JRおおみや鉄道ふれあいフェアに行ってきた
昨日は、恒例の「JRおおみや鉄道ふれあいフェア」が開催された。今年もJR東日本の大宮総合車両センターとJR貨物大宮車両所との共同開催で、両社の車両が多数展示された。このイベントは、毎年晴天に恵まれる事が多いのだが、今年は生憎の空模様の中での開催となった。
私がこの会場に着いたのが14時ごろのこと。早速会場内を歩き回る。まず気になるのが展示されている車両。一番最初に見えたのが、懐かしいスカイブルーの103系だった。
JRおおみや鉄道ふれあいフェア会場に展示されていたクハ103-713。この車両は、京葉線で活躍していた車両だ。
103系最終出場のヘッドマークをつけての展示。
JR東日本の103系が運用を終了してから2ヶ月。このスカイブルーの103系も他の仲間達は全て解体されているものと思われる。この車両が今後どうなるのだろうか。
入口で貰ったパンフレットを見ると、今年の構内体験乗車に使用されている車両は、ACトレインとの事。ちょうど14時15分発の列車があったので、カメラを向けてみることにした。
湘南新宿ラインのE231系と並んだACトレインによる体験乗車列車。
このACトレイン、様々な試験を重ねた結果、E331系と言う次世代通勤車両が最近になって完成した。E331系は、今年秋頃から京葉線で営業運転に入る予定。ACトレインはE331系登場と引き換えに引退と言うことになってしまうのだろうか?
続いては、ちょっとレトロの車両たちの撮影に入る。
EF58 89には「あさかぜ」のヘッドマークが付けられていた。
このEF58 89号機は、国鉄時代末期に突然ぶどう色2号に塗り替えられ、イベント用車両としてJRに引き継がれた。「パック」と言う愛称で呼ばれ、客車列車の先頭に立つ姿を懸命に撮影したと言う方も多いことだろう。残念ながら老朽化には勝てず、数年前に現役を引退。廃車後は青い塗装に戻され、大宮総合車両センターで保管。このように年に一度のイベント時に公開されている。
鎌倉総合車両センターより移ってきたナハネフ22も青大将と並んで展示。
このナハネフ22は、鎌倉総合車両センターで保管されていた車両だが、同センターの閉鎖と来年10月にオープン予定の鉄道博物館への展示に備えて、この大宮総合車両センターにやってきた。
かつて常磐線で活躍したEF80とED16、ED17との並び。
首都圏では青梅線や南武線などで活躍したED16
かつて中央線などで活躍したED17。
このED17は、飯田線で活躍したED18の元形式。ED18には、JR東海の手によって復活した2号機が存在したが、昨年の夏、致命的な故障で引退してしまったことから、現役の姿を見る事は出来なくなってしまった。
続いて検修庫内を見てみると、何やら怪しい黒い物体を発見。JR東日本の高崎車両センターに所属し、上越線を中心に運転されている現役蒸気機関車のD51 498号機がバラバラにされて検査中だったのだ。
蒸気機関車は、このように各部をバラバラに分解して丁寧に検査する。
現役の蒸気機関車は、全国各地に存在しているが、いずれも製造されてから50年近くは経過されていると思われる。部品も入手困難な状況も出てきており、蒸気機関車を所有する鉄道会社は、メンテナンスも大変。今回のような展示は現場の苦労を理解してもらうには良い機会だったかもしれない。
続いて、JR貨物部門である大宮車両所へ移動する。移動と言っても敷地はそのまんま繋がっているので、別組織への移動と言う感じはしない。まず最初に飛び込んできたのは、EF64だった。
まもなく出場と言った感じのEF64 70号機
このEF64 70号機は、JR貨物の塩尻機関区篠ノ井派出の所属。主に中央本線の貨物列車に使用されている車両である。中央本線のEF64も、最近では新型のEH200の進出により、徐々に勢力を弱めている。
更新工事で入場中のEF64 1044号機
こちらは同じEF64でも0番台車とは別形式と言えそうな1000番台車。1000番台車も最近では更新車が目立つようになってきた。この1044号機は高崎機関区の所属で、これにより、また1両国鉄色が消滅したことになる。
DE11 2003号機
DE11形は、主に操車場の入替等に使われているディーゼル機関車。この2000番台車は、横浜羽沢駅などの住宅密集地にある操車場での騒音対策として、床下機器がカバーで覆われている機関車。カバーが外されている状態は、工場に入場中の時しか見る事が出来ない貴重な姿である。
EF65 1088号機
この車両は、新鶴見期間区に所属する車両。かつてブルートレインを牽引していたこともあるEF65のPF形も、最近ではJR貨物所有の車両には、更新工事を受けて、更新色塗装になっている車両が増えてきている。
EF64 74号機
