元大垣車加入で一気に倍増 静岡車両区211系を観察する
17日より連載でお届けした静岡特集も、この記事が最終章となります。最後は211系の話題。
静岡車両区の211系と言えば、これまでに3両編成のSS編成が11本、2両編成のG編成(現GG編成)が9本の計51両と少数派であった。昼間の東海道本線に乗っていても、目立つのは113系で、211系はあまり目立たない存在と言えるだろう。しかし、113系の老朽化に伴い、大垣車両区より、313系5000番台投入で捻出された211系5000番台車60両(3両編成20本)が、順次静岡車両区に転入。この結果、静岡車両区の211系の総数、これまでの51両から111両と一気に倍以上になった。大垣から転入してきた211系には「LL編成」の称号が与えられ、さらに、従来から存在したG編成がGG編成になった事から、静岡車両区の211系は、GG・LL・SSとアルファベットを連呼する編成番号に統一された。
今回の遠征は、LL編成の登場後初の遠征となったので、このLL編成の活躍ぶりを中心に、静岡車両区の211系を観察してみた。
12月16日の朝、私は品川から「ひかり405号」に三島まで乗車した。三島からは、一駅区間のみ運転の223Mに乗車した。この列車、211系の4両編成で、10月のダイヤ改正からGG編成に改められた2両編成を2本繫げたものであった。
10月のダイヤ改正で、大垣からの転入車も含め車両数が倍増。一気に静岡地区在来線の主役級になった静岡車両区の211系。この編成は2両編成のGG編成。
私は、ここで一つ気になったことがある。それは、211系の前面方向幕だ。これまで、静岡車両区の211系と言えば、両数に関係なく、普段は正面にも行先を表示していた。しかし、三島駅で私を待ち構えていたGG編成は「普通」と表示している。そこで、これ以降211系の前面方向幕を気をつけて見てみたのだが、いずれも「普通」表示のままである。
従来から静岡車両区所属のSS3編成。この編成も正面は「普通」表示のみ。
大垣からの転入車に合わせての事なのか、それとも、種別と行先が別に表示される313系に合わせての事なのかは、謎が残る。日中は、2~4両編成と言った短い編成が主体になるだけに、ホームの端にある階段を利用した人は、停車中の列車の行先を瞬時に判断できない可能性も生じてくる。正面の方向幕に行先が出なくなったのは残念だ。
さて、今回の遠征では、当然の事ながら、元大垣車両区所属車であるLL編成に出くわす場面が一番多かった。さすがに60両もいればよく見かけるのも納得である。16日に撮影できたLL編成の画像をまとめてみた。
LL7編成。(旧海カキC17編成) 富士にて。
LL9編成。(旧海カキC19編成) 長泉なめりにて。
LL10編成。(旧海カキC20編成) 東田子の浦にて。
LL17編成。(旧海カキC27編成) 熱海にて。
LL編成は、ご覧のように赤い編成番号札を使用しており、これが良く目立つ。すっかり静岡の車両と言った感じで走っているのだが・・・
LL17編成の所属表記。なぜか「海カキ」のままだ
このLL17編成の所属表記のように、旧所属区である大垣車両区の所属表記が、そのまま残されている編成が多い。なぜそのままなのかは良く解らないが、LL編成の中には、「静シス」に直されたものもあると聞いているので、今後は順次統一されていくのだろう。
転入車を交えて、すっかり静岡地区の主役と言った感じに成長した静岡車両区の211系。LL編成は、313系のW編成と併結して、御殿場線経由で国府津まで入線する運用も存在している。今後は、シングルアームパンタ化も順次行われていく事だろう。ついでにトイレ取付も実施してくれると助かるのだが・・・
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