C57 180号機牽引!「SL春さきどり号」を撮影する
JR東日本では、2月13日から15日までの3日間、京葉線の千葉みなと駅から内房線の木更津駅まで、「SL春さきどり号」を運転した。
千葉県内では、2007年より、毎年2月にSL列車の運転を継続しており、今年で3年目。2007年と2008年には、高崎車両センターのD51 498号機を使用して運転されていたが、同機がボイラー不調で暫く運転できないため、今年は、磐越西線の「ばんえつ物語号」で活躍中のC57 180号機を出張させて運転する事になった。しかも、このC57は、九州で見られた「門鉄デフ」を付けた状態での運転。これは撮影しておきたい。運転最終日となった15日にようやく時間を作る事が出来たので、撮影に出掛けてきた。
2月15日、生憎、歯医者の予約が入っていたため、家を出発したのは11時30分を過ぎていた。途中、国分寺でホリデーパスを購入し、千葉方面を目指す。東京駅で昼食を摂った後、同駅12時55分発の総武快速線君津行きで袖ケ浦を目指した。もっと手前で撮りたかったのだが、既に姉ヶ崎まではSLが先行しており、この位置になってしまった。
とりあえず、袖ヶ浦~巖根間の撮影ポイントを目指す。駅から歩くことおよそ15分。撮影ポイントに差し掛かる。既にものすごい数のファンと、SLを一目見ようとする一般人でいっぱい。集まったファンから罵声を浴びないように、邪魔にならない場所を選ぶ。ようやく確保した撮影場所も、人を入れないで撮るのは不可能。しかし、前に写るのは、家族連れと言った感じの人たちが殆どなので、あえて人を入れて撮ることにした。そして撮影準備完了からおよそ10分後、黒煙を噴きながら、C57が迫って来た。
大勢の見物人が見守る中、C57 180号機が12系7両を牽引し、木更津を目指す。
まずは1枚撮影した後、C57のスピードに合わせて、角度を変えて撮影して行く。
やや進んできたところで改めて撮影。
この角度で撮影しても、見物人の姿が入ってしまう事から、この場所に集まった人の多さがお解かりいただけるかと思う。
最後はC57 180号機を真横から。
この場所では、機関車を真横から撮れるのが魅力的である。最後にC57 180号機へカメラを向けてみると、機関助手の方だろうか。「また会おうね」と書かれた横断幕を持って、沿線に集まったファンへメッセージを送っていた。
撮影後、袖ヶ浦駅へと戻る。駅への移動も、まさに民族大移動と言った感じだ。先に、上り列車が到着したが、15両編成の快速電車に大勢のファンが乗り込んで行く。私は、下り列車に乗り込んで木更津へ向かった。
木更津駅。「SL春さきどり号」の終着駅である。既にC57は客車から切り離され、君津方へ引き上げられていたが、この日の入庫先である幕張車両センター木更津派出へ向かうため、入替で再び戻って来る事から、ホーム上はC57を待つファンでいっぱいであった。木更津到着からおよそ10分後の事であるが、C57の入庫作業が始まり、私の目の前を通過して行った。
幕張車両センター木更津派出へ向かうC57 180号機。
ホーム上で待機していた鉄道ファンや見物人に向かって、機関士が手を振って答えている姿がなかなか良かった。
DL春さきどり号を牽引したDE10 1704号機。
「DL春さきどり号」のヘッドマークを付けたDE10 1704号機。実は、「SL春さきどり号」を始発駅の千葉みなと駅へ送り込むため、木更津駅から千葉みなと駅まで、「DL春さきどり号」が運転された。その列車を牽引したDE10も、大役を終えて、木更津へ戻ってきていたのである。
12系客車も撮影してみる。
「春さきどり号」に使用された高崎車両センターの12系客車。今や12系客車も貴重な存在となってしまった。最後尾のスハフ12の貫通扉には、「春さきどり号」のマークも貼られている。
貫通扉に貼られたマーク。
さて、今回使用された12系。乗車出来たのは6両なのだが、実際にC57に牽引されていたのは全部で7両である。C57の次位には、こんな車両が連結されていた。
SL伴走車、オヤ12。
