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東京メトロ 15000系の甲種輸送を撮影

中央線の中野と総武線の西船橋とを結ぶ、東京メトロ東西線。総武線のバイパス路線としての役割もあるこの路線は、ラッシュ時の混雑が激しいことでも有名。現在の東西線の主力車両である05系の一部には、混雑緩和の切り札として導入されたワイドドア車も存在している。その東西線に、この度、新型車両となる15000系が投入されることとなった。15000系は、副都心線・有楽町線で活躍中の10000系車両をベースにした車両で、東西線の混雑を考慮して、ドアの幅を広げたワイドドア仕様となっているのが特徴。その15000系の第1陣が、この度完成し、2月19日から21日未明にかけて、製造メーカーの日立製作所から、中央線の中野駅までの甲種輸送が実施された。

運良く土曜日に実施される甲種輸送。普段通りであれば、喜んで撮影に行くところであるが、この時期は、私の本業も忙しく自由が利かない。しかし、今回の甲種輸送のダイヤをよく見ると、20日の20時50分以降、八王子駅にしばらくの間留置されることが解った。これならば撮影可能だ。私は八王子へ行くことにした。

仕事を終えた後、ちょっと野暮用で新宿へ行っていた私は、20時ちょうどに出発する「スーパーあずさ33号」に乗り込み、まずは立川を目指した。武蔵野線・南武線経由で八王子へと向かう15000系甲種は、ここ立川駅でも、20時30分頃から5分ほど停車することになっていたのである。そこで、まずは立川駅から撮影を開始することにしたのだが・・・同駅の6番線高尾方には、多くのファンが駆けつけており、私一人が入る余裕すらなかった。そこで、ホーム上を東京方へと引き返し、中程4号車付近に陣取った。ここで、感度を上げて入線シーンを撮ることにする。安全面を考慮し、黄色い線の内側で甲種の到着を待った。

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EF65 1068号機に牽引され、立川駅に到着した東京メトロ東西線の新型車両15000系。

2月19日に日立製作所を旅立った15000系。山口県の下松から新鶴見までは、塗装に特徴があり、鉄道模型でも、トミックスのイベント会場限定品になったEF66 54号機が牽引を担当していたのだが、新鶴見でEF65 1068号機にバトンタッチ。同機の牽引で八王子を目指す事になる。

入線シーンを撮り終えた後は、6番線をそのまま東京方へ進み、15000系の最後尾車両を撮影する事にした。

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ビニールシートに覆われた15000系の先頭車。

西武鉄道の30000系の第1編成の時と同様、両先頭車の正面には、御覧のようにブルーのビニールシートが被されており、新型車両のお顔を拝む事は出来なかった。

この後、私も後続の高尾行きに乗り込み、八王子へ向かった15000系を追跡する事に。八王子駅に到着すると、15000系は、中央線ホームと横浜線ホームの間に停まっていた。どちらのホームから撮るか悩んだが、とりあえず、中央線のホームから撮る事にする。ただ、この時間帯でも中央線の列車は頻繁にやってくる。15000系自体は、終電後に中野へ向かうため、時間はたっぷりある。ホームの電光掲示板を見ると、21時09分発の列車が出発すると、次の列車まで12分間、時間が開く事から、このタイミングを利用して撮影する事にした。21時09分発の列車の出発を待って、撮影を開始する。

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八王子駅に停車中の15000系。

まずは、編成全体を撮影してみる。続いて、一部の車両を少しずつ撮影してみる事に。

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10号車 15001

東西線のワイドドア車と言えば、現在の主力車両である05系の14F~18Fの5編成が既に活躍中であるが、これら5編成は、ワイドドア車と言っても、両端の先頭車の運転台後部のドアは、幅がやや狭くなっている。ところが、この15000系は、先頭車の車体の長さを、やや長くする事により、全てのドアをワイドドアにする事に成功した。

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9号車 15901

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8号車 15801

有楽町線・副都心線で活躍中の10000系をベースにした車両のため、2号車・8号車のパンタグラフは、10000系に準じて2基搭載となっている。

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5号車 15501

10000系をベースにしているため、5号車のパンタグラフも10000系同様、1基搭載となっている。

この後、201系の高尾行きが接近している事を知り、ホームで待機。東西線の新顔である15000系との並びを何とか撮影してみた。

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201系H4編成と、東西線の新顔15000系との一瞬の並び。

東西線は三鷹駅まで乗り入れて来る事から、この15000系を中央線内で見る日がいずれやってくる事になる。15000系の営業運転を開始した時点でも、このような並びを見る事が出来るだろうか。

この撮影を以て、東京メトロ15000系の甲種輸送の撮影を終了とした。

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コメント

 こんばんは。

 東京メトロ東西線向け15000系、今回の記事にて初めて目の当たりにしました───それにしてもドア幅広いですね、この車両。
 従前からの典型的な通勤型車両の窓配置などに目が慣れている私からすると、正直、ちょっと違和感を感じてしまうところがあります。

 けれども、こうした造り方を眺めるにつけ、これこそ首都圏で生き抜くためにつくられた車両なんだなぁ、との感慨にも耽ってしまいます───ふと、JR山手線などに投入されている6扉車のことを思い出しました《尤も山手線の6扉車は来年のうちに姿を消すとの話ですが…》。

 デビューを楽しみにしています。

投稿: 南八尾電車区 | 2010/02/21 21:04

とうとう到着ですね…

テレ朝で下松での新製作業が放送されたり、
NHKでも東西線のダイヤを製作する方の放送など

参考になりました。


この度のダイヤ改正での目玉ですし、15000系の活躍を期待しています。

投稿: 準急豊島園 | 2010/02/22 00:01

パンタが両方付いても、05みたいに片方だけ使うものと思われ

投稿: . | 2010/02/22 21:51

色々な鉄道関係のサイトを見ましたら、中央本線の201系は今年(2010年)の夏頃までは残るようです。果して東京メトロ・15000系の営業運転開始は、201系の引退に間に合うのでしょうか?

投稿: 岩崎友裕 | 2010/02/22 22:57

皆さん、コメントありがとうございます。

>南八尾電車区さん
ワイドドアは、東京メトロ(当時は営団)と小田急で実用化されましたが、その後は全く増備されませんでした。今回、久々の登場となるのですが、そのせいか、このドア幅はとても広く感じられます。仰る通り、朝の混雑の激しい首都圏で生き抜くために作られた車両と言っても過言ではありませんね。

>準急豊島園さん
ちょうどNHKのプロフェッショナルでも、東西線のダイヤの事が紹介されていましたから、タイムリーな登場でしたね。新型車両の活躍に期待しましょう。

>.さん
確かに05系の34F~39Fまでの6本は、一部車両のパンタが2基搭載になっていますね。これらの車両は、34Fを除き、パンタグラフを1基おろして運用されています。従って、15000系でも片パンで運用する可能性はゼロではないでしょう。もし、そのような姿で運転した場合は、10000系でもパンタ削減をする可能性が出てくるかもしれませんね。まずは、今後の動きに注目してみましょう。

>岩崎友裕さん
201系の引退時期については、様々な説が飛び交っていますね。どれが真実なのか。今、我々にできることは、どのタイミングで引退しても、後悔しないように、しっかり記録しておくことでしょうね。その間に、15000系がデビューすれば、もちろん両者のコラボは記録しておきたいところです。

投稿: TOMO | 2010/02/23 19:03

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