秩父鉄道では、沿線の宝登山山頂の臘梅園の開花状況に合わせて、今年も1月14日から2月19日までの土曜・休日に運転される急行「秩父路1・3号」を急行「臘梅号」として運転している。もちろん、これまでの「秩父夜祭号」や「開運号」同様、急行用3000系に特製のヘッドマークを掲げての運転となっており、このヘッドマークを目当てに撮影している人も多いようだ。
国鉄急行型車両が好きな私は、本家の165系引退後、気軽に訪問する事が出来る急行型電車の生き残りとして、これまで秩父鉄道3000系の撮影を続けてきた。特に期間限定の急行列車の記録は出来る限りやってきたが、花粉症気味のせいか、この「臘梅号」だけは、これまでに撮影した事が無かった。急行用の3000系自体、既に西武鉄道で廃車になった101N系を改造した新急行車両への置き換えが決定しており、おそらくは今年が3000系「臘梅号」最後の運転となるであろう。2003年の運転開始以来、4回目にもなると言うのに、一度も撮影しないで終わってしまうのでは心残りになる。と言うことで、思い切って、昨日の午前中、秩父へと向かったのだった。1号を撮るには、家を相当早く出発しなくてはならないので諦め、10時過ぎに秩父へやって来る羽生始発の3号を撮るために、所沢から秩父鉄道への直通快速急行に乗り込んだ。目指すは、秩父鉄道の影森駅である。
せっかく直通電車に乗車したのだが、パスネット対策と以前から一つ気になっている事があったので、一旦西武秩父駅で下車した。気になっている物と言うのは、この事である。
西武秩父駅からの秩父鉄道線内へのきっぷ
御覧のように、西武秩父駅からの秩父鉄道線内への切符である。西武鉄道から秩父鉄道への直通電車は、平・休日関係なく2往復存在しており、三峰口行きは西武秩父駅へ乗り入れてくる。その為に1日2回だけの列車のために、この切符を販売しているようだ。怪しい西武秩父発の秩父鉄道線切符に買い換えた後、再び4000系車内へ。遺失物捜査後、すぐに出発。一駅目の影森で下車した。
影森では、以前から気になっている踏切へと向かった。あまり時間が無いので足早に進む。見てみると、踏切脇の建物の影が気になったのだが、望遠を使うと光線状態は問題ない。早速、望遠レンズを取り付けた体制で撮影準備に取り掛かる。やがて遠くの方から3000系の警笛が聞こえてきた。若干遅れての運転である。踏切がなり、目の前に3000系が現れた。
3003Fによる急行「臘梅号」
ふと振り向くと、後ろの車両は赤ベースのヘッドマークになっていた。こちらも慌てて撮影。
羽生方先頭車のマークは赤ベースのもの
前後でマークのデザインを変えるとは、さすがは秩父鉄道。これだから急行の期間限定ヘッドマーク撮影がやめられないのだ。新急行用車両になっても、こういったサービスは変えないで欲しい。
さて、影森といえば、もう一つ忘れてはならないのが貨物列車の存在である。貨物列車は、この駅から分岐する専用線に入っていくのだが、この日は休日と言う事もあって、構内には機関車が連結された状態で貨物列車が1編成留置されていた。そちらも撮影しておくことにする。
影森駅構内に留置中のデキ104と貨車
機関車の後に繋がっている貨車たちも個性派の車両である。この留置編成、機関車次位の車両は車掌室つきの貨車であった。
車掌室つきのヲキフ。車掌監視用の窓がついている関係で独特の表情である。
この独特の表情を持つヲキフだが、現在では最後部に反射板を付けて運転していることから、本来の役割での使用はされていないようで、この留置中の編成でも、1両は編成の中央部分に入っていた。
こちらは車掌室なし車両であるヲキ
秩父鉄道では、貨物列車も多く設定されており、この車両達の方が実は秩父鉄道の主役級とも言える。次に秩父鉄道を訪れる時は、この貨物列車もじっくり撮りたいと思っている。それは春になってからかな?
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