小さな終着駅 東海道本線美濃赤坂駅を訪ねる
では、再び名古屋地区遠征記の続き。
伊勢鉄道の撮影を終えた私が次に向かった先は、東海道本線の小さな終着駅、美濃赤坂駅である。美濃赤坂へは、大垣から分岐する美濃赤坂支線に乗ることになる。名古屋から快速電車で大垣に降り立つ。目指す美濃赤坂支線の電車は、大垣駅の2・4番線の先端にある3番線に停車していた。
この美濃赤坂支線は、営業距離5キロ。中間に荒尾と言う小さな駅がある。この2駅のために走る電車は、御覧のように313系の2両編成。しかし、本線の快速電車に使用される313系と同型のタイプのため、ワンマン運転ではなく車掌も乗務している。また車内も転換クロスシートである。
発車時間まで時間が僅かになった。私も急いで3番線へ行く。この3番線は、2・4番線から繋がって行けるのだが、現行ダイヤが基本となった1999年までの間、暫くホームの使用を停止していた時期がある。そのせいか、他のホームから乗車するよりもホームと電車との間の段差が気になった。担当車掌が私の後に来た乗客1人を待ってドアを閉め出発。本数の少ない路線だけに、こう言った所は優しさを感じる。
出発すると、車掌のアナウンスが入り、すぐに乗車券回収の案内が入った。この線は、中間駅の荒尾も含めて、全ての駅が無人駅だから当然と言える。私は青春18きっぷなので車掌に見せるだけだ。大垣車両区を見て暫く走り続けると、南荒尾信号所に入る。ここで米原方面へ行く本線と分かれるのだ。分かれた直後、すぐにホーム片面の荒尾駅に停車した。
ここまで来ると、終点の美濃赤坂は目前。住宅地の中を単線の赤坂支線は走りぬく。意外にも線路沿いには宅地開発が進んでいた。この辺りは車での生活が中心だろうから、1日の運転本数が18往復と言う赤坂支線は、あまり相手にされないだろう。以前来た時は、こんなに住宅地と言う感じはしなかったので、これは意外であった。そんな事を思っていたら、すぐに終点の美濃赤坂駅に到着した。
今日では、早朝の名古屋からの直通列車1本を除き、全ての列車が大垣発着となった美濃赤坂支線。長いホームの間に2両編成の列車がちょこんと止まる姿は、どこかさびしさを感じる。ホームをそのまま歩いて駅出口へと向かう。無人駅ではあるが、立派な駅舎が構えてある。
ここ美濃赤坂で旅客列車は終点となるが、この駅からは貨物鉄道会社の西濃鉄道が分岐している。折り返しの間に駅周辺を散策すると、貨物駅らしい面も見る事が出来た。
駅前の道を真っ直ぐ進むと、すぐに西濃鉄道線の踏切にぶつかった。
そろそろ、列車の折り返し時間が近付いてきたので、駅へと戻ることにした。ホームでは車掌が出迎えており乗車券を発券していた。私は青春18きっぷをさっき見せたので、そのまま車内に戻り、再び大垣へと向かったのであった。
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コメント
NHKの番組で拝見しました。感銘しました。
投稿: 澤野雅彦 | 2011/06/16 17:30