JR東日本 常磐線ダイヤ改正 E531系に乗る
7月9日(土)、JR東日本では常磐線のダイヤ改正を実施した。このダイヤ改正の目玉が、新型近郊型車両E531系のデビュー、上野~土浦間で特別快速の運転開始である。
当日、午前中は東急東横線の8007F撮影に出かけたため、常磐線は午後からの訪問となった。祐天寺で昼食タイムを取り、中目黒から日比谷線経由で上野へと向かった。上野14時12分発の特別快速に乗れれば良いなと思っていたのだが、タッチの差で乗ることが出来ず、発車案内機を見ながら途方に暮れていると14時33分発の勝田行きに「15両4ドア」の表示を発見。勝田まで行くと言うことならば、まさかE501系ではないだろう。そう信じて10番線へ向かうと、青い帯のE531系が停まっていた。
15両編成のうち、前より5両のみが終点の勝田まで行くと言う。後ろ10両は土浦止まりだ。特別快速ではないが、E531系であること、そして何よりも前5両がK451編成で付属5連のトップナンバーと言う事もあり、乗車することにしたのであった。前から3両目、ボックスシートのモハE531-1に乗り込むことにした。
車内の座席配置はE231系近郊型と同一であるが、座席は暖色系の色で統一されている。外観がステンレスに青帯と寒そうな色ということで、車内はこのような色にしたのだろうか。また吊革はACトレインで採用されていた黒色系のものを採用。今までの車両とは趣も異なっている。
さらに網棚も御覧のような新タイプに。これだとカバンにつけたアクセサリーなどが網目に引っかからなくて済むかも。
さあ、発車時間となり勝田へ向けて出発。走り出すとモーター音がとても静かなことに驚いた。JR東日本が誇るE231系の通勤型・近郊型のどちらとも違う、あまり聞いたことのないモーター音であった。E501系のドレミ部分を無くせば近いのかなとも思ったが、この辺はよく解らなかった。それと自動放送、日本語部分のアナウンスの声が、これまでのE231系とは声のトーンが少し高くなったような気もする。英語部分はこれまでと変わらなかった。
北千住を過ぎると、快速運転の本領発揮。スピードもどんどん上がるのだが、揺れが少ない。さすがに130キロ運転対応車。ヨーダンパが付けられている事も、この乗り心地のよさに繋がっているのだろう。我孫子では緩行線ホームに東京メトロ06系の姿を発見。1編成しかない珍車を、新車の車内から見られたと言うことで、気分もよくなってくる。
取手を過ぎると、今度はいよいよ交流区間へ。ワクワクしながらデットセクションを待つが、最近の新車は、昔の車両と違って、デットセクションを通過中でも車内照明が消えない。このE531系も同様だった。そんな訳であまり実感が沸かなかった。20年前は「万博中央駅」と呼んでいた場所に出来た新駅、ひたち野うしくで特急に先を譲るため停車。ここで上り上野行きとすれ違うが、こちらもE531系の10両編成だった。特急退避の間に都合よくE531系が来たとあって、この勝田行きに乗っていた鉄道ファンも慌ててホームへ出て撮影していた。私は、午前中の東横線の疲れを引きずっていた為、車内のボックスシートで座り込んでいた。ひたち野うしくを過ぎれば、土浦まではあとわずか。上野から1時間少々、土浦までのE531系の体験乗車は、とても快適であった。
この土浦では、電車の切り離しを実施する。後ろ10両は土浦止まりとなり、ここから先は5両の身軽な姿になってしまう。私も上りホームへ移動し、切り離しを観察するが、このE531系も東北新幹線と秋田新幹線との切り離しのように、列車が出発して行くまで繋がったままのようだ。と言うことで、そのままホームの先端へ向かい、5両編成の身軽な姿で出発していく所を記録することにした。15両ならば空いていた車内だが、5両ならば結構な乗車率となる。私は逆に10両で勝田へ向かった方が良かったのではないかと思うのだが・・・
15時52分、5両という身軽な姿になったE531系は土浦を出発。勝田へと向かっていった。
その後、残された10両も留置線へ向けて出発していった。
