「さよならゆとり奥利根号」を撮影する
春は出会いと別れの季節。JRグループは、3月15日にダイヤ改正を行うため、ダイヤ改正を機に引退する列車・車両たちにとっては、今が「別れの春」となっている。
JR東日本尾久車両センターに所属するお座敷客車「ゆとり」。1983年に14系客車を改造した欧風客車「サロンエクスプレス東京」が前身のこの車両も、老朽化に伴い、3月9日の最終運行を以って引退する事になった。JR東日本では、同車の引退に合わせて、2月24日より各方面へ向けた「ゆとりさよならツアー」を展開しているが、いよいよ残り3回となった。
そこで、本日は、水上方面へ運転された「さよならゆとり奥利根号」の撮影に出かける事にした。とりあえず、早朝から出かける予定だったのだが、目が覚めたら7時で不覚にも寝坊。慌てて仕度をして、新小平駅へと向かい、武蔵野線に乗り込む。とりあえず、「ゆとり」通過前に南浦和には到達できた。ここで思い切って、蕨へと向かう。どうにか間に合ったのだが、待ち構えていた人の数は凄かった。とりあえず、南行ホーム側から先端部分に入る。そしてEF64が牽引する「ゆとり」が前方から接近してきた。早速撮影する。
3月9日限りで現役を引退する事になったお座敷客車「ゆとり」。本日は上野~水上間に「さよならゆとり奥利根号」が運転された。
「ゆとり」のヘッドマークを掲出したEF64 39号機に牽引された「ゆとり」。どうにか撮影したものの、最後部に連結されているEF65 1118号機が切れてしまっており、蕨での撮影は失敗に終わった。
ここまで来たにも関わらず、結果がこれでは諦めが付かない。とりあえず今日はホリデーパスで動いているので、後続の列車で「ゆとり」を追跡する事にした。まずは京浜東北線の列車で大宮へ。ここで高崎線に乗り換える。乗り換えの合間に、立ち食いそばで朝飯として、後続の籠原行きに乗り込む。どこかで追い付けないかと思いながら乗っていると、終点を目前にした熊谷で「ゆとり」に追いついた。とりあえず、ここで下車して撮影してみる。
高崎線の普通列車で追跡した結果、熊谷で追いつくことが出来た。
熊谷駅の高崎線ホームは、新幹線のホームが真上にあるため、ご覧のように昼間でも薄暗い。その為、あまり良い画像は撮れないが、ここで追いついたと言う記録にはなるだろうと思い撮影した。
およそ3分後、水上に向けて発車。
熊谷からは、パスモに切り替えて、後続の快速「アーバン」に乗車。更に北を目指す。すぐに2駅目の深谷で追いつくことが出来たが、この駅では外側に停車してしまっているため、撮影は厳しい。さらに先へ行く事にした。先頭車両で被り付いていると、神保原駅の上りホームに待機しているファンを発見。もしかして、ここでも長時間停車があるのではないか。そう思って下車。上りホームに向かう。そして、暫くすると、副本線として使用している中のホームに列車接近放送が入った。ここで停車する事は間違いない。まずは進入シーンを撮影する事にした。
神保原駅に進入する「さよならゆとり奥利根号」
さらに近づいてきた所をもう一度。
光線状態は決して良くないが、この日初めて落ち着いて撮る事ができた。ここで、今度は最後部に連結されているゲッパことEF65 1118号機側もしっかりと撮影する。
上野方に連結されているEF65 1118号機。
良く見ると、EF65 1118号機には、赤いヘッドマークステーが付けられていた。折り返しの上り列車では、この車両にヘッドマークが付くのだろうか。
展望スペースがあるスロフ14形。
この後、上りホームを高崎方に歩き、正面からもう1度撮影する。
神保原駅で出発を待つ「さよならゆとり奥利根号」
この撮影からおよそ1分後、「さよならゆとり奥利根号」は、神保原駅を発車。水上へと向かった。
水上へ向けて出発。
本来であれば、ここから先も追跡したかったのだが、今日は夕方、地元で人と会う予定があったため、上り列車の撮影は不可。この撮影を以って、「ゆとり」の追跡を終了とし、高崎線の上り列車に乗り込み、途中下車を重ねながら地元へ戻った。
「ゆとり」の運行も残すところあと2回。3月8日・9日に品川~熱海間で運転される「さよならゆとり踊り子号」を残すのみとなった。せめてもう一度、最終日ぐらいは追跡しようかと思っている。
