富士急行線を撮影
さて、201系H4編成の撮影に出かけた4月11日は、久し振りに富士急行線にも乗車し、同線を走る様々な列車も撮影した。そこで、今回は、201系の撮影の合間に撮影した、富士急行線の車両のお話。
大月駅前で昼食を摂ってから、撮影地最寄りとなる三つ峠駅まで、富士急行線の普通列車に乗車した。ちょうどタイミングが悪く、列車の間隔が開いていたため、暫くの間、大月駅で撮影をする事に。まず、食事を終えて、外に出ると、目の前には、この車両が停車していた。
大月駅で出発を待つ、フジサン特急7号。
うどん屋さんを出て、目の前に停まっていたのは、派手なカラーでお馴染みのフジサン特急である。今やすっかり富士急の顔ともなった2000系車両。種車である元JRのジョイフルトレイン「パノラマエクスプレスアルプス」の構造上、展望車の向きが2編成とも異なっており、この日、「フジサン特急7号」に充当されていたのは、大月方が展望車となる第2編成だった。
フジサン特急出発からおよそ20分後、大月駅1番線に、私達が乗車する河口湖行きが入線してくる。私達が乗車した列車は、何とこの車両であった。
「トーマスランド号」として活躍中の富士急生え抜き車両、5000形電車。
1975年に登場した、富士急行の自社発注車5000形。1編成のみの存在であるが、現在は御覧のように、富士急ハイランド内に設けられた「トーマスランド」をPRするために、このようなラッピングが施され、「トーマスランド号」として運用されている。この車両、2008年6月28日に「四季彩河口湖号」を撮影に来た際に、初めて撮影したのだが、その時は、乗車する事が出来なかった。今回、晴れて「トーマスランド号」初乗車となる。
撮影後、三つ峠までの往復乗車券を購入してホームへ入場。早速乗り込もうとすると、2番線には、富士登山電車が入線してきた。そこで、乗車前に「トーマスランド号」と「富士登山電車」の並びを撮影する事にした。
大月駅で並んだ「富士登山電車」と「トーマスランド号」
2009年8月より営業運転を開始した「富士登山電車」。水戸岡鋭治氏が外装デザインを担当した観光電車で、2両編成のうち1両を座席定員制にして、もう1両を自由席車両とする事で各駅停車に投入されていた。しかし、2010年3月のダイヤ改正より、この車両を使用した快速電車の運転を開始し、2両とも座席定員制にして運転されている。
ツーショットを撮影後、早速車内へ。先頭車両に空席を見つけ腰を下ろすと、すぐにドアが閉まり、大月駅を出発した。初めて乗車する5000形。見た目もJR(国鉄)の115系にそっくりであるが、扉の開閉音も115系と一緒で、走り出すと、モーター音はやや違うものの、115系に乗っているような感じだった。
5000形は車内も「トーマス」一色。
外観はかなり派手な5000形だが、御覧の通り、車内も「トーマス」一色である。これは、機関車トーマス大好きのお子さんには喜ばれるだろう。富士急では、この「トーマスランド号」の充当列車を、自社の公式サイト内で紹介している。確実に乗りたい言う方は、こちらを参照されてから現地へ行かれる事をお奨めする。
「トーマスランド号」に揺られる事およそ30分。三つ峠駅に到着した私達は、足早に撮影地へ移動する。せっかくなので、「富士登山電車」から撮影をしたいところ。何とか同列車の通過までに現地に到着する事が出来た。撮影準備を終えた頃、「富士登山電車」がゆっくりと通過して行った。
快速「富士登山電車3号」383レ
「富士登山電車」は、運転開始後、大月駅でしか撮影した事が無かったので、後追いではあるが、沿線の撮影ポイントで撮れたのは嬉しかった。
特急「フジサン特急12号」712レ
「富士登山電車」と入れ替わる形でやって来たのは、大月行き特急「フジサン特急12号」。先程、大月で撮影した「フジサン特急7号」の折り返し列車なので、第2編成充当である。
普通大月行き28レに充当中の1000系1002F。
この日初めて撮影する一般塗装の1000系。富士急の主力車両である1000系・1200系は、最近、模型の世界でも、トミーテックが展開する鉄道コレクションで製品化されたばかりである。実は、我が家にもいじっていない富士急の鉄コレがあるので、今回の撮影では、富士急の主力、1000系・1200系の資料集めも目的の一つであった。ちょうど、今回は、1000系・1200系を含めても2編成しか存在しない、分散クーラー付きの車両が来てくれた事は、とても有り難かった。
普通河口湖行き23レに充当中の1200系1206F。
28レと入れ替わりに通過して行った23レは、クロスシートの1200系による運転であった。ちなみに、この1206Fは、特急「ふじやま号」用として改造され、特急仕様車となっているが、現在では、特急運用を2000系「フジサン特急」に譲り、普通列車用に格下げされている。しかし、2000系が入場した場合には、この1200系特急仕様車を使用した特急列車が運転される事になっている。
新宿行き「ホリデー快速河口湖4号」
お馴染み、豊田車両センターの189系を使用した「ホリデー快速河口湖号」。今や189系が富士急行線内を走るのも、すっかり定着した。この189系、旧「あずさ」色を纏っているが、昨年に引き続き、今年も4月より山梨・中央線キャンペーン開始に合わせて、3月下旬より「モモずきん」のラッピングが施されている。