この勝田行きの発車直後、今度は土浦始発上野行きとして、E531系が上野へと向かっていった。常磐線の中距離電車は、昨年から上野~取手間が快速扱いとなった。415系などは正面の種別幕を白紙にするようになったのだが、このE531系では、特別快速以外は常磐線と表示するだけになっている。ところが今日は初日と言う事もあって、担当乗務員さんたちも慣れていないのか、ミス表示が多かった。この上野行も「快速 常磐線」と表示されている。(発車直後に所定表示に訂正)
このあと、上野からの最終特別快速が到着すると言うので、上りホームの上野方で待機。上野を15時12分に出発してくる列車だ。土浦到着は16時7分。私が乗ってきた勝田行きの39分後に上野を出てくるのだが、土浦への到着時間は20分ぐらいしか変わらない。改めて特別快速の速さを実感したのであった。
土浦からの帰りは、16時47分発の上野行を選んだ。ホームの表示も15両4ドアとなっていたので、一瞬、E531系かなと思ったのだが、やって来た車両は、交直流初の4ドア車、E501系だった。
この車両に乗るのであれば、もう乗る場所はモハしかない。この電車は京急2100系と同様、発着時に「ドレミファソラシドー」と音がなるのである。上野までの約1時間10分、ドレミの歌を聴きながら帰ることにした。E501系の乗車は久しぶり。画像でもお解かりのとおり、この電車は京浜東北線などで活躍中の209系がベースとなっており、完全な通勤形車両での設計。車体の幅も狭く、座席は全てロングシート。やはりE531系に乗った後に乗ると完全に劣ってしまう。
快速線のE231系に合わせたのか、この車両も車内アナウンスは自動放送だった。途中、牛久~佐貫間で急停車。自動放送も「急停車します。おつかまりください。」と言うのがしっかり流れている。おそらく非常ブレーキを掛けると自動的にこのアナウンスが流れるようになっているのだろう。駅間での急停車は、もしかして人身事故か?と思ってしまったのだが、車掌のアナウンスによると、佐貫駅構内の踏切で乗用車が立ち往生しているとのこと。5分ほど抑止した後、運転再開となった。この遅れは終点まで取り戻すことは出来ず、北千住の手前、荒川鉄橋付近では徐行運転となってしまった。振り向くと、新しく出来た鉄橋をつくばエクスプレスの試運転列車が秋葉原へ向けて走っていった。常磐線を軽々追い越していったつくばエクスプレスの車両は、シングルアームパンタの間接が内側を向いていたので交直流対応車のようだ。8月27日からは、明らかにライバルとなる相手である。このつくばエクスプレスが、常磐線にどのような影響を与えるのだろうか。
結局、上野には5分遅れの18時6分着。209系と同様の座席での1時間20分ほどの旅。腰に痛みが残ってしまった。E531系並の座席に交換してくれないかなと思うのは私だけだろうか。
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コメント
こんばんは。
ダイヤ改正当日、上野10時10分発特別快速に乗車しあちらこちら回って、その帰りにちょうど記事にあります、ひたち野うしくですれ違ったE531系列車の前から2両目に乗車していました。
やはり、期待の新型車だけあって乗り心地もよく、415系とは比べ物にならない速さでした。
特別快速もまだ本数が少なく、415系もまだ古い車両も残っていますが、今後増備されることで、ダイヤ充実するとともに、全体的なスピードアップも行なわれるのではないかと思います。
投稿: Kaz-T | 2005/07/11 00:24
Kaz-Tさん、コメント有難うございます。
ひたち野うしくですれ違った電車に乗られていたんですか。Kaz-Tさんのブログを拝見しますと、常磐線の後はレアモノを次々と当てていたようで。私が我孫子で06系を目撃していますから、そのパワーが乗り移ったんでしょうか?
これからE531系の増備も急ピッチに進むのではないかと思いますが、特別快速の増発などが出てきますと、土浦での系統分割も頻繁に見られるようになるんじゃないでしょうか。そうすれば、上野ー土浦間は4ドア車で統一できるでしょうし。
投稿: TOMO | 2005/07/12 00:24