この車両は、名古屋近郊の愛知機関区の車両。普段は、中央西線などで活躍している。
DE10 1526号機
このDE10は、先程のEF64 70号機と同じく、塩尻機関区篠ノ井派出の所属。大宮車両所へは更新工事のために入場していたようだ。御覧のように、最近の傾向である赤系の更新色に塗り替えている最中なのが解る。
真っ白な状態で展示されているEF64 1000番台車
この真っ白な車両は、更新入場中の車両で、まだ下地塗装の状態なのだろう。こんな姿を見ていると、何となく作りかけの鉄道模型みたいだ。
DD51 1184号機
この車両は、東新潟機関区の所属。非電化区間の貨物輸送では、まだまだこのDD51が欠かせない存在である。DD51の中には、更新工事を受けている車両もいるので、この1184号機が出場時にどのような姿で出てくるか楽しみでもある。
EH500-3号機
マンモス機関車EH500は、仙台総合鉄道部の所属。この3号機は、ヘッドマークステイがついていない状態で展示されていた。
EF210-123号機
EF65の次世代車両として開発されたEF210は、当初、岡山機関区のみに集中投入されていた。「桃太郎」と言う愛称が付いたのも所属機関区に影響されているのかもしれない。しかし、最近になって、新鶴見機関区にも新製投入が始まり、この123号機も新鶴見機関区に最近配属されたばかりである。新鶴見機関区へのEF210の投入は、首都圏に残るEF65にも大きな影響が出てくるようだ。
14時からの入場だったので、これだけ見学してきたら、もう終了時刻の15時30分が近付いてきてしまった。足早に構内を歩いて出口へと向かった。
会場でも配布していたが、来年の10月には、万世橋の交通博物館に代わる新しい鉄道博物館が、この大宮に誕生する。今回、会場内に展示されていた車両も一部がそちらに移動するので、毎年の恒例行事となっている「JRおおみや鉄道ふれあいフェア」も、来年の開催時には、少々違った内容になってくるかもしれない。来年のこのイベントがどうなるのかを期待しながら、大宮駅へと向かった。
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コメント
どうも。あしがら&さがみ(あしさが)です。
何となく、それらは全部来年オープン予定の鉄道博物館に保存されそうな?103系は無理かな??
投稿: あしがら&さがみ | 2006/05/28 14:31
あしがら&さがみさん、コメント有難うございます。
この103系、鉄道博物館に展示してくれれば良いですね。実は、大宮には他にも気になる車両がいまして、確かクモハ300も1両だけ解体されずに残っている筈ですし、先日、高崎線の車内から常磐線のクモハ103が1両だけ元解体場に置かれていたのを目撃しています。大宮総合車両センターでは、鉄道博物館建設のために、車両の解体業務を長野総合車両センターに移していますので、ここにあるという事は、何らかの形で残しているのではないかと期待しているんですが・・・
投稿: TOMO | 2006/05/28 16:41
TOMOさん、はじめまして。ぼうずと申します。
最近ワタシのブログでネタにした103系の画像があったので懐かしく思ってググッたら....クハ103-713はワタシの載せたケヨ302編成の蘇我寄りTcだったのでちょっとビックリ、思わずトラバしてしまいました。
まだ103系がバリバリと走っていた03年にたまたま撮ったのですが、京葉線最後の103系となったのは奇遇です。
あ、それだけです、すんませんm(__)m
投稿: ぼうず | 2006/05/29 00:12
ぼうずさん、コメント及びトラックバック有難うございました。
先程、ぼうずさんのブログも拝見いたしました。こちらからも関連性があると思いまして、トラックバックを送らせてもらいました。
京葉線にはスカートを付けた103系もいましたが、このクハ103-713を連結したケヨ302編成は、スカートも無くすっきりした外観で京浜東北線で活躍していた頃を髣髴させますね。
投稿: TOMO | 2006/05/29 01:39
冬の通勤では隙間風が寒いので103系を避けてました。
それも今となっては懐かしい思い出です....なーんて言うほど時間は経ってないんだけど(^^;
投稿: ぼうず | 2006/05/29 21:45
ぼうずさん、冬の通勤では103系を避けましたか。確かに隙間風はあったかもしれませんね。でも、扉付近に立っていると、今の最新鋭の車両、209系やE231系も隙間があるんですよね。
今回のイベント会場で久々にスカイブルーの103系を見ましたが、ぼうずさんと同様、私も懐かしいなと思ってしまいました。時間はそれ程経っていないんですけどね。
投稿: TOMO | 2006/05/30 01:01