JR東日本 東京総合車両センター2009夏休みフェアに行って来た
さて、西武新宿で20107Fを撮影した後は、遅い昼食を摂り、埼京線・りんかい線直通電車で大井町へと向かった。
毎年、8月の第4土曜日には、JR東日本の東京総合車両センターの夏休みイベントが開催されている。今年も昨年同様、このイベントに出掛けてきた。例年、このイベントには、終了1時間前の駆け込み見学となっているのだが、今年は、何と会場の到着が14時29分。15時が終了時刻となっているだけに、見学時間は31分と、例年の半分となってしまった。
とりあえず、駆け足で会場内を見ていく事に。既に、113系湘南色編成による構内体験乗車は終了しており、残る楽しみは、車両展示。速足で車両展示会場を目指すと、まず、こんな車両が目に付いた。
構内の入れ替え用車両となったクモユニ143。
身延線の荷物輸送用に登場したクモユニ143。同線の荷物輸送廃止後は、長岡→幕張と移り、荷物輸送に活躍してきたが、現在では、このような派手なカラーに塗り替えられ、東京総合車両センターの入替用車両として余生を送っているが、既に車籍は無い。なお、クモユニ143は、今現在2両が長野総合車両センターに配属され、現役車両として残っているが、この2両も構内の入れ替えや職員輸送が主な仕事となっている。
この入替車の後ろには、クモヤ90が見える。毎年、会場内で展示され、その姿を拝む事が出来たのだが、今年は残念ながら展示車両からは漏れてしまった。
クモユニ143を見終えて、いよいよメインの車両展示会場へ。まずお馴染みの4本並び。今年は、こんな組み合わせだった。
旧客から209系までバラエティに富んだ4本並び。
高崎車両センターの旧型客車、オハニ36とスハフ32。
高崎からやって来た2両の旧型客車は、車内見学も実施されていた。最近では、乗務員訓練列車などに使用され、活発な動きを見せている旧型客車だが、我々鉄道ファンが実際に乗車する機会は少なくなった。それだけに車内見学は人気が有り、終了間際でもかなりの列ができていた。
旧型客車2両には、デジタル列車無線アンテナも付けられており、まだまだ現役続行を感じさせる。
高崎車両センター所属のEF60 19号機。
現役のEF60では、唯一の存在である、高崎車両センターのEF60 19号機。車内見学用に展示されていた旧型客車2両を、高崎から牽引して東京総合車両センターへとやって来たが、旧客と合わせて、このEF60も「あさかぜ」のヘッドマークを掲出して展示された。見学時間は短くなってしまったが、この時間、EF60が順光で撮影可能となっており、これだけは得した気分になれた。
鶴見線用の205系。
山手線へのE231系投入により、余剰となった205系が各線へ転用され、103系を淘汰したが、この車両は、京浜工業地帯を走る鶴見線へ投入された車両。3両編成9本が鶴見線用として投入され、両先頭車は、いずれも中間車から改造されており、クハ205は、埼京線へ6ドア車投入により余剰となった、サハ205から改造された車両で固められている。
房総地区向け209系2100番台車。
京浜東北線へのE233系投入に伴い、209系の廃車及び転用改造が相次いでいる。現在、JR東日本管内の各総合車両センターにて、209系の転用改造が続けられており、ここ東京総合車両センターでも転用改造を受け持っている。ちょうど旧ウラ40編成の改造が完了したようで、今回、この車両展示会でも展示された。この209系、既に完成した車両が続々と幕張車両センターへ回送されており、その模様は、弊ブログでも2度取り上げているが、10月1日より一部の車両が営業運転を開始する事が発表された。
さらに、そのお隣でも新旧車両の3並びが行われていた。
クモヤ143、E231系先頭車、クモハ12の並び。
事業用車両クモヤ143。
電車の入出場時の牽引用など、地味な働きを続けているクモヤ143。最近の新型車両では、編成単位で入場する事が主流となっているため、クモヤ143の出番も以前から比べると少なくなっており、最近では廃車となる仲間も多い。
晩年は鶴見線大川支線で活躍したクモハ12052。
今回、唯一展示された旧型電車が、このクモハ12である。昨年の夏休みフェアに合わせて再塗装されており、今年も、美しい姿を見せてくれたが、現在の鶴見線の主でもある205系も展示されていたので、出来れば、205系と並べて、新旧鶴見線の共演が見たかった。
クモハ12を撮り終えたところで、場内には蛍の光が流れ始めた。後ろ髪を引かれつつ、会場を後にする為、来た道を引き返して行く。
構内入替用のアントと、体験乗車に使用された幕張車両センターの113系。
体験乗車に使用された113系と、入替用のアントとのツーショットを撮ってみた。ここで、私の前に撮影していた女性の方達がアントの中にあるものを発見。私も撮影してみた。
アントの中に、なぜかキティちゃん。
職員さんのちょっとした遊び心なのだろうか、キティちゃんがアントの中に。総合車両センター内の作業の安全を見守っているのだろうか。
入場中の京葉線201系。
京葉線の201系も、残すところ分割併合運転用の4編成を残すのみとなった。今回、K4+54編成が入場していた。この車両は、普段、中間に入るクハ200-113である。
転用改造を受ける209系。
車両展示コーナーにも並んでいたが、房総地区へ向けた209系の転用改造が各地で続けられている。既に完成した旧ウラ40編成に続き、ここ東京総合車両センターでは、旧ウラ34編成の転用改造が、これから行われるようである。
入場中のE217系。
横須賀線・総武快速線で活躍中のE217系は、現在、更新工事が進められている。この車両も、今回の入場に合わせて更新工事が行われることになるのだろう。
例年以上に駆け足での見学となった東京総合車両センターの夏休みフェア。会場内での見学時間が短かった分、展示された車両の返却回送はしっかり撮ろうと決めていた。会場を出た後、ある所で暇を潰して、16時30分頃より大崎駅で張り込みを開始する。今回はEF60と旧客の回送もある事が予想されている事もあり、大崎駅のホームは、例年以上に人が多かった。
