西武鉄道 2020年3月14日ダイヤ改正を実施
西武鉄道は、1月29日、本年3月14日(土)に実施されるダイヤ改正の詳細を発表した。以前から発表されていたもの、8年ぶりに復活するものなど、なかなか興味深い内容となっている。
今回は、ダイヤ改正の詳細について、主なポイントを、路線別に触れていきたいと思います。
池袋線・狭山線・西武秩父線
・全特急列車が新型車両「Laview」へ置き換わり、池袋~西武秩父間を最速77分で運転。
・平日下り夕夜間の「S-TRAIN」の行先変更及び停車駅追加。
・日中時間帯の西武有楽町線を毎時上下2本ずつ増発。
・日中時間帯の快速急行(Fライナーを含む)の速達性及び利便性を向上。
・土休日の秩父鉄道直通列車の運転区間を変更。
池袋線系統の全特急列車が新型「Laview」での運転に。
運行開始時より予告されていたが、001系「Laview」の増備が順調に進み、デビューから1年で、池袋線・西武秩父線の全特急列車が、001系「Laview」での運転になり、スピードアップが図られることになった。現在運行中の10000系NRAも、池袋線・西武秩父線での定期運行は、あと1か月ほど。最近では、001系「Laview」での運転が続く時間帯もあり、10000系が急速に姿を消しつつあることを改めて実感することも。新宿線では、引き続き運行されるのだが、今回の改正は、10000系にとって、大きな節目となることは間違いない。
平日下り夕夜間の行先変更及び停車駅の追加が行われる40000系「S-TRAIN」
東京メトロや東急線などへも乗り入れる有料座席列車として運行されている「S-TRAIN」は、平日夕夜間帯に運転されている列車の運転区間を、現行の豊洲~所沢間から豊洲~小手指間に改め、練馬・西所沢を新たに降車専用停車駅として追加。練馬及び保谷では各駅停車に接続。西所沢では狭山線に連絡、小手指では一部を除き飯能行きに接続することで、これまで通過していた駅や小手指~飯能間各駅への利便性・速達性が向上する。
速達性及び利便性が向上される快速急行。
速達性及び利便性が向上される、日中時間帯の快速急行。西武有楽町線の増発に合わせて、これまで停車していた新桜台を通過。また、上り飯能発各停を小手指で快速急行に接続。これは前回のダイヤ改正で接続できなくなってしまっていたので、飯能~狭山ヶ丘間の快速急行通過駅利用客には朗報と言える。なお、快速急行が通過する新桜台駅には、有楽町線直通電車が毎時2本増発されるため、毎時停車する列車本数は変わらない模様。増発される有楽町線直通電車は、新木場~保谷間の運転となるが、準急での運転となるため、西武6000系や東京メトロの車両による準急保谷行きが見られることになる。
始発駅が変更となる、土休日の秩父鉄道直通列車。
長年、行楽客に親しまれてきた4000系による、秩父鉄道直通列車。今回のダイヤ改正では、土休日運転の直通列車の始発駅が池袋から反応に改められ、各駅停車での運転となる。これは、現在、整備が進むホームドアに、4000系が対応しづらいことが影響している模様。池袋線では、2020年度から2021年度にかけて、これまで4000系の急行や快速急行が停車していた、所沢や石神井公園にホームドアを設置する予定があり、ダイヤ改正を機に、4000系の都心乗り入れを終了させることになった。長年親しまれてきていただけに、残念ではあるが、これも時代の流れと言える。
秩父鉄道線大野原~秩父間を行く4000系の急行池袋行き。
4000系の池袋乗り入れ終了に合わせて、池袋~飯能間では代替の急行電車が運転され、飯能駅で接続することになっている。
新宿線・拝島線・多摩湖線・国分寺線・西武園線
・土休日の日中、下り快速急行本川越行きを2本運転。
・平日の夜間、運行形態を見直し、高田馬場駅の混雑緩和及び遅延防止を図る。
