赤くなった小田急1000形を見る
さて、御殿場線の列車を松田で降りた後は、そのまま小田急の新松田駅へと移動する。
小田急と言えば、新宿と箱根湯本を結ぶロマンスカーが有名だが、ロマンスカー以外の列車で箱根湯本へ向かう場合、この新松田や小田原で箱根湯本行きの電車に乗り換えとなる。箱根湯本は、箱根登山鉄道の駅だが、風祭駅の改良工事完成に伴い、同駅のホームが4両編成対応になった事から、2008年3月より、小田原~箱根湯本間の電車は、全て小田急の通勤車両による運転に改められた。その為、登山電車は、全て箱根湯本~強羅間での運転となり、更に、小田原~箱根湯本間で見られた三線軌条方式のレールも、箱根登山鉄道の車両基地のある入生田~箱根湯本間のみで見られる事となり、小田原~入生田間は狭軌レールのみとなってしまった。
今や、小田急の一路線と言った感じとなってしまった、箱根登山鉄道の小田原~箱根湯本間だが、3月14日のダイヤ改正を機に、同区間に乗り入れる小田急の通勤車の一部を、箱根登山鉄道の1000形・2000形で採用されているカラーと同じ色に変更し、視認性を高め、乗り換え時の利便性を向上する事になった。赤いカラーに変更されるのは、小田急のステンレス製通勤車である1000形3編成。思い切ったイメチェンを図った1000形を見たくなり、御殿場線を松田で降りたのである。
赤い1000形は、新松田~小田原~箱根湯本間で運転されていると言う。まずは新松田駅で様子を見ることにした。ちょうど停車していた箱根湯本へ向かう始発の各停、更に小田原方面からやって来た、新松田止まりの列車を2本見てみたが、いずれも普通の車両だった。そこで、小田原折り返しの運用に入っている事を考慮し、急行電車で小田原へと向かう。しかし、まもなく小田原と言うところで、赤い1000形の新松田行きとすれ違ってしまった。もう少し待っていれば良かったのか。がっかりしながら小田原駅に降り立つ。とりあえず、箱根湯本行きの電車が出発するホームへ向かうと、その先の留置線に赤い1000形が停まっているのを発見した。ホーム上から、留置中の1000形を撮影してみた。
箱根登山鉄道カラーになった小田急1000形を見に小田原へ。小田原駅の留置線で3000形と並んだ、箱根登山鉄道カラーの1000形。
この時点で、まだある程度の明るさはあり、あと30分ぐらいは撮影が可能だった。留置線にいる1000形は、「各停 新松田」を表示している事から、再び出庫する事は解る。まあ、30分以内には出てくるだろう。そんな甘い考えで、出てくるのを待つ事にした。
待っている間、ただ突っ立っているのもつまらないので、小田原駅に入線してくる箱根湯本からの区間列車を撮りながら待つ事にした。
8000形による箱根湯本~小田原間の区間列車。
8000形は、現在リニューアル工事が進んでおり、2007年度からは4連の車両についても実施されていると言う。ステンレス車が主流となりつつある小田急だが、8000形については、まだまだ暫くは使われるようだ。今回撮影した編成は、まだリニューアル工事を受けていないが、いずれは、リニューアル工事が実施され、行先表示がフルカラーLEDになるなど、今の姿とはやや異なるものと思われる。そう言えば、新しい小田急のロゴが入ってから撮影したのも今回が初めてだったかもしれない。
5000形による箱根湯本~小田原間の区間列車。
俗に言う「小田急顔」の車両である5000形。この車両も、今回の小田原~箱根湯本間の区間列車が小田急の通勤車4連で統一された事により、箱根登山線内へ進出する事になった。
これらの列車を撮影しながら待ち続けてきたが、そろそろ撮影も限界となって来た。それでも1000形は、まだ出てくる気配はない。もう諦めるか。そう思った頃、ようやく出庫して来た。既に露出が無い状態で、ダメもとで撮影してみた。
ようやく出庫して来た赤い1000形。
この後、私は赤い1000形が停車しているホームへと向かい撮影を続けた。
小田原始発各停新松田行きとして、小田原駅で出発を待つ1000形。
