伊豆箱根鉄道向け譲渡車の甲種輸送を追跡する 前編
さて、本来でしたら今日は入間航空祭ダイヤのお話をするところでありますが、順番を入れ替えて、この話題からお伝えします。
10月31日に武蔵丘検修場より出場した新101系伊豆箱根鉄道向け譲渡車。出場後は、南入曽車両基地に留置されており、その様子は私も観察していた。そして本日、伊豆箱根鉄道へ向かう新101系譲渡車3両が、現地に向けて旅立っていった。今回は、この甲種輸送に合わせて休暇を取り、伊豆箱根鉄道線内まで追跡することにした。
伊豆箱根鉄道へ向かう3両の101系は、東急車輛に入場した2000系や9000系と同様、本日未明までに、南入曽車両基地から小手指車両基地を経て、所沢まで回送されていた。問題は、所沢から先である。今回の輸送も、月刊誌には掲載されておらず、唯一の手掛かりなのは、CYBERとれいんのサイト内にある甲種特大速報の記事。同記事によれば、新秋津の出発は10時35分だった。普通に考えれば、2000系や9000系の東急車輛入場スジだろう。しかし、5月に東急車輛へ入場した2081Fは、7時30分頃に所沢を出発してしまった。前回の三岐鉄道向け譲渡車と同様、確実に撮れなければ、所沢へ行く意味が無い。更に、今回は走行シーンも撮ろうと考えていた事から、萩山駅6時49分発の急行西武新宿行きで出発。所沢には7時03分頃に到着した。早速5番ホームに向かうと、隣の6番線には、E31とE34に挟まれた伊豆箱根鉄道向け譲渡車が停車していた。
旅立ちの日を迎えた伊豆箱根鉄道向け譲渡車。今回は休暇を取って、伊豆箱根鉄道の大場まで追跡することにした。
まずは、正面から編成全体を撮影した後、三岐鉄道向け車両同様、1両ずつ撮影していく。
クハ2201(旧クハ1235)
モハ1401(旧モハ235)
クモハ1301(旧クモハ284)
目立った改造が無かった三岐鉄道向け車両とは対照的に、伊豆箱根鉄道向け車両は、結構手を加えているのが解る。スタンションポールが設けられている事を考慮すると、多摩湖線で活躍中の101系リニューアル車並みの改造をしたようである。
東京メトロ10000系と顔を合わせる。
この後、撮影地に向かうため、改札を出場する。その途中、跨線橋からも撮影してみた。
東口へ向かう階段から撮影してみる。
ホーム上からは、E31の前面に障害物が掛ってしまっていたので、東口階段から綺麗に撮れたことは良かった。
撮影後、所沢陸橋へ向けて歩き続ける。10分ほどして現地に到着するが、この時点で所沢陸橋に集まった人の数はおよそ10名。歩道橋の踊り場付近の隙間に陣取って待機する。2081Fの時のように、7時半近くに来ても間に合うように準備は済ませた。ところが、7時半を過ぎても来ない。じゃあ、9000系の東急車輛入場時のように、8時20分ごろ通過かと思い待つが、またしても来ない。結局現れたのは、この場所に到着してからおよそ2時間後の9時20分頃の事だった。
新秋津へと向かうE34+伊豆箱根鉄道譲渡車+E31。
この時点で集まった人の数は20人以上。この場所に、これだけの数の人が集まるとは思ってもいなかった。
朝飯も食べずに2時間。すっかり冷え切った私は、所沢駅到着後、狭山そばで遅い朝食として、新秋津へと向かったのだが、ここで、仕事関係の電話が入り、暫くの間、所沢駅で足止めを食う。結局、新秋津に到着したのは、10時を過ぎてしまった。甲種輸送列車の出発は、10時35分。この後、西国分寺へ先回りして撮影する予定だったので、新秋津駅10時29分発の武蔵野線には乗らないといけないので、手短に撮影をする。
伊豆箱根向け譲渡車から切り離されたE31。
クモハ1301。
所沢では、E31が連結されていたため、前面を見ることが出来なかったが、ここから先は、先頭にしか機関車が付かないため、譲渡車の顔を拝むことが出来た。やはり、センターピラーの部分も黒く塗られているため、3000系に準じた顔立ちに見える。
そして、先頭付近へ向かうと、三島までの牽引を担当するJR貨物のEF65が連結されていた。
三島までの牽引を担当するEF65 1084号機。
2色更新機のEF65 1084号機。西武の甲種では、以前にも牽引実績があったなあと思っていたところ、2007年6月6日に実施された9103F東急車輛入場の際に、逗子までの牽引を担当していた。
一連の撮影を終えて、私は新秋津駅へ。いよいよJR線内の撮影に移る。
後編へ続く。
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コメント
こんにちわ、追跡お疲れ様です。
今回の譲渡車はてっきり1100系を模した塗装になるのかと思ったら
7000系を模したためか(?)インパクトのある前面になりましたね。
軽く衝撃を覚えましたがいずれ見慣れることでしょう。それにしても
本文中の同業者の数には驚きました。
今後、1100を全て置き換える事になる場合後続の編成も同仕様になる
とは思いますが廃車両をどのように工面するのかが興味深いところです。
投稿: 明之秀次(仮名) | 2008/11/06 15:44
3007年ではなくて、2007年の間違いなのでは?
