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名鉄瀬戸線 移転間近の喜多山検車区とつり掛け電車を訪ねる

今夜もゴールデンウィークの名古屋ネタにお付き合いください。

5月4日、岐阜駅で「ひだ23号」と「ひだ3号」との連結シーンを見学してからは、丸栄百貨店へと向かうのだが、その前に、名鉄瀬戸線に行ってみたくなり、岐阜~名古屋~大曽根とJRで移動した後、名鉄瀬戸線に乗り換えた。

名鉄瀬戸線は、文字通り、名古屋から瀬戸物で有名な愛知県瀬戸市の尾張瀬戸までを結ぶ路線。この名鉄瀬戸線は、昭和51年まで、名古屋城のお堀の中を走ると言うユニークな路線であったが、1年間の休止の後、昭和53年より、名古屋の繁華街でもある栄まで地下新線が開業。以降、栄と瀬戸を結ぶ通勤路線として今日まで君臨してきた。お堀の中を走る旧線跡は、昨年の年末に、倶楽部鉄道フォーラムのオフ会で訪れて、その時の模様は、弊ブログの2007年1月1日付記事でも触れているが、実際に瀬戸線に乗るのは、今回が初めての経験であった。

私が名鉄瀬戸線に乗りたくなった理由は、今年6月に、名鉄瀬戸線の車両基地である喜多山検車区が、尾張旭に移転すること、さらに、今でもつり掛け電車が現役で走っていると言う事だった。今回は、栄で、ひかり183号さんや快速特急INAJIさんに会う都合もあり、喜多山までの乗車となった。

岐阜から、JRで名古屋へ。さらに名古屋から中央線で大曽根へ到着したのは、11時を過ぎていた。私は、早速名鉄瀬戸線ホームへ。つり掛け電車が来ないかなと思っていたところ、やって来たのは、名古屋本線でも御馴染みの6000系であった。とりあえず、この電車に乗車して、車両基地のある喜多山へと向かう。一駅目の矢田までは高架区間もあるが、それから先は、複線ではあるものの、急カーブがあったりして、何やらローカル私鉄のようなムードに。場所によっては、昭和の時代に戻ったかのような光景だった。

喜多山に到着すると、ちょうど狭い車両基地内で車両の入替が行われていた。早速撮影を開始する。

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5月4日、岐阜での「ひだ」の連結シーン撮影後にやって来たのは、ここ名鉄瀬戸線の喜多山検車区だった。

初めて見る喜多山検車区。ある人から、ここは一見の価値があるよと聞いていたが、実際に来て、その意味が良く解った。停まっている車両も良い感じである。

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工事列車用として喜多山検車区内に待機しているデキ379。

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デキ379と連結された状態で留置されているワム5212。

デキ370形は、1928年に名鉄の全身でもある愛知電気鉄道が9両製作した凸型の電気機関車。名鉄瀬戸線には、工事列車用として昭和53年より配属されている。9両いた仲間は、貨物列車の廃止に伴い、徐々に姿を消し、現在では3両が残るのみとなっている。元々は黒塗装の車両であったが、瀬戸線のデキ379は更新工事を受け、ご覧のようなブルーの姿になった。デキ370形は、名鉄に残る最後の黒い電気機関車となっていると言う。

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デキ379+ワム+6600系

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栄町方の引き上げ線に留置してあった6650系。

6650系は、瀬戸線生え抜きの車両である6600系の車体をベースに、本線で活躍していた旧型電車の足回りを流用して作られた車両で、この電車も走り出すと、昔懐かしいつり掛けモーター音が聞こえてくる。この日は残念ながら、走行写真は撮影できなかった。

ディープな車両基地を一通り撮影した後は、再び瀬戸線の電車に乗り込み、今度は沿線で瀬戸線の電車の走りを撮影する事にした。なかなか光線状態の良いところが無くて、ようやく見つけたのは、矢田駅手前の矢田川の鉄橋だった。ここで1時間ほど撮影してみた。

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6000系による普通栄町行き。

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6750系による準急栄町行き。

この6750系は、車体こそ新しく見えるのだが、名古屋本線で活躍していたつり掛け電車の足回りを利用した車両で、走り出すと昔懐かしいモーター音が聞こえてくる。

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「なくそう踏切事故」のヘッドマークを付けた6000系。

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瀬戸線生え抜き車両の6600系。

この6600系は、瀬戸線の栄乗り入れに備えて登場した車両。6000系をベースに製造され、今日まで瀬戸線一筋で活躍してきた車両だ。

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6750系による急行栄町行き。

この列車を撮り終えた時点で、そろそろ撮影条件も厳しくなってきた。丸栄百貨店での待ち合わせもあり、この鉄橋から撤収する事にした。矢田駅に戻ると、次の列車まで15分ほど無い。その間、つり掛け電車の準急が来たが、この駅は通過のため乗ることが出来ない。そしてやっと来た電車は、生え抜きの6600系であった。本当ならつり掛け電車まで待ちたいところではあるが、また15分待つのもしんどいので、そのまま来た電車で栄へと向かった。

都心部以外では、昭和の香りが漂う名鉄瀬戸線だが、少しずつ近代化の波が押し寄せている。その第1派が、来月の車両基地移転である。尾張旭に出来る新車両基地では、検査時に塗装作業を一切しないという。と言うのも、来年からはステンレスの新型車両が、この瀬戸線に投入されるからだ。その為、今回撮影した車両たちの活躍も残り僅かと言う事になる。6000系・6600系に関しては、本線への転属が予定されているようだが、つり掛け車に関しては、消滅してしまう可能性が高い。出来る事ならば、引退前に乗車したおきたい。次に名古屋へ出掛けた時も、瀬戸線へ足が向く事は間違いないだろう。さて、次の訪問はいつかな?

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コメント

実は、まったく同じ日に私も瀬戸線をうろついていました。
6650系は、現地のファンの方によると3日は「なくそう踏切事故」看板をつけて走っていた、とのことでした。
あと1年ほどはありそうですが、一番最初に廃車になってしまわないか、少し心配です。

投稿: 深夜急行 | 2007/05/11 14:42

こんにちは。トラックバックを打たせていただきました。

自分は去年の夏に出向いてきたのですが、見れるうちに見ておいた方がいいなという気持ちもあるので、また夏くらいには行ってみようかなと思ってます。

お手ごろ価格な乗り放題きっぷがないのが難点ですけど。

投稿: ちゃいにーず | 2007/05/11 22:55

深夜急行さん、ちゃいにーずさん、コメント有難うございます。

深夜急行さん>
ブログ拝見いたしました。どうやらニアミスしていたようですね。6650系ですが、この現場で撮影したとき、「あの6600系は何でスカートが付いていないんだろう。検査でもしたのかな。」なんて思っていました。帰宅してから画像を良く見ると、何やら6600系と違う。そこで色々と調べてみたら6650系の存在を知りました。名鉄ファンの皆様、ごめんなさい。私にとっての名鉄は、まだ「迷鉄」だったりします。もう少し勉強しないと・・・

ちゃいにーずさん>
トラックバックありがとうございました。「見れるうちに見ておいた方がいい」まさに仰るとおりですね。私もその思いがありまして、丸栄百貨店に行く前に、この場所を訪れてみました。今回は、つり掛け電車を見て音を聞いただけでしたが、次回は是非、あの車両に乗ってみたいと思っています。

投稿: TOMO | 2007/05/13 00:03

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