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Nゲージ製品化決定!JR東海キハ11形

11月11日、マイクロエースから2009年4月発売予定の新製品が発表された。

相変わらず、半年近く先の話なのだが、その製品化される車両の中の一つに私は注目した。それは、JR東海のキハ11形気動車が含まれているからだ。マイクロエースでは、ここ最近、JR東海の在来線車両の製品化を積極的にしてきており、最近の製品化ラッシュで、あとは211系5000番台車かキハ11ぐらいかと思っていた矢先、キハ11の製品化発表となった。もちろん、JR東海派の私には嬉しい製品化発表である。

そこで、今回は製品化されるキハ11形について、ちょっと触れておきたい。

JR東海のキハ11形は、国鉄から引き継いだキハ30など老朽化した気動車を置き換えるために、1988年に登場した。デビュー当時、暖地形の0番台車と寒冷地形の100番台車の2種類が誕生。0番台車は、伊勢車両区に投入され、名松線・参宮線・紀勢本線で、100番台車は、美濃太田車両区に投入され、太多線・高山本線で使用されている。後に100番台車の一部が伊勢車両区に転出し、名松線や参宮線では、0番台と100番台が共に運用されている。さらに1993年、東海交通事業城北線の全線開通に合わせ、200番台車が4両製造された。このうち、203と204の2両はJR東海に貸し出し扱いとなっており、美濃太田車両区に配属される。そして、1999年には、老朽化したキハ58の置き換え用として、ステンレス車体に変更された300番台車が登場。伊勢車両区に投入された。300番台車は、トイレが設置されたため、主に紀勢本線の長距離運用に投入されている。

今回、マイクロエースから製品化されるのは下記の3種類となる。

・キハ11形登場時2両セット
・キハ11形200番台車2両セット
・キハ11形300番台車2両セット

登場時の2両セットは、0番台車と100番台車の2両セットだそうで、まさに伊勢車両区配属車タイプ。200番台車の2両セットは、東海交通事業からの貸出車。そして長距離用の300番台車と言うことで、満遍なく製品化しているようにも見えるのだが、やや不満な点もある。まず愚痴をこぼす前に、今回製品化される200番台車について触れておきたい。昨年の大晦日の事であるが、運良く撮影していた。

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マイクロエースから製品化される事になったキハ11形200番台車。(JR東海への貸出車)

マイクロエースが製品化する車両は、どこか「レアもの」と呼ばれるような、マニアックな車両が多いので、この製品化決定を聞いた方の中には、さぞやレア度の高い車両が選ばれたのだろうと思った方も多いかと思うが、ご覧頂いたとおり、見た目はごく普通のキハ11である。車番が200番台となっていることで、東海交通事業からの貸出車であることが解るぐらいだ。

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車番が解るように撮影してみる。

200番台のセットは、現行仕様での発売となる。ステンレス車の300番台車と、鋼製車との混結を楽しむのであれば、当然このセットを買うのが手っ取り早いのだが、2両とも美濃太田車両区に貸し出されている200番台車と連結するのは、ちょっと抵抗がある。まあ、見た目は変わらないから気にしなければ良いのだが、出来ればもう1両は100番台車にしてほしかった。

ちなみに、2007年の大晦日は、200番台車本来の姿である城北線用の車両も撮影している。

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枇杷島駅に進入する城北線用のキハ11形200番台車。2007年12月31日撮影。

ご覧のように、JR東海に貸し出されている203・204の2両とは、まるっきり異なる外観塗装。実は車内にも違いがあり、枇杷島駅以外高架駅となっている城北線では、ホームの高さが電車対応となっている事から、ドアのステップが廃止されている。ちなみに、この車両の検査は、JR東海に委託しているため、入場時には、他の車両がJR東海から派遣されることになっており、JR東海へ貸し出している200番台車が、ドアのステップを調整して投入されることもある。

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枇杷島駅停車中の城北線キハ11形200番台車。2007年12月31日撮影。

今回の製品化からは漏れてしまった城北線仕様の200番台車だが、将来、何らかの形での製品化は期待できそうな気がする。

そして、続いては300番台車。

キハ11形シリーズの中では一番新しい車両である300番台車は、私自身、これまで縁が無かったらしく、先頭に立つ姿を一度も撮っていなかった。唯一撮ったのがこの画像である。

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ステンレス車体の300番台車を含んだ、キハ11形による臨時快速列車。2006年10月13日付記事より

2006年10月に、鈴鹿サーキットで開催されたF1日本グランプリに伴う臨時快速列車。この時、先頭から2両目にステンレス車体の300番台車が含まれていた。300番台車は、キハ58を置き換えるために登場したので、デビュー当時も、いつかは撮れるだろうと思い、それほど追っ掛けていなかった。今回、目出度く製品化されるので、一度は本格的に撮っておきたいと思っている。

