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寝台特急「あけぼの」を撮影する

さて、前の記事でも取り上げたとおり、1月17日の夜は、大宮駅で貨物列車の撮影をしているが、この日、大宮で撮影したのは、貨物列車がメインではない。寝台特急「あけぼの」を撮影することが本来の目的だった。

「あけぼの」は、上野から東北本線・高崎線・上越線・信越本線・羽越本線・奥羽本線を経由して青森まで運転される寝台特急列車である。1970年に上野~秋田間を奥羽本線経由で結ぶ臨時寝台特急列車として誕生して以来、今日まで40年近く、東京と東北を結ぶ寝台列車として活躍して来た。山形新幹線開業後は、陸羽東線経由となり、さらに秋田新幹線開業後は、高崎・上越・信越・羽越本線経由に変更となり、同じルートで運転していた寝台特急「鳥海」を吸収する形で現在に至っている。

この「あけぼの」を、現在では全区間、青森車両センター所属のEF81が牽引を担当しているが、3月のダイヤ改正を機に、上野~長岡間の牽引機が、長岡車両センター所属のEF64 1000番台車に置き換わることになり、ヒサシ付きの赤いEF81が「あけぼの」を引く姿が、改正後、首都圏では見られなくなってしまうのだ。その為、この日は、どうしても「あけぼの」を撮影しておきたかった。前の記事でもお解かりの通り、痛勤形酷電氏とお仲間の皆さんに撮影場所を提供していただき、大宮駅11番線から、9番線に停車する「あけぼの」を撮影してみた。

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大宮駅9番線に停車中の青森行き寝台特急「あけぼの」

この日、「あけぼの」を牽引していたのは、青森車両センター所属のEF81 138号機。所定では、青森車両センター所属の機関車が使用されるが、運用の都合により、田端運転所のEF81が使用されることもある。また、青森のEF81には、電車牽引も可能な双頭連結器を装備した車両も2両存在するが、この日はノーマルの138号機だった。

ところで、「あけぼの」は、大宮駅を出発すると、高崎線へ入って行く。通常、上野からやって来た下り列車は、高崎線は8番線、東北本線(宇都宮線)は9番線に停車する。この「あけぼの」に関しても、運転ルートを優先にすれば、8番線発着が相応しいのかもしれないが、東北へ向かう寝台列車と言う事で、あえて9番線にしているのかもしれない。当初、駅の時刻表を見たとき、「あけぼの」の出発時刻の横には、括弧書きで「8」と言う数字が書かれていたので、てっきり8番線だろうと思ってしまったのだが、よく見ると、「8」は番線ではなく、車両数を現わしていたようだ。「あけぼの」の発着ホームが、運転経路よりも行先を優先にしている点に、唯一の存在となった上野発青森行き定期寝台特急列車としての貫録を感じた。

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コメント

上野~長岡間の牽引機変更は、水上~石打間での空転による遅延を解消する為だと思います。何せEF64形の方が、勾配に強いのですからねぇ。

投稿: 岩崎友裕 | 2009/01/23 13:08

岩崎友裕さん、コメントありがとうございます。

今回の「あけぼの」の牽引機変更、仰る通り、水上~石打間の空転による遅延を解消するためと言うのも、理由の一つではないかと思います。現に、「北斗星」や「カシオペア」が上越線を迂回した際にも、EF81では上越線内を牽引できず、補機を連結したこともあったようです。しかし、それならばもっと早くに置き換えても良かったような気もします。そんな頃、JR東日本ではEF510の投入を発表しました。EF510投入後も、青森のEF81は残るでしょうけども、首都圏エリア内ではEF510に統一しようと言う狙いもあるのかもしれません。

投稿: TOMO | 2009/01/24 15:26

TOMOさんこんにちは。最初に牽引機変更の知らせを聞いた際は、「あけぼの」がなくなるのかと思い、しんぞうがずきんとしました。先月に乗ったばかりでしたから。先月乗った際は強風で朝になってから四時間近く遅れました。リゾートしらかみ号に乗ることが出来なくて、残念な思いをしました。機関車が変わって心機一転、定時運行を望みたいですね。

投稿: オグリキャップ | 2009/01/24 18:06

オグリキャップさん、コメントありがとうございます。

今回の「あけぼの」の一部区間牽引機変更ですが、昨今の夜行列車廃止の流れの最中での報道でしたから、一瞬、廃止されてしまうのではと思われてしまった方は他にもいらっしゃったと思います。あくまでも私の予想ですが、「あけぼの」に関しては、次に動きがあるとすると、東北新幹線の新青森開業時ではないかと思われます。

「あけぼの」の遅延が原因で、「リゾートしらかみ」に乗れなかったのは残念でしたね。でも、悪天候による遅れでしたら、仮に上越線の勾配区間をEF64が走っていたとしても遅れが出ていたのではないかと思います。尤も、岩崎さんがコメントされたような事が原因での遅延は少なくなるでしょうから、年間を通せば、定時運行できる日が増える可能性はありますね。3月改正以降の「あけぼの」にも期待したいですね。

投稿: TOMO | 2009/01/25 00:57

ずっと考えていたのですがもしも3月改正以降首都圏で両頭連結器のEF81―136号機&同139号機が必要となったら、一体全体どうやって送り込むつもりなのでしょうか?今は寝台特急「あけぼの」の全区間を牽引しているから良いのですが・・・。

投稿: 岩崎友裕 | 2009/01/26 23:09

岩崎友裕さん、双頭連結器付きEF81の送り込みですが、色々考えてみましたが、改正後は「北斗星」を使用するのではないでしょうか?

まず、田端のEF81が青森まで「北斗星」を牽引。この折り返しを、青森の双頭連結器付きEF81が牽引を担当し首都圏へ送り込み。そして、青森に行った田端のEF81は、その間、青森~長岡間の「あけぼの」を牽引すれば、全く問題ないでしょう。

但し、この方法もEF510の投入が始まればできなくなりますね。そうなった場合は、双頭連結器付きのEF510を作りますかね。

投稿: TOMO | 2009/01/26 23:58

TOMOさんこんにちは。自分は冬季間青森車両センターにて臨時に作業していますが、今シーズン新幹線青森開業に伴いあけぼのの廃止が話題となっております。まだはっきりとした事は聞いておりませんが、多分廃止だろうとの見解が多いです、JR職員にもそれなりと聞いてみましたがはっきり答えてくれませんでした。今月20日に当青森車両センターにてイベントが行われるみたいですが、詳しい事は言えませんが車両センター内を見学出来るみたいです。

投稿: 融雪 | 2010/03/06 11:08

融雪さん、コメントありがとうございます。

東北新幹線の新青森開業も目前に迫ってきましたから、この寝台特急「あけぼの」の処遇も気になるところではありますね。新幹線であっという間に東京から到達できるということであれば、当然のことながら寝台列車の価値は薄れてしまうわけで、車両の老朽化等の問題から考えても、「あけぼの」の廃止は、やむを得ないかなと言う気はしますね。

投稿: TOMO | 2010/03/08 12:16

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