拝島の長い踏切 最終日の様子

５月３１日、日本一長い踏切とも言われている、拝島駅近くの「長い踏切」が、拝島駅新駅舎のバリアフリー設備完成に伴い、同日の終列車を以て閉鎖された。

この長い踏切、青梅線の「倉庫前踏切」、八高線の「八高倉庫裏踏切」、そして西武拝島線の「西武立川７号踏切」の３つの踏切からなる長い踏切である。駅の改良工事が始まり、踏切閉鎖が決まってからも、何度か足を運んではいたが、最終日を迎えると、もう一度、最後に渡っておきたいと言う心境になった。夕方、ちょうど時間が空いたので、拝島へと出向き、長い踏切の最終日の様子を見ることにした。

萩山を１６時頃に出発、およそ２０分後、拝島に到着する。早速、踏切へと向かう。この日は、昼頃から雨が降り出し、あいにくの空模様となってしまったが、踏切には、別れを惜しむ多くの鉄道ファン及び地元の方達が訪れていた。

ついに閉鎖されることになった拝島の長い踏切。最終日の夕方、まずは西武立川７号踏切から渡り収めをする事に。

踏切内には、多くの方が訪れている事もあり、西武鉄道及びＪＲ東日本の両社が、警備担当の職員を派遣していた。

まずは、西武立川７号踏切を撮影した後、踏切内へと進んで行く。中州とも呼ばれる、八高倉庫浦踏切付近には、多くの鉄道ファンが集まっており、通り過ぎる八高線の列車などを撮影していた。私もその中に混ざり、撮影してみることに。

拝島駅を出発し、八王子へと向かう２０９系３１００番台車。

拝島駅を発車したばかりの八高線上り列車。八高線は４両編成なので、この場所で撮ると、３両目までしか写らないのだが、こんなシーンが撮れるのもこの日が最後と思い、あえて撮影してみた。

ちなみに、この場所では、過去にこんな車両も撮影している。

八王子へと向かうＤＤ５１　８４２＋キハ４８「風っこ」（２００５年１１月１３日撮影）

この日、青梅線でトロッコ風気動車「風っこ」を使用した、臨時快速「風っこ奥多摩号」が青梅～奥多摩間で運転された。運転終了後、八王子へと回送されるのだが、八王子への回送列車を、この踏切から撮影してみた。弊ブログ２００５年１１月１４日付記事参照

八高線の２０９系３１００番台車による八王子行きが出て行った後、再び踏切が鳴り始める。しかし列車の進路を示す矢印が表示されない。おかしいなと思いながら観察していると、西武拝島線の列車が通過して行った。

拝島駅に入線する２０００系電車。

拝島駅を出発し、西武新宿へと向かう２００００系電車。

この八高倉庫裏踏切と、西武立川７号踏切は連動して動くため、西武拝島線の列車が通過する場合でも、八高倉庫裏踏切が作動する。西武線の電車が通過する場合は、このように、八高倉庫裏踏切の警報機に矢印が表示されない。

更にこの中州付近には、鉄道ファンの間ではすっかりおなじみとなった留置線がある。

普段は使用されていない留置線。

この留置線には、廃車前提の車両や新型電車の疎開留置先として使用されており、それらの車両目当てに、この車両を訪れたと言う方も多いと思う。私もその一人で、最近ではこんな車両を撮影していた。

デビュー前のＥ２３３系青４６２編成。（２００７年１２月９日撮影）

そのまま先に進むと、青梅線の倉庫前踏切にぶつかることになるのだが、ふと目の前を見ると２０１系が通過していった。

倉庫前踏切を通過する２０１系。

あわててカメラを向けたため、前の人の頭が入ってしまったが、２本だけ残った２０１系がタイミングよく、拝島に来てくれたということで、この写真も踏切と合わせていい思い出になった。

拝島駅に入線する２０１系青梅特快。

２０１系撮影後、倉庫前踏切を渡り、踏切を撮影する。

青梅線倉庫前踏切。

よく見ると、原稿の踏切遮断機の位置よりも線路１本分内側に、新たな遮断機を設ける準備がされているのが解る。長い踏切の青梅線側には、保線基地などもあることから、踏切閉鎖後も業務用として一部が残るようで、聞くところによると、翌６月１日より「拝島構内踏切」と名称も変更になったとのことである。

ここまで撮影してきたところで、雨脚も酷くなってきたので、この撮影を以て終了とし、もう一度、西武立川７号踏切に向けて歩き、踏切に別れを告げた。