最後にこんなシーンを。

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4両編成で高山本線の普通列車に運用中のキハ11形。

1~2両編成でのワンマン運転が中心のキハ11形だが、ラッシュ時間帯には、ご覧のように4両編成も見ることが出来る。こういったシーンも、模型で再現したいところではあるが・・・やはり、現行仕様の100番台の製品化が望まれる。

さて、キハ11形をどのように模型店に予約するか。もう少し考えてみるか。

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コメント

こんばんは。

自分は地下鉄に入る2形式がリストに載っているのを見てすぐに、購入予定に入れましたが、キハ11も製品化されるんですね。
2両しかない車両を2両とも製品化してしまうのがマイクロエースらしいと言えばそうなのですが、欲しい側とすれば、難しい選択となりそうですね。

投稿: Fujickey | 2008/11/14 21:14

私は個人的にはJR東海の気動車の形式には疑問を持っています。
「キハ11」「キハ75」「キハ85」はいずれも高出力エンジンを搭載しているのですから3ケタ形式になるべきではなか
ったかと考えます。
キハ11という、かつて国鉄に存在していた形式を名乗って
しまったため、中部天竜に保存されている車両を、わざわざ
キハ48300といった旧形式に直しているのではないかと思ってしまいます。是非とも形式を直して欲しいですね。

投稿: saimon | 2008/11/14 22:25

Fujickeyさん、saimonさん、コメントありがとうございます。

Fujickeyさん>
そう言えば、E231系800番台とTWRの70-000系が予定に入っていましたね。両形式とも、製品化を待ち望んでいた方は多かったのではないでしょうか。そう言う意味では、今回の製品化発表は喜ばれた方も多かったのかもしれませんね。

saimonさん>
まず、JR東海の形式の付け方ですが、気動車は2桁、電車は3桁と言う前提で形式を決めているようです。そして、今回の気動車の形式の付け方ですが、これが、至って国鉄時代の付け方に近いつけ方のようです。キハ11は、高出力エンジンを1基搭載の普通列車用と言うことで10番台としたのではないかと思います。同様に、キハ85に関しては、高出力エンジンを2基搭載でして、2基搭載の特急型と言うことで80番台の空き番号を使用。75に関しては、車内設備などの関係から、将来的に急行での使用を考慮し70番台にしたのではないかと考えられます。中部天竜に保存された旧国鉄のキハ11に関しては、確かにキハ11と言う形式が、現役の形式に存在する事から、旧形式名での展示となってしまったようですが、現役のキハ11が登場した1988年当時は、佐久間レールパークにて旧国鉄のキハ11を保存するとは思ってもいなかった事でしょうし、さらに、将来的にはキハ11の改良型で、キハ13とか15なんて車両が出てきた可能性もありますから、仕方なかったのかもしれませんね。

投稿: TOMO | 2008/11/15 06:31

Nゲージにまだマイクロエース、あるんですね!
私なんかはKATOから10系客車が発売される前に10系客車…
オハヌフ12、スハネ16、ナハ10、ナハフ11…買いました!
ホビーセンター カトーにまだ関さんという人いるかなぁ…。関さんが当時は関水金属と言いましたが、まだショールームが今の副都心線の西早稲田駅の近くにありました!ホビーセンター カトーは、まだ工事の頃…。やっと153系が発売された頃でした…(笑)
私は鉄道模型は完全に辞めてしまいました。

投稿: 準急豊島園 | 2008/11/15 18:13

準急豊島園さん、コメントありがとうございます。

マイクロエースですが、いったんは鉄道模型の業界から消えていたものの、1990年代半ば頃より再び参入してきました。準急豊島園さんが仰っている10系客車は、私も数両所有していますよ。当時としては、なかなか良い出来栄えだったと思います。

そう言えば、カトーのショールームも、昔は高田馬場でしたね。子供のころ、何回か行った事がありますよ。考えてみれば、あの場所が、今の副都心線西早稲田駅の近くになるんですね。

投稿: TOMO | 2008/11/16 19:50

こんばんは。いつも楽しく拝見してます。
先日の西武多摩川線の件、ありがとうございました。

キハ11形ですが『さすがマイクロ!!』って
思いましたが、2両であの値段はちょっと手が出ないです。

以前のTOMIXのカタログでは実車の写真入りで
予定品扱いとなっていましたが。。。。
実現しなかったですね。

でもJR東海の車輌はJR貨物を除く他社より
車輌のバリエーションが少ないので
所有全車輌を模型で持つことが可能そうな
ところが良いですね。

投稿: シロメジナ | 2008/11/16 23:39

シロメジナさん、コメントありがとうございます。

JR東海の在来線車両は、以前ですと、製品化されることが少なかったのですが、ここ数年、マイクロエースが積極的に製品化してきていることもあり、あとは製品化されていないのは、211系5000番台車や事業用車両ぐらいになってきましたね。私のような、JR東海在来線車両を集めている者にとっては、この製品化ラッシュは嬉しい悲鳴です。

投稿: TOMO | 2008/11/18 07:31

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