485系「雷鳥」を撮る
では、再び関西遠征記に戻ります。
12月30日の朝、一旦ホテルへ戻り朝食を摂ってから、再び摂津富田へと戻ってきた。ここでの撮影目的は、485系の「雷鳥」である。
関西と北陸主要都市を結ぶ特急「雷鳥」は、長い間、北陸本線の看板列車として君臨してきた。現在では、681系・683系による特急「サンダーバード」に押され気味の状態で、「雷鳥」は、1日8往復程度の運転となってしまっているものの、全国的にも貴重となった国鉄特急色の485系で運転されている。そこで、今回の関西遠征時には、485系の「雷鳥」も撮影対象としていたのだ。
淀屋橋の東横インを出庫し、再び摂津富田に戻ってきたのは、9時30分頃の事。まずは、489系ボンネット車による臨時特急「ふるさと雷鳥」が先にやって来る。489系ボンネット車自体は、急行「能登」で上野まで乗り入れており、平日の夕方には、上野発の「ホームライナー」にも使用されていることから、私のような関東在住のファンから見ても、それ程珍しいものではない。しかし、日中の撮影可能な時間帯に走行写真を撮る機会は、関東でもあまりない。その為に、ここは確実に撮っておきたいところである。先程の「なは・あかつき」と異なり、今回は先客が2名待機していたが、話しかけてみると、先客のお2人も関東からの遠征組だった。先行する223系新快速で練習をして、「ふるさと雷鳥」の通過に備えた。そして、他の列車に被られる事なく、489系「ふるさと雷鳥」がやって来た。
再びやって来た摂津富田では、特急「雷鳥」を撮影。まずは、489系ボンネット車による臨時特急「ふるさと雷鳥」からスタート。
ヘッドマークが「臨時」と言うのが少々残念なところ。数年前までは、定期列車の「雷鳥」にボンネット車が入っていたので、「雷鳥」のヘッドマークはある筈なのだが、あえて「臨時」と言うヘッドマークしか掲出しないのは、何か「大人の事情」と言えるようなものがあるのだろうか。
この後、定期列車の「雷鳥」がやってくる事になっており、この場所で撮影する事にしていたのだが、なんと上りの快速列車に被られてしまった。仕方なく、この日の「雷鳥」撮影はこれで諦めて、次の日、再び摂津富田駅で「雷鳥」を撮影してみた。
ようやく撮影できた定期列車の「雷鳥」
ところで、「雷鳥」に使用されている485系は、向日町にある京都総合車両所に所属しているが、所属車両基地の京都総合車両所から、始発駅である大阪駅までの回送時には、北方貨物線を経由している。この北方貨物線は、新大阪付近から分かれて、宮原総合運転所付近を通って尼崎・塚本へ抜けられるようになっている。その為、「雷鳥」や「サンダーバード」の回送列車は、この北方貨物線を通る事で、営業列車とは車両の向きが逆向きになる。その為、見た目は同じ「雷鳥」でも、車両の向きが違う列車が撮れると言う現象が見られるのだ。私は、この事実を一瞬忘れており、高槻駅で大阪に向かう「雷鳥」を撮影したのだが、よく見るとパノラマグリーン車が最後部車両となっていて、一瞬何が起きたのだろうと考え込んでしまったのだ。
高槻駅で撮影した485系「雷鳥」。大阪へ向かう列車なのだが、よく見るとクハが先頭で、これは回送列車だった。
高槻駅で撮った485系の回送、よく見ると何かが変だった。まあ、見なかった事にしておこう。
今や貴重な存在となった国鉄特急色485系による定期特急列車「雷鳥」。いつ683系に置き換えられてもおかしくない状況だけに、機会があれば確実に記録しておきたい列車である。
この記事より下記ブログへトラックバックを送信しています。
鉄道から骨髄移植まで さん
| 固定リンク | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- 上石神井車両基地 「ありがとう旧2000系撮影会」終了後の入替作業と返却回送を撮影する(2025.06.16)
- 屋根が白くなった西武多摩川線の101系を撮影する(2025.06.13)
- 西武国分寺線で営業運転を開始した8000系8103Fを撮影する(2025.06.12)
- 西武多摩湖線 9000系9104Fにホーム監視用カメラ・監視モニター取付 営業運転に復帰(2025.06.06)
- 西武8000系・小田急8000形乗り比べツアー列車を撮影する その2(2025.06.04)
「鉄道:JR西日本」カテゴリの記事
- C56 160号機本線ラストラン SL北びわこ号を撮影する その2(2018.07.30)
- C56 160号機本線ラストラン SL北びわこ号を撮影する その1(2018.07.26)
- 惜別 大阪環状線の103系(2017.10.06)
- 古い鉄道写真9 「トワイライトエクスプレス」宮原駅停車!(2015.03.14)
- 電気検測試験車クモヤ443系 湖西線を検測する(2015.01.18)
コメント
TOMOさんこんにちは。「ふるさと雷鳥」と、定期「雷鳥」。国鉄色の組み合わせがいいですね。サンダーバード全盛の今、急がば回れで現在貴重な雷鳥号に乗るのも一興かもしれませんね。私が、富山から福井まで「ふるさと雷鳥」号に乗車したときは、「はくたか」が遅れた関係で、「はくたか」、「サンダーバード」、「ふるさと雷鳥」と3本続けて特急が来まして、喜んで撮影することが出来ました。めったにないレアなケース。良いお盆となりました。
投稿: オグリキャップ | 2008/01/17 19:05
まいどです。
「ふるさと雷鳥」が「臨時」マークなのは臨時列車だからだと思いますよ。でも何年か前の「ふるさと雷鳥」はサワの485系(先頭車は非貫通型の300代)でしたが、しっかりと「雷鳥」マークだったような…
……というか、数年前にキトのボンネットが引退するのを記念して「懐かしの特急雷鳥」でさよなら運転をしてしまったため、絵入りの「雷鳥」マーク付けづらいではないんでしょうか?
投稿: みなづき | 2008/01/17 22:25
オグリキャップさん、みなづきさん、コメントありがとうございます。
オグリキャップさん>
北陸本線は、特急街道と呼ばれるほど、特急列車が次々にやって来ますから、特急形車両が好きな人にとってはたまらない路線ですよね。ダイヤ乱れによる珍現象とは言え、「はくたか」「サンダーバード」「ふるさと雷鳥」と3本連続と言うのは凄いですね。
みなづきさん>
仰るとおり、数年前に京都のボンネット車が引退する時は、事実上のさよなら運転をしましたよね。それだけに、「雷鳥」と名乗れないと言う可能性は確かにありそうな話です。その為、本文では「大人の事情」ではないかと書いてみました。
投稿: TOMO | 2008/01/20 01:23