張り込み開始からおよそ40分後。6番線には、この車両が入線してきた。
構内体験乗車に使用された、幕張車両センターの113系マリ117編成。
まずは、湘南色のマリ117編成が、ゆっくりと東京総合車両センターから出てきた。
りんかい線、70-000系との一瞬の並び。
入線していた、りんかい線の70-000系との並びも狙ってみたが、人が多すぎて、御覧のように撮影している人の手が入ってしまった。
113系マリ117編成の出場からおよそ20分後の事。今度は高崎へ帰るEF60 19号機+旧客2両が、ゆっくりと大崎駅に入線してきた。
高崎へ帰るEF60 19号機+旧客2両。
この旧客も、先ほどの113系と同様、りんかい線の線内折り返し運用に就く205系との並びを狙ってみたのだが・・・
りんかい線の線内折り返し運用に就く205系と一瞬の並び。
御覧のような結果となってしまった。
このあと、入線してきた埼京線の下り電車に乗り、池袋まで先行して、旧客の回送を撮影しようと試みたものの、乗車した埼京線のすぐ後を追う形で来てしまったため、撮影は間に合わなかった。池袋まで来た事もあり、帰りは、このまま西武池袋線経由で帰宅した。
昨年の夏休みフェア当日は、とても涼しい1日だったが、今年は蒸し暑く、夏休みフェアらしい1日だった。会場の入り口でもらったE233系京浜東北線のうちわが、とても役に立った。さて、来年はどんなイベントになるだろうか。
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四季彩の撮影日誌さん
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コメント
これを見ると最近のJR界の慌ただしさを感じてしまいます。
>209系2100番台
まだ営業運転を開始していないようですが、転用工事もここからが本領発揮、これから京浜東北線運用を離脱する209系0番台のほとんどが房総転用工事を受けるのではないでしょうか?
>E217系
更新工事は2011年頃迄に終えると言われているのですが、更新車、未更新車問わず自動放送だったのには驚きました。また東海道線用の編成には自動放送はありませんでしたが、運行情報がスクロールされてたのを見て驚いてしまいました。
>113系
まさか湘南色が再登場するなんて思いもしませんでした。東海道線にいた頃を思い出してしまいます。
投稿: mi-ha- | 2009/08/24 20:15
ご無沙汰しております。
いらっしゃったのですね。
私は朝から並んでいたので、TOMOさんが来られた頃には松戸に向かっていたかもしれないですね。
いらっしゃるのであれば、同行したかったですね。
前にご紹介したブログに公開時の写真撮影は掲載してありますので、ごらんください。
基本、午前中の撮影ですので、多少暗いのはご勘弁くださいね。
投稿: 横山 正典 | 2009/08/25 00:02
mi-ha-さん、横山正典さん、コメントありがとうございます。
mi-ha-さん>
209系の転用改造は、これから房総半島に残る113系と211系を全て置き換えると言う事ですから、京浜東北線から離脱した車両を、続々と2100番台か改造していく必要が有りますので、東京総合車両センターでも改造が進むでしょうね。E217系に関しては、確か昨年の年末辺りから、自動放送装置の取り付けが始まったかと思います。全編成対応になったのは、7月頃と言う話も聞いておりますので、まだ最近の話ですね。113系の湘南色は、まだ1編成のみですが、この後も数本増えるようですから、千葉方面で見かける回数が増えるかもしれませんね。
横山正典さん>
朝のうちに東京総合車両センターへ行かれていたのですね。お疲れさまでした。私の場合、ここ数年は展示車両の返却回送も気になっていますので、午後に会場入りするようにしているのですが、今回はこんなにギリギリになってしまいました。また、どこかでお会いした際には、どうぞ宜しくお願いします。
投稿: TOMO | 2009/08/25 02:15
今回、私も東京総合車両センターへ行ってきました。
私は11時半ごろに顔を出し、1時半頃まで参加しました。
工場内での201,209系の入場中の姿はとても気になりました。
201系は京葉線にもE233系を導入するという計画もあるというので、先ももう長くはなさそうなので今回が最後の全検入場となるかもしれないですね。
房総用の209系は今回のイベントで初撮影でした。今房総用の209系が続々出場しているので、もうそろそろ房総各線での試運転も開始されるので撮影したいです。
209系による113.211系の置き換えが全て完了したら、113系は西日本に転属する編成もあるのでしょうか。211系は群馬ローカルの115系などを置き換えて行くのでしょうか。今後の動向に注目です!
投稿: 四季彩 | 2009/08/25 15:48
四季彩さん、コメント&トラックバックありがとうございます。
当日は午前中から昼過ぎにかけて会場に行かれていたんですね。京葉線の201系は、現在、分割併合運用に使われる4編成分のみが残されていますが、おそらくは、代替車と言われているE233系が出て来るまでのつなぎでしょうから、もしかしたら、今回入場している編成が、最後の入場となる可能性は高いかもしれませんね。
房総地区への209系転用後に余剰となる113系の動きですが、JR西日本への譲渡は、私自身ないだろうと思っています。しかし、JR西日本には、確かに房総の113系よりも状態の悪い車両が転がっているのは事実です。折り合いさえつけばと言う可能性は捨てきれませんね。また、113系の譲渡例のあるJR四国が手を上げる可能性は有るかもしれませんね。
投稿: TOMO | 2009/08/27 23:25