急行「臘梅号」を追って秩父鉄道へ
お待たせいたしました。それでは、ここで2月22日の撮影記に戻ります。
秩父鉄道では、今年も1月17日から2月22日までの間、長瀞の宝登山のロウバイの開花に合わせて、急行「秩父路号」を急行「臘梅号」として運転した。昨年から、この急行「臘梅号」には円形のヘッドマークを掲出しての運転となっており、その様子は、弊ブログの2008年2月3日付記事でも取り上げている。今年もヘッドマークを掲出しての運転と言う事で、撮影に行くつもりでいたのだが、色々とスケジュールの都合上、最終日である2月22日の撮影となってしまった。
今回、この急行「臘梅号」の撮影は、縁有って、『モハようございます。あの人はなぜ、鉄道にハマるのか?』の著者である、吉田一紀さんと出掛けることになった。当初は、吉田さんと西武池袋線・秩父線で西武秩父まで行き、御花畑~影森間での撮影を予定していたのだが、吉田さんが、13時より中目黒でお仕事があるとの事で、急きょ撮影地を熊谷周辺に変更する事になった。その為、この日は、大宮駅から乗車する高崎線の車中で合流と言う事になったのである。
大宮駅8時28分発の高崎線高崎行きで出発。宮原付近で吉田さんと無事に合流が出来た。乗車した列車は211系15両編成。当初は、基本編成の先頭である10号車に乗車していたのだが、途中から空いて来たので、セミクロスシート車の1000番台車が入った前の5両に移動。ボックスシートに腰を下ろして熊谷を目指した。
9時5分、熊谷駅に到着する。JRのホームから秩父鉄道の熊谷駅を眺めてみると、留置線にはヘッドマークを掲出した6000系と、更には1000系の国鉄色編成が停められていた。そこで、秩父鉄道に乗車する前に、まずは駅に隣接した駐車場より、留置中の車両を撮影する事にした。
2月22日は、「モハようございます」の吉田さんと秩父鉄道沿線へ。まずは熊谷駅の留置線にいた1000系の国鉄色編成と、急行「臘梅号」のヘッドマークを掲出した6000系を撮影。
駐車場内に入って、撮影を開始すると、すぐに6000系がゆっくりと動き出した。どうやら、構内で入替を始めるようである。まだ乗る列車への時間もあった事から、引き続き入替シーンを撮影する事に。
三峰口方へゆっくりと進んで行く6001F。
留置線上をゆっくりと走行していた6001F。どうするのかと思いきや、留置線を少し進んだところで停まってしまった。どうやら、暫くの間、この場所で過ごすようである。この日最初に遭遇した急行用車両であるが、この編成には、ご覧のようにローマ字で書かれたヘッドマークを掲出していた。
さて、6001Fの入替シーンを撮った後は、いよいよ秩父鉄道のホームへと向かう。出発前に時刻表と睨めっこをして検討した結果、武川駅まで乗車する事にした。同駅までの切符を購入してホームへ向かう。まずは、ホーム上でスカイブルーの1001Fを撮影したりして、三峰口行きの到着を待つ。やがて、三峰口行きの時刻となるが、入線してきた車両を見てびっくり。
熊谷駅にて留置中の1001Fと並ぶ関西線色の1009F。
ご覧のように、やって来た電車は、関西線色の1009Fであった。早速、真ん中の車両に乗車する。御存知の方も多いかと思うが、秩父鉄道の1000系車両は、先頭車のみが冷房車で、中間車は非冷房のまま。つまり、国鉄の101系に近い車内を今でも保っているのだ。熊谷駅から武川駅までの暫くの間、国鉄ムードを堪能する。
熊谷駅から18分、武川駅には熊谷貨物ターミナルからの貨物列車と並走しながら到着する。武川駅には、この貨物列車と、三峰口行き電車と交換して、熊谷貨物ターミナルへ向かう貨物列車が停まっていた。
武川駅にて交換する貨物列車。
熊谷貨物ターミナルへと向かう貨物列車は、よく見ると、太平洋セメント所有のホキ10000形のみで構成された列車である。
太平洋セメント所有のホキ10000形。
太平洋セメント所有のホキ10000と言えば、1月末に三岐鉄道を訪れた際に撮影しているが、今回、秩父鉄道で撮影した列車は、三岐鉄道で撮影した時よりも、やや短い編成であった。
熊谷貨物ターミナルへ向けて出発。
私達は、熊谷貨物ターミナルへ向かう貨物列車を見送った後、およそ15分後にやって来る急行「臘梅1号」を撮るために、改札を出て、隣駅の永田駅方向へ向かって歩き出す。まずは、武川駅から2つ目の踏切で待機する。撮影準備が整った頃、踏切が鳴り始めた。「臘梅号」か?そう思っていると、前方から電気機関車がやって来た。
秩父からやって来た熊谷貨物ターミナル行き302列車。
持参した貨物時刻表によると、この列車は、秩父発熊谷貨物ターミナル行き302列車で、編成内容を見ると、「返空・その他」となっている。この日は、貨車を引き連れる事なく、デキ103単機での運転であった。
そして、このデキ103の通過からおよそ5分後、急行「臘梅1号」が通過して行った。