特急「フジサン特急9号」709レ
「ホリデー快速河口湖号」と入れ替わりにやって来たのは、河口湖行きフジサン特急。先程の列車と異なり、今度は富士吉田方に展望車を連結した第1編成での運転である。パンタグラフがシングルアームパンタになっているのも、第1編成の特徴と言える。
そして、三鷹へと向かう201系H4編成の団臨。
「フジサン特急9号」の後にやって来たのは、前の記事でもお解りの通り、201系H4編成の三鷹行き、さよなら運転である。ちょうど、この撮影地では運転士の目測による速度訓練を実施するための速度標識が設けられており、全列車、時速20キロまで下げられていた事から、手前に近付いてからも、コンデジで再度撮影する事が出来た。御覧頂いているこの画像は、コンデジで撮影したものである。
201系H4編成の団臨が過ぎ去った後は、撮影地にいたファンが徐々に撤収を始め、多くのファンで盛り上がったこの場所も、あっという間に我々2名のみと言う状況となって来た。201系が過ぎ去った後も、暫くの間、この場所で撮影を続けることに。
復刻塗装の1001F他4連で運転された、普通大月行き30レ。
昨年、富士急は開業80周年を迎え、主力の1000系・1200系に昭和20年代及び30年代に採用されたカラーを1編成ずつ登場させていた。30レの先頭に立つ1001Fは、昭和20年代に採用されていたカラーに変更したもので、リバイバルカラー第1弾の車両である。この編成に関しては、昨年9月に大月駅で撮影していたが、一般色の車両との併結は、今回が初の撮影となった。
普通河口湖行きに25レ充当中の1200系1208F。
全8編成体制の1000・1200系のうち、ラストナンバーとなるのが、この1208F。Wikipediaで、京王時代の車両番号を調べてみると、この編成だけは、2両ともクハが種車となっている。富士急の入線に際しては、当時の営団地下鉄日比谷線で運用されていた3000系車両の足回りを移植している事から、クハが種車でも問題無かったようだ。
大月行き快速「富士登山電車4号」
この撮影地に到着して最初に撮影した「富士登山電車」が、折り返し大月行きとして戻って来た。時刻も17時を過ぎ、そろそろ、お天気も怪しくなってきた。あと1本、下り列車を撮ったら終了にしようと思っていたところ・・・
リバイバルカラー第二弾、昭和30年代カラーを纏った1202Fによる普通河口湖行き27レ。
かつて、この線で活躍をしていた3100形、5700形等に採用されていた旧標準色を纏った1202F。実は、大月から三つ峠までの移動中に、この編成とすれ違っていたので、折り返して来る姿を撮影出来ればと思っていたのだが、なかなか折り返してこなかったため、大月で留置されているのではないかと、諦めかけていたのだが、撮り納め最後の列車としてやって来てくれたのは、とてもうれしかった。
27レの撮影を以て、三つ峠~寿間での撮影を終了。撤収作業の後、三つ峠駅へと移動した。この日、富士急の主力車両である1000・1200系に関しては、マッターホルン号となった1201Fを撮影出来れば、全ての塗装を撮影できたことになるのだが、三つ峠駅から乗り込んだ大月行きは、一般カラーの1200系だったため、この野望は崩れてしまった。
大月駅に到着すると、向かい側のホームには、フジサン特急用の2000系車両が停車していたが、既に、特急の運転は終了している時間帯。良く見ると、折り返しは普通列車の河口湖行きであった。
普通列車河口湖行き35レに充当される2000系車両。
富士吉田方の展望車は締め切り扱いとなっており、大月方の2両が客扱いとなるが、特急料金なしで乗車できる普通列車と言う事で、かなり豪華な列車である。特急列車に関しては、この後も上りの「フジサン特急16号」があるので、この列車も大月到着後は、普通列車として河口湖へ向かうものと思われる。
201系H4編成のさよなら運転撮影のために訪れた富士急沿線。富士登山電車やリバイバルカラー車両の運転で、様々なカラーの車両を撮る事が出来て、充実したひと時をを過ごす事が出来た。この後、私達は大月始発の八王子行き普通列車で帰宅。115系のボックスシートで飲んだビールが美味かった。
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コメント
おそらく「マッターホルン号」は、検査入場していたのではないでしょうか?それにしてもフジサン特急の第1編成は、いつシングルアームパンタグラフに換装したのでしょうか?
投稿: 岩崎友裕 | 2010/04/17 23:36
岩崎友裕さん、コメントありがとうございます。
本文ではそこまで触れていませんでしたが、マッターホルン号は、当日、河口湖駅で201系と並べて撮影会を実施したようです。2nd-trainでも、その模様を取り上げていますので、確認できると思います。
また、フジサン特急のシングルアームパンタ化についてですが、弊ブログの2005年9月12日付記事https://tomo-jrc.cocolog-nifty.com/tetsu/2005/09/post_db01.htmlで、この件に関する情報を求める記事を書いていますので、少なくとも5年前には、シングルアームパンタになっていたと言う事になるかと思います。
投稿: TOMO | 2010/04/20 02:54