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余部橋梁を訪ねて

8月17日、この日は、今回の旅行のメインとなる余部橋梁を目指す。

朝8時5分ごろ、福知山駅前のホテルを出発。駅のコインロッカーに荷物を一つ預けた後、構内のコンビニで食糧を買い込む。そして、改札口にて青春18きっぷに日付を入れてもらい、8時20分発の豊岡行きに乗り込んだ。この列車で終点豊岡へ。豊岡から始発の浜坂行きに乗り換え、現地の餘部駅(橋梁は「余部」ですが駅名は「餘部」となっています)に到着したのは、10時51分だった。

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8月17日、橋梁の架け替えで注目を浴びている余部橋梁を訪れてみた。

橋梁の架け替えで、一般の観光客からも注目を浴びている餘部。普段は無人駅なのだが、昼過ぎ頃まで、JR西日本の社員が臨時改札口を作っており、駅構内ではオレンジカードなどの販売も実施していた。

私は、まず最初に撮影ポイントであるお立ち台へと向かう。階段を上がって、お立ち台に向かうと、次の列車の通過に備えて、数名の鉄道ファンがカメラを構えていた。とりあえず、鉄橋全体の撮影からスタートする。

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まずはお立ち台から余部橋梁を撮影。

とりあえず、この時点で、次の列車通過までに時間がある。お立ち台の下見の次は、下へ降りて、鉄橋を下から撮影するポイントの下見をする事にした。

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余部橋梁を下から見る。

この日の余部は、とても暑い日で、お立ち台は日陰もあり、風も涼しかったので長時間いる事は可能だが、下はとにかく暑い。この鉄橋全体の撮影をした時点で、もういられなくなり、再びお立ち台へと上がり、余部橋梁を渡る列車の撮影に入る。待つこと1時間弱。まずは、12時38分発の城崎温泉行きからスタートである。

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普通城崎温泉行き172D。

この城崎温泉行きは、私が餘部まで乗車してきた列車の折り返しである。この列車は、隣の鎧駅で、下りの浜坂行きとすれ違うため、続けてすぐに下り列車もやって来る。

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普通浜坂行き171D。

この後は、余部で一番人気の列車である特急「はまかぜ」が通過する事になる。この「はまかぜ」は、今となっては貴重な国鉄特急形気動車であるキハ181系が使用される列車で、ファンからも人気が高い。この余部橋梁で、「はまかぜ」を撮りたいという人は少なくなく、ちょうど通過前に到着した上りの城崎温泉行き、下りの浜坂行きからは、お立ち台で撮影しようと言う、鉄道ファン並びに観光客が続々と降りてきた。

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特急「はまかぜ1号」浜坂行き1D。

古い車両とはいえ、この区間を走る数少ない特急列車は貫禄充分。観光客からも人気があるのも頷ける。お立ち台での撮影は、ここで一旦終了し、続いて暑さを我慢しながら下へ。今度は下からも列車2本を撮影する。

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普通豊岡行き174D。

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特急「はまかぜ4号」大阪行き4D。

橋梁の下からの撮影は、暑さに負けてしまい、この2本で終わりにした。そして、再びお立ち台へ向かう事になるのだが、ここで忘れてはいけない、あの過去を振り返る意味でこれを撮影する。

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橋梁下に設けられた慰霊碑。

今から約21年前となる1986年(昭和61年)12月28日、香住駅から浜坂駅へ回送途中だった14系改造のお座敷客車「みやび」が、この橋梁に差し掛かった際、強風に煽られ、牽引機のDD51と一部の台車を除き、橋梁下へ転落。橋梁下にあった食品加工工場に勤務していた地元の主婦5名と、回送列車に乗務していた車掌1名が犠牲となった。この慰霊碑は、事故からおよそ2年後である昭和63年10月に建立された。

さて、再びお立ち台へ戻ると、もう特急列車が2本通過した事もあってか、人も少なめ。そして、お立ち台から下を覗くと、臨時窓口を担当していたJRの職員も帰っていくのが見えた。私は再びお立ち台から列車を撮影するべく待機。本日最後の余部橋梁での撮影となる173Dを待った。

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普通浜坂行き173D。

最後の173Dは、これまでと方針を変えて、望遠レンズを使用し、列車をメインに撮影してみた。予定通り、この列車の撮影を以って、余部橋梁の撮影を終了。そして撤収となるのだが、豊岡方面へ向かう列車まで1時間ほどあり、ホームへ行っても暑いので、お立ち台に腰を下ろして休憩する事にした。風も心地よく、美しい日本海を眺めながらの1時間はあっという間だった。

そして、私はホームへ移動。餘部駅から178Dに乗り込む乗客は結構多かった。鉄道を利用して橋梁を撮影に来た人たちは、だいたいこの列車で帰る人が多いのだろう。それでも、やって来た2両編成のワンマン列車は、後ろの車両に行けば、座席に腰を下ろすことができるほどの乗車率で、本線と名が付く山陰本線でも、一ローカル線である事を改めて認識させられた。

この後、私は城崎温泉で途中下車。温泉街を散策し、駅前の足湯で疲れを癒し、城崎温泉始発の福知山行きに乗車。更に、福知山から快速大阪行きに乗り込み、大阪を目指した。大阪の到着は21時54分。余部は遠いなあとつくづく実感した1日であった。

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