三峰口へ向かう急行「臘梅1号」
急行「臘梅1号」に充当されていた6002Fは、ご覧のように平仮名の文字によるヘッドマークを掲出していた。
この後、私達は、更に永田駅方向へ進んだ踏切付近で、次の急行を待つ事にした。その前に、5000系による普通列車を撮影する。
5004Fの羽生行き。
5003Fによる三峰口行き。
急行「臘梅1号」から「臘梅3号」までの間には、上り下りともに普通列車が1本ずつ通過するのだが、今回はどちらとも5000系での運転であった。
三峰口行き通過からおよそ25分後の事。ようやく、次の急行がやって来た。
影森行き急行「臘梅3号」
急行「臘梅3号」に充当されていた6003Fには、ご覧のように漢字によるヘッドマークが掲出されていた。
まだまだ撮りたい気持ちもあったが、吉田さんのスケジュールの都合もあり、撮影はここで終了。武川駅へと戻り、次の列車で熊谷へ向かう事にする。早足で駅に戻り、熊谷までの乗車券を買って中に入ると、ちょうど羽生行きが入線して来た。
カナリア色の1012Fによる羽生行き。
入線して来た羽生行きは、ご覧のようにカナリア色の1012F。帰りも国鉄色編成に当たった。私達は最後尾車両に乗車。熊谷までの間、車内から運転席を見学したり、広瀬川原車両基地を眺めたりして過ごした。
広瀬川原車両基地内に留置されていたデキ201+12系客車。
乗車した1012Fによる羽生行きは、15分ほどで熊谷駅に到着する。駅構内の留置線に、オレンジ色の1011Fが留置されているのを見つけた。なんと、この日は4色ある国鉄色編成を全て見てしまったことになる。
私は、湘南新宿ラインで都心を目指す吉田さんを見送った後、留置線に面した駐車場へ移動し、1011Fを撮影してみた。
一般色の1010Fと並んだオレンジ色の1011F。
この後、せっかくなので、羽生へ向かったカナリア色の1012Fが折り返してくるのを待ち、1011Fとの並びを撮影してみた。
羽生から折り返してきた1012F。
一般色・オレンジ・カナリアと一瞬ではあるが3色が並んだ。
この撮影を以て、この日の秩父鉄道の撮影を終了とした。吉田さんのモハようパワーの効果なのか、気がつけば急行もヘッドマークを3種類、そして国鉄色編成も4本全て見るなど、午前中2時間のみの撮影ではあったが、効率の良い撮影が出来た。
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コメント
本当にすごいですねぇ!国鉄色編成を4本全て見られるなんて、ところで1006Fは見つけられたのでしょうか?あの編成の電動車ユニットは101系が「モハ90系」と呼ばれていた頃に落成し、秩父鉄道に移籍する前は武蔵野線用の1000番代となっておりました。
投稿: 岩崎友裕 | 2009/03/03 07:20
岩崎友裕さん、コメントありがとうございます。
この日は国鉄色に恵まれていました。イベント開催日以外では、こんなの初めての経験でした。
1006Fですが、残念ながらこの日は遭遇できませんでした。武蔵野線は地元ですし、1000番台はよく覚えています。懐かしいですね。新型車両の7000系も入線している事ですし、この1006Fも長くない可能性もありそうですから、早いうちにしっかりと記録しておきたいですね。
投稿: TOMO | 2009/03/03 23:11
先日はご案内いただきありがとうございました。
私の勝手な都合で短い時間の撮影でしたが、撮影そのものだけでなく、TOMOさんが何気なく話されたことなど、いろいろと勉強になりました。
この日は臘梅号ヘッドマーク全3種類に、1000系4色全部を見ることができ、本当にラッキーでしたね。
これも事前に効率よくまわるようTOMOさんが調べてくださったお陰だと思います。
本当にお世話になりました。
また機会がありましたら撮影に同行させてください。
今後ともよろしくお願い致します。
ps.
勝手に私のブログにリンクさせていただきましたが、許可をいただけますか。
投稿: 吉田一紀 | 2009/03/19 11:04
吉田一紀さん、コメントありがとうございます。
当日は、大したご案内ができなかったなあと思っていたのですが、撮影地を変更したことで、6000系は3編成とも、1000系国電カラーは4色とも見ることができ、結果的には2時間の撮影時間でも内容はとても充実していたと思います。まさに吉田さんのスケジュールのお陰とも言えるかもしれません。ありがとうございました。
まだまだご案内し足りない部分もありますので、また機会がありましたら、別の現場にお誘いしたいと思います。
リンクの件ですが、了解いたしました。こちらからもリンクを追加しましたので、相互リンクということで、今後ともお付き合いくださいませ。
投稿: TOMO | 2009/03/19 13:46