見た目スハフ12と全く変わらないSL伴走車オヤ12。蒸気機関車が地方遠征した際、係員の控車として使用される事業用車両である。今回は、「春さきどり号」に連結するにあたって、窓ガラスには「C57に夢と希望をのせて」と言うメッセージが貼られていた。
この後、私はC57の様子を見るため、幕張車両センター木更津派出へ向かう。同センターが見渡せる位置へと向かうと、DE10+12系客車の入替作業が始まった。
幕張車両センター木更津派出へ向かうDE10+12系客車。
そして、この後、集まったファンのために、幕張車両センター木更津派出が、17時まで開放された。そこで、私も整備中のC57のすぐ近くへ。
大役を果たして整備中のC57 180号機。
そして、17時まであと5分となった頃、係員の方がDE10に掲出していた「DL春さきどり号」のヘッドマークも持ってきていただき、C57の前へ。これには残っていたファンも大喜びであった。
DL春さきどり号のマークと一緒に・・・
夕日を浴びながら留置中のC57。まさに貴婦人らしく、その姿は実に美しく見えた。
この撮影を以て、17時となり、私は幕張車両センター木更津派出を後にした。
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コメント
僕は15日に、木更津で撮影しました。今回は実に約37年ぶりにC57型が千葉県を走るとあって、指定席券はすぐに売り切れたようです。僕はDL春さきどり号の指定席券を狙っていたのですが、とうとう入手出来ませんでした。
投稿: 岩崎友裕 | 2009/02/16 17:53
こんばんは!
TOMOさんとは逆に、私は姉ヶ崎より手前でしか撮影ができなかったのですが、そのかわり早めに行って線路に近い場所を確保できました。もっとも、蒸機の撮影に慣れていないので煙が切れてしまうミスをしてしまいましたが…。
木更津では車両基地の開放があったんですね。これは全く知らなかったので、TOMOさんのレポートで拝見できてよかったです。
投稿: ひで | 2009/02/16 20:49
岩崎友裕さん、ひでさん、コメントありがとうございます。
岩崎友裕さん>
当日は木更津で撮影されていましたか。御覧のように、私も走行写真を撮り終えた後は、木更津へ行きましたから、どこかでニアミスしていたかもしれません。指定券はすぐに完売したとは、やはりSL列車の人気の強さがわかりますね。
ひでさん>
ちょうど私と入れ替わりだったんですね。私の場合は、もう姉ヶ崎より先でしか撮影できませんでした。木更津の車両基地に関しては、当初行かないつもりだったのですが、ホームでカメラを向けていると、正面から撮影をしている人の姿が見えたので、改札を出て車両基地へ向けて歩いて行ってみました。最初は川を挟んだ対岸から撮影していたんですが、解放されてびっくり。DLの入れ替えが済んでから急いで基地へ向かいました。多少距離がありますが、キハ30も撮ることができて満足しています。
投稿: TOMO | 2009/02/17 12:43
TOMOさん、はじめまして。
ブログいつも楽しみに拝見しております。
私もSL春さきどり号姉ヶ崎-巖根間で撮影してきました。おそらく一番上の写真の中に私がいます。(後ろの土手に多数の撮影者がいたので罵声を浴びないかビビリながらの撮影でしたがw)
上りのDLには運良くチケット取れて乗れました。その様子もレポっておりますので良かったら私のブログもご覧ください。
投稿: 北國 | 2009/02/19 00:13
北國さん、はじめまして。
いつもご覧いただきありがとうございます。北國さんのブログも拝見いたしました。確かに袖ヶ浦~巌根間で撮影されていましたね。土手にいた撮影者からの罵声には驚かれたことでしょう。ただ、私が撮影に行ったのは2月15日なので、この写真には北國さんは写っていないのではないかと思います。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
投稿: TOMO | 2009/02/20 12:49
日付、大歩危(大ボケ)でした。。。
お恥ずかしいorz
投稿: 北國 | 2009/02/22 13:11