2ドア車の宿命 117系の現状を追う!
続いても旅行中に見かけた車両の話。
1月にJR東海 117系が輝く列車と言う記事を書いた。今回は、この続編とも言えるようなお話である。
117系は、以前にもお話したが、京阪神地区に投入されたのが始まりである。関西は、言わば117系発祥の地なのだが、発祥の地である関西でも、JR化後に登場した221系や223系に主役を譲り、福知山線や湖西線、草津線、和歌山線や岡山地区などへ転用された。言わば都落ちである。最近では、転用先でも2ドアと言う点がネックになり、活躍の場が狭くなっているケースもある。
今回の旅行中、福知山線と湖西線用の117系を見ることが出来た。まずは、福知山線仕様の6両編成。これは現在でも快速中心の運用で、御覧のように大阪駅にも現れるので、かつて主役として君臨していた頃の面影を残してはいるものの、運用は朝夕が主体で、昼間は殆ど見ることが出来ないようだ。
続いて、湖西線・草津線用の117系。こちらも6両編成である。さらに嬉しいことに、新快速としてデビューした頃からの塗装で残されている。一番、往年の姿に近いのかもしれないが・・・
昼間は御覧のように京都駅構内で昼寝である。この車両、窓に注目。一段下降式窓になっている。これは国鉄最後のダイヤ改正を前に新製された車両で、100番台と名乗っている。台車にも改良が加えられていて、乗り心地もアップしている。湖西線での運用に備えて、3号車には霜取り用パンタを増設しているのも特徴である。
こう言う車両が昼寝と言うのは勿体無い。しかし、117系にはもう一つ足の遅さと言うのも問題点になっている。ただでさえ2ドアで乗降時間がかかるのに、その上120キロ運転が出来ないとなれば、昼間は昼寝しかないのだろう。
さて、同じ様に、昼間は昼寝専門であるJR東海の117系も、この旅行期間中、名古屋駅で撮影することが出来た。以前にもご紹介した夕方の新快速である。
これは4月10日の夕方に名古屋駅の7番線で撮影したもの。この列車は6番線到着なのだが、所定ならば7番線に18時2分発のエキスポシャトルが止まっている。これが邪魔になるので7番線からは撮影できないのだが、この日は所定ダイヤより4分ほど遅れて運転していたことから、このように7番線側からの撮影が可能になった。足の遅い117系では回復運転も難しいのだろう。
117系に合った転用先を探すのは至難の業なのかも。
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コメント
関西の117系ですが、福知山線では「丹波路快速」を221系に席巻され、日中殆どではなく「全く」見ることが出来ません。(当然団臨等を除く)
あと私的には、100番台は、国鉄末期の財政難で「ケッチった」車輌のイメージなんですよね。台車も通勤・近郊用だし、バケットシートだし・・・
やっぱり0・300番台の方が良いと思うのは私だけかな・・・
投稿: 痛勤形酷電 | 2005/04/19 13:59
痛勤形酷電さん、コメント有難うございます。
福知山線の117系は、それだけ目立たない存在になってしまったんですか。そういう話を聞くと、写真が撮れただけでも良かったと思わないといけませんね。
100番台の件、なるほど、そう言う見方もありますね。でも、JR東海所有の編成に乗っていると、100番台車のほうが乗り心地が良く感じます。まあ、この辺りは個人的な好みの違いもありますから何とも言えませんね。
投稿: TOMO | 2005/04/23 22:51