・土休日の夜間、運転本数を一部見直し。
・平日及び土休日の日中、多摩湖線国分寺~西武遊園地間直通電車を20分間隔で運転。
・土休日の朝、多摩湖線を1往復増発。
・平日及び土休日の日中、東村山駅の国分寺線及び西武園線の乗車ホームを統一。
土休日の日中、下り2本が設定される新宿線の快速急行。
新宿線、新ダイヤの目玉は、何と言っても、土休日の日中、西武新宿~本川越間に2本運転されることになった快速急行。なんと8年ぶりの復活となる。途中の停車駅は、高田馬場・田無・東村山・所沢・新所沢と新所沢から先の各駅。小江戸「川越」の観光に適した時間に到着し、所要時間46分と、特急「小江戸号」の所要時間と、殆ど変わらない時間で運転される。なんとなく、東武東上線の「川越特急」を意識した列車のようにも感じられる。運転本数が下り2本ということで、使用車両は40000系で運転されるのではないか?改正後も、全列車10000系NRAでの運転となる、新宿線の特急列車について、今後どうするのか、この快速急行がカギを握っているのではないかと思うのは、考えすぎだろうか・・・
12~14時台の運行体系が変更される多摩湖線。
平日及び土休日の12~14時台、多摩湖線は、国分寺~萩山間、萩山~西武遊園地間での折り返し運転が行われているが、改正後は、国分寺~西武遊園地間の直通電車を20分間隔で運転し、萩山駅での乗り換えが解消される。その結果、国分寺~萩山間については、同時間帯、15分間隔での運転となっているが、改正後は、国分寺~西武遊園地間の直通電車の他に、国分寺~萩山間の折り返し列車が40分おきに加わることになっており、1時間当たりの列車本数はほぼ変わらないものの、国分寺~萩山間では、全線直通列車と国分寺~萩山間の折り返し列車との運転間隔が一致しないため、時間帯によって、運転間隔が20分開いてしまうことがある。色々と事情があるとは思うが、沿線住民としては、やや残念に思ってしまう。
西武園線を行く、国分寺線直通列車。
高架化工事が進行中の東村山駅。昨年3月のダイヤ改正を機に、所沢方にあった渡り線の使用が出来なくなり、国分寺線の一部列車の所沢方面への直通運転、更には南入曽車両基地からの出庫が出来なくなり、西武園線と合わせて、玉川上水車両基地から小川駅を経由しての出庫に改められた。それでも、早朝と夕方、国分寺から西武園までの直通運転が残されていたが、ダイヤ改正では、夕方の直通運転が取りやめとなり、同時間帯の東村山駅での国分寺線、西武園線の発着ホームが統一されることになる。工事のためとは言え、かつては競輪開催日に西武新宿からの快速急行が直通していた頃を知っている者としては、西武園線がなんとも寂しく感じてしまう。
101系の西武園線での運用はどうなる?
昨年3月のダイヤ改正後、西武園線は、11時台に車両交換が行われ、以後、終電までは、多摩湖線用の101系ワンマン車に余裕があるときは、運用に就くようになった。個人的には、改正後も、西武園線の運用が継続されることを願っているのだが、果たして・・・
以上、3月14日のダイヤ改正について、個人的に気になるところをまとめてみました。
最後にお知らせです。
2004年9月6日にスタートした「TOMOの鉄日誌」は、お陰様で、この記事が、カテゴリー「鉄道:西武」の通算1000件目の記事となりました。私自身、生まれも育ちも西武鉄道沿線。西武鉄道は、地元の鉄道会社という事もあり、弊ブログでも。一番多く取り上げていますが、この度、1000件目の記事と言う節目を迎えることが出来ました。ここまで継続できたのも、弊ブログをご覧いただいている皆様のお陰です。引き続きご愛顧のほど、宜しくお願いします。
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