投稿: 通りすがり | 2008/11/06 22:34
申し訳ありませんが、トラックバックが二重送信されてしまいました。お手数ですが、片方の削除をお願いします。
所沢920頃発ということだったそうですが、新秋津が1035発ですので、結構忙しい入れ換えという印象ですね。
投稿: 快急新所沢 | 2008/11/07 00:11
明之秀次(仮名)さん、通りすがりさん、コメントありがとうございます。
明之秀次(仮名)さん>
今回の譲渡車ですが、従来からの伊豆箱根の車両と比べますと、青い帯の部分に違いが見られますよね。前回旅立った三岐鉄道向け車両もそうですが、3両編成を組むために、4両編成と2両編成をうまく組み合わせて作っているところが、これまでの譲渡車と違うところですね。今後も2両編成の廃車時に、こう言った譲渡車が出てくるのではないでしょうか。
通りすがりさん>
ご指摘ありがとうございました。いやあ、お恥ずかしいです。もちろん2007年が正しいです。大変失礼いたしました。本文の方は訂正させていただきました。
投稿: TOMO | 2008/11/07 00:16
こんにちは!はじめまして!!nakaです。
今回の伊豆箱根鉄道向け甲種輸送ですが、残念ながら撮影することができませんでした。しかし、仕事中にチラリと見ることができたので良かったかな?
今回のこの車両、静岡在住の人間にとって、普通の車両に見えますが、西武線沿線の方々には相当に思い入れがあるようですね。たまたま、この車両を見かけた私の上司も相当喜んでいました。
本格的に営業運転が始まったら、また静岡にお越しくださいね!
投稿: naka | 2008/11/07 01:20
快急新所沢さん、nakaさん、コメントありがとうございます。
快急新所沢さん>
トラックバックありがとうございました。重複分は、先程削除いたしました。
今回の甲種ですが、所沢の出発時刻は、新秋津出発の1時間少々前と、確かに新秋津での持ち時間が短いかなと言う気もしましたが、9000系の時も、確か1時間少々前だったような気がします。尤も、あの時は、10両固定編成と言う事が原因なのかもしれませんが、直接、新鶴見方向に出発できず、いったん新座貨物ターミナルまで行ってから折り返していましたから、その分だけ新秋津の出発時刻が早かったはずです。そう考えると、今回のように1時間少々時間があれば良いと言うことなのかもしれませんね。
nakaさん>
今回、譲渡された車両ですが、長年、西武鉄道で活躍してきました。特に、私ぐらいの世代ですと、ちょうど、小学生ぐらいの頃にデビューして、今日まで20年以上慣れ親しんできた車両ですので、それなりに思い入れがあります。廃車後も、ご縁があって新天地で活躍してくれると言うのはとても嬉しく思います。また、その反面、既に伊豆箱根で活躍中である旧701系を改造した1100系の今後の行方も大きく気になっています。伊豆箱根鉄道に関しましては、今後も定期的に訪問してみるつもりでおります。また、それ以外の静岡の鉄道も機会があれば訪問したいと考えております。その際には、どうぞ宜しくお願いいたします。
投稿: TOMO | 2008/11/07 01:36