出発までのわずかな時間を利用して、各車両を観察してみた。一応、号車ステッカーは、7~10号車を貼っており、通常の4連と全く一緒だが、このカラーにしていると言う事で、新松田~小田原~箱根湯本間の専用車両と言う認識にしているらしい。出来れば、この車両が10両編成の先頭に立ち、複々線区間を通過して、新宿に乗り入れて行く姿を見てみたいものだが、実現は難しいかもしれない。
参考
1000形一般車両(前4両)
どの車両でも、塗装が変わるだけで、見た目の印象ががらりと変わるものだが、この車両に関しても、やはり同じであった。今回は、日没後の撮影となってしまったので、出来れば、近いうちに撮り直しをしたい。その際には、再度、このブログでも取り上げようと思う。
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コメント
TOMOさん、こんにちは
小田急の1000系見ていると、妙な気分になります。白と青のイメージが強すぎます。京浜急行の電車を見ているみたいです。京成電鉄も一時期ファイヤーオレンジの電車が走っていた時もあるのです。 でも小田急の1000系の赤はすごいものがありますね。インパクトがありますね。 私も機会があれば見に行きたいものです。
投稿: 熊田 虎之助 | 2009/04/11 14:31
熊田 虎之助さん、コメントありがとうございます。
小田急は、長い間、アイボリーにブルーの帯と言うのが定着していましたからね。確かに2600形と4000形の一部にあった「お買い物電車」には赤が使われていましたが、ステンレス車が増えた今でも、帯は青帯ですから、やはり小田急通勤車に赤のイメージは薄いですよね。
それだけにインパクトは強烈です。ぜひ一度ご覧になってみてください。
投稿: TOMO | 2009/04/12 01:03
マクレーです。拙ブログにもある通り、昨日今日と箱根に
行ってきました。
箱根湯元駅では、この赤い小田急電車が登山電車に色が
似ているということで、登山電車と間違えそうになった
お客さんもちらほらみかけました。
鉄道に詳しくない人には却って紛らわしいようです。
投稿: マクレー | 2009/04/13 20:05
マクレーさん、コメントありがとうございます。
赤い1000形、当初は新松田や小田原で、箱根湯本方面へ向かう電車の視認性を高める目的だったはずなのですが、逆に箱根湯本では、強羅方面へ向かう登山電車と間違えやすいと言う事もあるのですね。マクレーさんのコメントを拝見するまで、箱根湯本での問題は、全く考えていませんでした。
う~ん、これは難しい問題ですね。
投稿: TOMO | 2009/04/14 01:59
こんにちは。京都のつばめと申します。
なかなかよいイメージの色になったのでは、と思います。
ちなみに、赤色以外の部分って、何色になっているのでしょうか。
裾の部分はダークグレーかと思いますが、それ以外の車体やドアはステンレス地肌でしょうか、それとも「銀色」なのか「グレー」なのか、是非Nゲージで作ってみようと思うのですが、いかがでしょうか。
投稿: 京都のつばめ | 2009/04/28 18:08
京都のつばめさん、コメントありがとうございます。
1000形に、箱根登山電車のカラーの車両が登場すると決まったとき、小田急の公式サイトで、イメージ図を見た時は、なんだか変な車両が出てくるなあと思ったのですが、実際に自分の目で確認してみると、なかなか良い感じにも見えてきました。
さて、ご質問の件ですが、本文でも触れましたとおり、日没後の撮影ですので、はっきりとしたお答えが出せませんが、おそらくはステンレス車ですので、銀ではないかと思います。Nゲージでの再現、頑張ってください。
投稿: TOMO | 2009/04/30 23:55
TOMOさん
京都のつばめです。
お返事どうもありがとうございます。
何とかやってみたいと思います。
投稿: 京都のつばめ | 2009/05/01 20:26