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常磐線 中距離電車はレアモノがいっぱい

4月30日(土)の夕方、ブログ仲間の人達と上野で飲み会があった。

飲み会終了後、マニア連中6人で、常磐線の電車を見に行こうと言うことになり、上野駅9・10番ホームへと向かった。常磐線は、6月に待望の新車E531系が営業運転を開始する。この時点で近郊型車両403系・415系の置き換えが始まるのだ。今、常磐線は、これら近郊型車両の全種類を撮る最後のチャンスとなっている。マニア6人が見守る中、どんな車両がやってくるのか。暫く観察することにした。

まず、ホームに上がると、最初に停車していたのが20時40分発土浦行。この列車の真ん中には、こんな車両が連結されていた。

IMGP2153

この車両は、「匠の道」と言う、水戸線の観光キャンペーン用にラッピングされた車両だ。水戸線と常磐線は車両運用が共通なので、この車両も上野まで顔を出すのだった。

続いてやってきたのは、究極のレアモノ。2階建て普通車ことクハ415-1901だ。混雑緩和の一環として、常磐線に1両だけ投入された試作車である。

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この画像は、ヘッドライトが片側のみ点灯となっているが、これは常磐線の近郊型車両の特徴である、直流電化区間と交流電化区間の両方を走行できるための「交直切替え装置」の試験を上野駅で折り返し時に実施するためである。切替区間をデットセクションと言うが、その区間内は無電流区間となるため、車内も含め電気が非常用以外消えてしまうのだ。これは折り返し駅とデットセクション区間でしか見られない光景である。このあと、せっかくなので反対側のホームから2階建て部分を撮ることにした。

IMGP2160

この2階建て普通車、8両編成の下り方に連結されていて、以前は8両ともステンレス車であった。ところが、最近になって、鋼製車体の車両2両と差し替えられてしまった。従って、ステンレス2階建て車両の隣が鋼製車体の車両と言う、さらにレアモノを強調させるような組み合わせになってしまった。結果的に常磐線では1両で終わってしまった2階建て普通車だが、この車両での試験結果が、東海道線で活躍しているオール2階建て車両215系に反映されたことは言うまでも無い。比較的新しい車両ではあるが、試験要素の強い車両なので、E531系投入後は置き換えの対象になってしまう可能性はある。

続いてはこの車両。

IMGP2165

ごく普通の415系に見えるが、実はこの車両が415系の第1編成。つまりトップナンバーの車両なのだ。先頭車両こそ301番なのだが・・・

IMGP2166

中間のモハはしっかりと1番である。

IMGP2167

この頃の車両は403系をベースにしているため、窓も丸みを帯びた形をしているのが特徴である。製造時期の長い415系には、この車両からステンレス車両まで沢山の種類があり見ていても飽きない。

さて、混雑の激しい常磐線には、取手から先の交流電化区間にも、以前から4ドア車両の乗り入れの要望が強かった。そこでJR東日本では、今から10年ほど前の平成7年に、当時の京浜東北線に投入が進められていた209系電車をベースに交直流対応にしたE501系と言う通勤形電車を開発している。平成9年までの3年間に10両編成と5両編成が4本ずつ新製されたが、トイレも無く415系などへの置き換えに向かない事や、コストが高くつくことから、これ以上は製作されなかった。そのE501系も我々が観察している間に2本やって来た。

IMGP2169

この車両は、10両編成の方のトップナンバー編成。デビュー当時は10両編成でも運用されていたが、現在では全て15両編成に固定されている。VVVFインバータ制御の電車だが、加速減速時に「ドレミファソラシド」と言うような音が聞こえてくることから、ドレミ電車とも呼ばれている。

最後にご紹介するのがこの車両。415系よりもさらに古い403系と言う車両だ。この車両は常磐線が交流電化された時に投入された401系電車の電動車をパワーアップした車両で、先頭車については401系と共通と言うことになっていた。

IMGP2170

403系は丸っこいベンチレーターになっているのが特徴で、この車両はJR化後に冷房改造されたため、AU712クーラーを2台積んでいる。

IMGP2171

この403系は今でも415系と混ざって常磐線で活躍を続けている。この列車は403系同士が連結されていた。こんな姿もいつまで見ることが出来るだろうか。

まもなくE531系の投入が始まる常磐線。その影で消えていく403系や415系をこれからも追って行きたいと思う。我々6人は、この403系同士の連結列車まで観察をして解散した。

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コメント

私も、常磐線の写真撮影を楽しんでいます。
中距離電車はレア写真がたくさんあり、思い出に残したいと思います。
 私の撮影した写真といえば、赤電復活運転、403系デカ目編成、415系二階建車、
455系水戸地区運用等です。
 赤電は最初、水戸線限定、後に常磐線(上野口)に使われ、私も撮影に苦労しました。
 二階建普通車は最終日間近に白3両が連結しており、撮影地も大賑わいでした。
 455系も水戸駅へ行くたびに撮影し、思い出に残っています。
 私も最後まで撮影を楽しもうと思います。
赤電撮影の時、よその人に、これちょうだい、等と言われ、非常に迷惑していました。欲しければ、自分でやって欲しいと思います。

投稿: 桜井智之 | 2005/10/04 12:18

桜井智之さん、コメント有難うございます。

解っていたことではありますが、E531系の投入で、常磐線の車両も随分整理されてしまったような感じがしますね。2階建て普通車、455系の水戸乗り入れも消えてしまいました。次にE531系が増投入される時は、103系も消えるようです。これらの車両もしっかり記録しておかないといけませんね。

投稿: TOMO | 2005/10/05 23:14

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今年の常磐線は、 ◎つくばEXP開業前の7月にダイヤ改正を行い、「特別快速」を新設。 ◎130km/h対応の新車・E531系の導入。 ◎E531系導入に伴い鋼製車体の403・415系及び、103系が撤退。 ・・・と、変化を遂げる年になりそうだ。 これから403・415系を中心に、変わり行く常磐線を記録して行こうと思う。とりあえず今回は第1回目・・・。 ↓上野~取手間の快速電車は、ほぼE231系の天下。この日は(1編成のみが残る・・・)103系には出... [続きを読む]

受信: 2005/05/06 23:23

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