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コメント
TOMOさん、こんばんは。
残念ながら上り列車にはHMは付いていませんでした(^^;
前日に運転されたという「磐梯号」では上野-黒磯間でEF65 1118がHMを付けて牽引したようですから、それの名残?かもしれません。
投稿: みなづき | 2008/03/02 23:17
すみません。追記ですm(__)m
本日の下り列車で先頭を務めたEF64 39の水上方には、上り列車でもそのままヘッドマークが付いていました。
投稿: みなづき | 2008/03/02 23:24
TOMOさんこんにちは。「ゆとり」ついにさよならですか。和(なごみ)と入れ替わる形とはいえ、さみしいものですね。華やかな気品のある列車がどんどんなくなっているような感じがします。今度のゆとり踊り子号ぜひ撮りに行きたいです。
投稿: オグリキャップ | 2008/03/03 19:02
こちらにも来ました。
この前の日は上野は祭りだったそうです。
13番にサヨナラ夢空間札幌行き 14番にサヨナラゆとり磐梯号の
上野着が並んだそうですから。 こんなネタの時に行けないのは残念です。最後の踊り子頑張って撮影してください。
ネタ変わりますが青梅奥線五日市線が通年半自動になるそうです。ドア4つ開きはなしも過去のものになりそうです。タイミング的に4つ開く時は別ですが。
投稿: なるさん | 2008/03/03 19:43
みなづきさん、オグリキャップさん、なるさん、コメント有難うございます。
みなづきさん>
「さよならゆとり奥利根号」のヘッドマークは、結局付け替えずにそのままだったんですね。Ef65 1118号機のヘッドマークステーは、前日の運用のそのままと言う可能性が高いですね。貴重な情報有難うございました。
オグリキャップさん>
「ゆとり」の前身である「サロンエクスプレス東京」がデビューした時、私は小学生でしたが、初めて雑誌で見た時は、とても綺麗な車両で、いつかは自分も乗ってみたいなと思うほど、憧れの車両だったと思います。21世紀となった今、そう言う印象を受ける車両は、少なくなったような気がしますね。やはり、オグリキャップさんが仰っている「気品のある車両」と言うのが、少なくなったと言う事でしょうかね。
なるさん>
土曜日の「夢空間」と「ゆとり」、両方を狙おうと言う方は多かったようですね。とりあえず、最後の「踊り子」は悔いの残らないように撮影したいと思います。
青梅・五日市線の半自動ドア化、特に青梅線の青梅以遠では、歓迎されるのではないでしょうか。
投稿: TOMO | 2008/03/03 20:47
うーん。
3月1日の「さよならゆとり・磐梯」考えていたのですが、
びゅう商品ということで締め切りがあることに気が付かず、
乗り損ねました。
(これまでのイベント列車は直前のキャンセル狙いで乗っていたので、同じだと思ってしまった)
その日、別件で東京へは行ったのですが
15:30のFひたちで帰ってしまったので、
夢空間やゆとりは見られませんでした・・・(>_<)
投稿: 舞 | 2008/03/05 13:53
1118ネタです。 今夜の101に充当されますよ。回1担当がそうでしたから。
投稿: なるさん | 2008/03/05 19:15
舞さん、なるさん、コメント有難うございます。
舞さん>
今回の「ゆとり」のさよなら運転ですが、全て「びゅうプラザ」主催による団体列車としての運転なんですよね。団体列車でも、撮り鉄派の頼もしい見方?「鉄道ダイヤ情報」には、運転時刻が掲載されるんですが、今回は始発駅、終着駅の大よその時間しか載りませんでした。その為、正確なダイヤがつかめず、我々撮る側にも、いつもの団体列車とは勝手の違う列車でした。
私も最後ぐらいは乗ってみたかったなとも思いましたが、結局は乗らずに終わってしまいましたね。
なるさん>
目撃情報有難うございます。ゲッパ(1118号機)は、今頃東海道を下っているんですね。このブログをご覧になっている関西方面の方で、明朝撮影を予定されている方は頑張ってください。
投稿: TOMO | 2008/03/06 00:38