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木更津で出会った久留里線の気動車たち

さて、2月15日午後は、「SL春さきどり号」を撮影するために、木更津まで出掛けてきたが、木更津と言えば、忘れてはならないのが、久留里線である。

久留里線は、木更津駅から君津市の上総亀山駅までを結んでいる。JR東日本の千葉支社管内では唯一の非電化路線であり、私自身、千葉支社管内で唯一未乗の路線でもある。この久留里線には、キハ30と言った、昔懐かしい気動車が今でも現役で活躍しており、せっかく木更津まで行くのであれば、この久留里線の車両も撮影しておこうと思っていたのである。駅構内で、DE10などを撮影していると、車両基地の方から、久留里線用の気動車2両が入替のため、近くまでやって来た。生憎、私がいた場所からでは障害物もあるのだが、カメラを向けてみた。

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幕張車両センター木更津派出から出庫して来た、久留里線の気動車。

基地から出庫して来た2両編成の気動車。幕張車両センター木更津派出には、キハ30形が3両、キハ37形が3両、キハ38形が7両の計13両の気動車が配置されており、いずれも貴重な存在の車両ばかり。今回、まず撮影したのは、キハ37(先頭)とキハ38(2両目)の混結編成である。

キハ37は、国鉄時代の1983年に登場。地方線区の実情に合わせた次世代車両として5両が製造され、うち2両が当時の姫路運転区に配属され、加古川線に投入。残りの3両が、この久留里線に投入された。加古川線に投入された2両は、民営化後、JR西日本に継承され、引き続き加古川線で使用されたが、現在では同線の電化に伴い、米子地区へ転用され、山陰本線や境線で使用されたものの、同地区の高速化事業に伴い、現在では運用を離脱。休車状態が続いていると言う。従って、現在、運用に就いているキハ37形は、この久留里線で運用されている3両のみとなっている。

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後ろはキハ38形。

キハ38形は、八高線のキハ35系の一部置き換えを目的に、1986年から1987年にかけて、キハ35の改造名義で7両が国鉄の工場で製造された。台車や変速機などに、キハ35系の廃車発生品を使用している事から、キハ35系と混結で使用することが可能。当時の八高線では、数少ない冷房車だった。しかし、1996年の八高線八王子~高麗川間の電化、及び高麗川~高崎間へのキハ110系投入に伴い、久留里線へと転用された。現在では、久留里線の最大勢力となっている。

さて、キハ37+キハ38の混結編成は、このあと、木更津駅から上総亀山行きとして出発して行った。ちょうど、知人がこの列車に乗車して行ったので、同列車を見送る。その後、ホーム上から車両基地内を観察する。

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検修庫内には、キハ30(左)・キハ38(中央)・DE10(右)が留置されていた。

そして、この後は前記事でも触れたように、入庫したC57の様子を見るため、改札を出場し、幕張車両センター木更津派出へと徒歩で移動する。駅前広場に出て、線路沿いの道をまっすぐ進むと、木更津派出内に留置中の久留里線車両が見えてきた。そこで、道路上から、留置中の気動車を撮影してみた。

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留置中のキハ38形。

留置線には、今や久留里線の最大勢力となったキハ38形の他、同線の最古参であるキハ30形も2両が留置中であった。かつては、全国的に見られた通勤形気動車のキハ35系も、いまやJRで残っているのは、この久留里線用のキハ30形3両のみとなってしまった。

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留置中のキハ30 100。

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留置中のキハ30 62。

この後、整備中のC57 180号機を撮影するため、幕張車両センター木更津派出の構内へとお邪魔する。同センター内からも、留置中のキハ30を撮影してみた。

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幕張車両センター木更津派出の出入り口より、留置中のキハ30を撮影。

この撮影を以て、同車両センターから撤収し、木更津駅へと戻った。

ところで、久留里線の気動車には、こんな物が設置されている。

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無線アンテナの左側にある丸い缶のようなものは・・・

丸い缶のような物体は、GPSアンテナらしい。昭和の香りがする気動車たちにも、このような最新技術の物が設置されており、アナログとデジタルが混ざったアンバランスなところも、久留里線の魅力の一つなのかもしれない。

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コメント

未だキハ30系列が実在していたのですね。
塗装が上手だから言われるまで気がつきませんでした。
久留里線は来月の三連休に雑型客車も走るようですし目が離せませんね。写真楽しみにしてます。

投稿: わるわる | 2009/02/18 23:33

わるわるさんへ・僕も来月久留里線に乗ってみようと思います、でもその前に「リゾートみのり」のリベンジをしなければ・・・。

投稿: 岩崎友裕 | 2009/02/20 06:55

わるわるさん、岩崎友裕さん、コメントありがとうございます。

わるわるさん>
国鉄時代に生まれたキハ30も、この久留里線カラーになると、何か別形式のようにも感じられますよね。それでも、今となっては、この久留里線がキハ30にとって、JRでの最後の路線と言うことになってしまいました。来月の久留里線の旧客は、行かれるかなあ・・・

岩崎友裕さん>
来月の久留里線に行かれるんですね。ぜひ旧型客車も狙ってみてください。

投稿: TOMO | 2009/02/20 12:46

まだ!キハ30があったのは意外ですね!
八高線の東飯能から金子への上り坂を、ゆっくり登って行ったのが昨日のようです…。
たまにステンレスボディの900番台が来ると、♪♪ウキウキしたものです。
久留里線に旧型客車が走るんですね!出来たら真岡鉄道から蒸気機関車を借りて欲しい…なんて思いました。

投稿: 準急豊島園 | 2009/02/20 14:06

準急豊島園さん、コメントありがとうございます。

はい、久留里線には今でも3両のキハ30が現役で残っています。塗装でだいぶイメージは変わってしまいましたが、ドアの形状を見ますと、やっぱりキハ30だなあと実感していただけるかと思います。

900番台は懐かしいですね。私も何度か乗った事がありますが、あの車両が来ると、何かいつもと違う車両に当たった感じがしますよね。

投稿: TOMO | 2009/02/23 23:35

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