今年は半直ルートで運転 東急「伊豆のなつ号」

ついに７月に突入し、いよいよ夏目前。東急では、昨年７月に廃車予定の８０００系を、伊豆急カラーに変身させた「伊豆のなつ号」を運転したが、今年も同様の企画を実施。しかも、今回は田園都市線の８５００系（８５１４Ｆ）を伊豆急カラーに変身させて１ヶ月間運転すると言う。今回は、東横線ではなく、俗に言う「半直ルート」（東急田園都市線～東京メトロ半蔵門線～東武伊勢崎・日光線）での運転のため、運用範囲が広いことから撮影はかなり困難になりそうな気配。そこで、運用初日となっている７月１日は１５Ｋ運用での運転と言うのが、東急の公式サイトに出ていたので、お昼の急行久喜行きを二子玉川で撮影する事にした。

渋谷から急行で１０分。二子玉川駅に降り立つ。私は下りホームの最前部へ向かった。既に同業者の方が一人カメラを構えており、私もその横にお邪魔する。反対側の都心方面行きホームの先端の方が人は多かった。ここでは、編成写真を期待していたのだが、どうも田園都市線の上り電車と、大井町線車両の引き上げのタイミングがピッタリで、編成写真は撮れなそうな気配。まもなく８５１４Ｆが来ると言うタイミングで、引き上げ線には、大井町線の８５００系が入ってしまった。

二子玉川で大井町線の８５００系と並ぶ、８５１４Ｆ「伊豆のなつ号」

まあ、引き上げ線上に並んだ８５００系も、大井町線特別塗装バージョンだから、この並びはそれなりに良かったかも。続いて、手元のコンパクトデジカメを使って、側面のラッピングを撮る。

側面には伊豆をアピールするラッピングがいっぱい。

この時点で、上りホーム側に人が多かった理由が何となくわかってきた。そう、このホームでは、これだけしか撮れないのである。私自身、東急の撮影は久しぶりだったので、そこまで気が回らなかった。仕方ない。さらに暫くここに残っていたら、東武の新車、５００５０系の急行押上行きがやって来た。

東武の最新鋭車両、５００５０系による急行押上行き。

５００５０系が編成単位で撮れたら、先程の伊豆のなつ号も編成写真が撮りたくなった。今日が東急沿線だけの撮影ならば、久喜からの折り返しを待っても良いのだが、夕方から他にも色々と撮影予定があり、行程上、その時間帯の戻りを撮るのは困難。では、東武線内へ行けないかと時刻表を調べると、湘南新宿ラインを使えば、久喜周辺での撮影が可能という事が解った。そこで、二子玉川から急遽、渋谷へ折り返し、さらに湘南新宿ラインで久喜へ。昼食の時間がなくなってしまったので、渋谷駅構内のコンビニでおにぎりを買って、湘南新宿ラインのグリーン車内で昼食とした。

久喜からは、東武伊勢崎線の区間準急浅草行きに飛び乗り、伊豆のなつ号より先行する。一駅目の和戸駅でとりあえず降りてみた。和戸駅から久喜方に１分ほど歩いた所にある踏切でカメラを構える。伊豆のなつ号は、この駅１４時１０分発なのだが、次の予定を考えると、折り返し１３分の久喜行きに乗らなくてはならないので、撮影できる場所はここしかなかった。カメラを構えると、どうにかなりそう。そして伊豆のなつ号がやって来た。

東武伊勢崎線内を走る８５１４Ｆ「伊豆のなつ号」による急行中央林間行き。

背後に高層マンションが見えるが、その先は水田。田園都市線とは全く違った光景で、実にのどかだ。撮影後、足早に駅へと戻ると、１３分発久喜行きの接近放送が入った。やって来た車両を見ると東急５０００系。これも長距離を走り抜いてきた列車だ。

東武伊勢崎線和戸駅に到着する、東急５０００系急行久喜行き。

この東急５０００系も、東武線内で見ると、また違った感じに見える。都会的なデザインの東急５０００系と、のどかな和戸駅のホームとの組み合わせが何ともアンバランスな感じだ。５０００系で久喜へと戻り、ＪＲの湘南新宿ラインに乗り換えて、再び都心方面へ戻り、次の撮影に備えた。

最後に、参考までに伊豆急へ行った８０００系の写真を。

この８０００系は、今年の５月に熱海駅で撮ったものだが、御覧のように先頭車にシングルアームパンタが付いている。当然、この車両はクモハとなっているが、伊豆急への入線当時は、クハだったので外観はもっとすっきりしていた。しかし、最近になって、増結及び早朝・深夜のワンマン運用に使う２連の熱海方先頭車をクモハ化した為に、このような姿に変身。今後、次に譲渡車が出た場合には、このような姿になるのかが注目される。

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