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JR東海 117系が輝く列車

今回は117系電車のお話。

この電車が誕生したのは、1979年のこと。当時の国鉄が、沿線私鉄と競合する京阪神地区に新快速用車両として開発した車両だ。2ドアで転換クロスシートと言う車内は、当時の近郊型車両としては破格のサービスである。首都圏を走る185系特急形車両と共に、153系急行型電車の置き換えと言う目的もあったが、185系は、117系と性能は同じものの、転換クロスシートを基本に特急仕様にしてしまったので、関東のファンから見れば、関西の車両がうらやましく感じる物である。

117系は、1982年からは名古屋地区にも投入された。当時の名古屋地区には、153系を使用した快速列車が存在しており、老朽化した153系の取替えと、競合するライバル名鉄に対抗するために117系の出番となった。この辺りは関西と似ている。当時は6両編成単位だったが、1986年の国鉄最後のダイヤ改正のときに、先頭車だけが増備され、4両編成単位となる。短編成にして頭数を増やし増発すると言う、国鉄末期では各地で見られた手法が名古屋でも行われている。この時の増備車は、台車や窓ガラスに改良が見られ、乗り心地も向上。各編成に1両ずつ組み込まれている。

JR化後も、しばらくの間は、名古屋地区の快速電車の主役として活躍。1989年、311系が登場しても準主役級としてきたが、2000年に313系が登場したことにより、一気に脇役に転落。足も遅いと言うこともあって、昼間は豊橋や熱田で昼寝をしていると言う現状が今も続いている。

そんな117系だが、1日に1度だけ、東海道線の主役級列車である「新快速」に返り咲く。豊橋17時3分発の新快速浜松行2235F(土曜・休日は17時4分発5243F)である。この列車は、豊橋で昼寝していた117系を充当。大垣までは8両編成での運転となる。正面の種別幕にも、しっかりと「新快速」と表示し、まさに脇役が主役へ返り咲くのである。しかし、足が遅いのは隠せない。313系の新快速なら46分で走破する豊橋~名古屋間を、117系の新快速は56分かけて走る。かなり無理をしているような気もするが、それが何となく往年のスターのプライドで維持しているようにも見える。

この117系の新快速、ダイヤの設定上、走行写真を撮るのは難しいが、3月頃からならば、豊橋周辺であれば走行写真も撮影も可能となる。3月1日にダイヤ改正があるが、それ以降も残ってくれればと願っている。

名古屋駅にて↓

IMGP0565


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コメント

確か、最高速度は、110キロでしたよね。MT54でも、特急並みの歯車比にすれば、120キロはいけるのに、もったいないですね。

関東在住者には縁のない車両なので当時うらやましかったです。木目の内装もちょっと高級感がありました。

Primera

投稿: Primera | 2005/01/11 01:16

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