉄道の115系の撮影の際に、二度チャレンジしたが、二度とも、211系による代走で、これまで撮れていない。

そこで、189系M50編成のラストラン撮影と合わせて、クモユニ143も撮れないだろうか。そう思い、1月25日は、思い切って休暇を取り、長野へ向かった。クモユニ143が長野駅へ来るのは、8時35分ごろのこと。そして、その3分前に、しなの鉄道北しなの線の列車が、長野駅の7番線に到着する。クモユニ143は、7番線隣のホームがない8番線に入るため、ここで一瞬ではあるが、115系とクモユニ143が並ぶ。しなの鉄道のホームページ内で公開されている、115系リバイバルカラー車の運行予定を見ると、25日は、この8時32分着の列車がスカ色と言うことで、スカ色同士の並びが実現するかも。私自身のテンションも、計画段階で一気に上がった。

当日、5時20分頃に自宅を出発。萩山駅から多摩湖線に乗り込み、青梅街道駅へ。ここから、武蔵野線新小平駅への徒歩連絡を経て、武蔵浦和で埼京線に乗り換え大宮へ。これまでに二度、このパターンで、北陸新幹線の一番列車「かがやき501号」に乗り継ぐように出かけていたが、ここで思わぬ落とし穴に。なんと、新小平から乗り込む、武蔵野線の列車が、平日だと4分ほど遅く、大宮駅での乗り継ぎ時間が、僅か6分しかない。無事に乗り継げるかどうか不安だった事もあり、モバイルスイカの操作は大宮到着後にしようと思い、まずは大宮へ。結局は、「かがやき501号」に間に合うものの、モバイルスイカによる指定券発行の時間切れとなってしまい、後続の「はくたか551号」で長野へ向かう事にした。尤も、「かがやき501号」に乗れても、駅弁を買う時間が無かった筈で、乗り遅れた分、大宮駅で朝食用の駅弁は、しっかりとゲットした。

「はくたか551号」は順調に進み、1時間15分ほどで長野へ。途中、上田を過ぎたあたりから、車窓が吹雪状態で、不安だったものの、降り立った長野は、乾いた小雪が降るものの、少しずつ晴れ間が出てきており、屋外での撮影も、問題なさそうだ。

とりあえず、クモユニの撮影まで20分もない事から、まずはホームで撮影する事に。入場券を購入し、6・7番線の北長野方の先端へ向かう。

そして、時刻は8時33分。北しなの線の普通列車がやって来た。

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長野駅7番線に進入する、北しなの線の普通列車。

北しなの線、妙高高原からの普通列車は、なんと、スカ色ではなく、しなの鉄道オリジナル色の115系だった。実は、大雪の影響により、前日の運用も大幅に変更が生じており、残念ながら、スカ色編成は、別の運用に入ってしまった。流石に、大雪が原因では、どうする事も出来ない。

気を取り直して、クモユニ143の乗務員輸送列車を待つ事に。前回、2017年の11月5日に、長野市役所近くの踏切で撮影した時は、この踏切付近まで並走で来て、乗務員輸送列車は、いったん停止した後、長野駅へ入るため、長野駅入線は、北しなの線の普通列車の3分後ぐらいの入線のようだが、今回は、3分以上経っても現れない。どうやら、入れ替わりに長野総合車両センターへ入庫する回送列車が、遅れて長野駅を発車して行ったため、クモユニ143の乗務員輸送列車にも、若干の遅れが出てしまっているようだ。その為、先に7番線に到着した115系は、入替の為、駅の東京方へ引き上げてしまった。

このまま、クモユニ143が来なかったら・・・

やや不安に感じながら待っていると、8時39分、クモユニ143が近付いてくるのが見えた。

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長野駅に入線するクモユニ143。

雪が積もる8番線の線路を踏みしめるように、ゆっくり進むクモユニ143。これまでに、撮りたいと思いながら長野へ行くも、その都度、代走だった事もあり、この時は、シャッターを押す指にも、いつも以上に力が入ったと思う。

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振り向いて、もう一度撮影。

足元に注意しながら、振り向いて後追い。ここで、本来であれば、7番線側に、115系が停車している筈だが、既に、入替の為、7番線からは離れてしまった。スカ色同士の並びは撮れなかったものの、念願のクモユニ143の乗務員輸送列車が撮れたことは、とても嬉しかった。

長野駅でクモユニ143を撮り終え、気を良くした私は、長野駅を出場し、長野~北長野間の駅間へ。雪が積もる道を20分ほど歩くと、撮影しやすそうな場所に出た。ここで、北しなの線の列車を撮りながら、クモユニ143が長野駅から戻って来るのを待つ事に。

手元の時計で、10時34分頃のこと。長野駅から、クモユニ143が戻って来た。

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長野総合車両センターへ向かう、クモユニ143。

長野駅から、長野総合車両センターへ戻るクモユニ143。今度はパンタグラフ側が先頭となるため、御覧のように、迫力ある写真が撮れる。

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振り向いて後追い。

足元の雪を気にしながら、振り向いて後追いも撮影。単行での運転だが、スピードがそれほど出ていないので、振り向いても、まだそこにクモユニ143がいると言う感じなので、後追いも問題なく撮る事が出来た。

クモユニ143の撮影は、今回の長野遠征の最大の目的だったので、今回の成果は大満足。長野まで行って本当に良かったと感じた瞬間だった。

この後、篠ノ井線の列車に乗るために、徒歩で長野駅へ。駅へ向かう足取りは、とても軽かった。

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長野総合車両センター内の通称「廃車置き場」を撮影。

さて、クモユニ143を撮影した場所は、長野総合車両センターの廃車車両を置く留置線に近い場所。当然、撮影の合間には、この場所を訪れ、解体待ちの車両を撮影してみた。通称「廃車置き場」と呼ばれるこの場所には、E353系のデビューにより、早くも運用を離脱したE351系や、485系改造のジョイフルトレイン「NODOKA」の姿が確認できた。

そして一週間後、Twitterからの情報によると、E351系よりも先に、ラストランを終えた189系M50編成が解体線へと入り、解体作業が始まったそうです。

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