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山手線6扉車の廃車回送を撮影

4月21日のお話。

午後から文京区内の取引先に出かける事になっていた。職場を出て西荻窪駅に向かうと、平日にも関わらず、緩行線ホームには、撮影をしている方が3人ほどいらっしゃった。201系が定期運用を離脱してからは、この場所でも撮影している人は、臨時列車がある日以外は、殆ど見かけなくなっていた。これは何か来ると思い携帯電話で調べてみると、山手線E231系の6扉車の廃車回送が、まもなく通過する事を知った。既に新宿駅を出発している事から、10分ほどで来るだろうと判断。その場に留まり、コンデジで撮影をする事に。

13時20分頃、前方よりEF64の姿を確認。撮影体制に入るが、それと同時に、背後には緩行線の千葉行きが停車中。そして出発と言う事で、見事に被られるタイミング。更に運悪く、1番線には三鷹行きもやってくる。と言う事で、コンデジで強引に撮影してみたものの・・・

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EF64 1031号機に牽引され、長野を目指すE231系6扉車の廃車回送。

まず最初の1枚は、御覧のように、三鷹行きのE231系と完全に並走する形になってしまった。ギリギリまで粘ってみたものの、並走している三鷹行きのスピートが早く、廃車回送を追い越して行くような形になってしまった事から、だいぶ距離がある状態でシャッターを押す事になってしまった。

もう被られた事は仕方がない。こうなったら開き直って、今度は思いっきり近付いて来たところで撮影する事に。私は、2番線のホームを吉祥寺方に30メートルほど進んだところで、もう1回撮影してみる事に。今度はこんな感じで撮る事が出来た。

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西荻窪駅に差し掛かるE231系6扉車の廃車回送。

御覧のように、緩行線を行く総武線千葉行きが写っているが、真昼間、西荻窪を機関車が通過している事。そして、廃車となる鴬色の帯を巻いた6扉車を挟んだ黄色の帯のE231系が、機関車に牽引される形で、快速線を通過している事が解る写真になってくれたので、幾らか満足する事が出来た。

そして、この場所では、更に後追いも撮影する事に。

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黄色い帯のE231系に挟まれる形で、長野へと向かう山手線の6扉車。

編成から外された6扉車は、御覧のように、三鷹車両センターから東京総合車両センターへ転属扱いで派遣された、旧ミツ27編成のうちの6両に挟まれた形で、長野まで回送される。

この旧ミツ27編成は、新潟県の新津車両製作所で製造される、代替4扉車の現地での試運転用として派遣されたものだが、現地で試運転が終了した後、新製サハを挟んだまま、機関車に牽引され東京へとやってくる。そして、折り返しは、編成から外され廃車となる6扉車を挟んで、長野経由で再び新津へ戻る事になっていて、試運転以外にも、新車及び廃車となる車両の輸送の控車としての役割も果たす事となっている。

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パンタグラフを上げて通電しているため、旧ミツ27編成は、尾灯も点灯し、行先表示も回送を表示。

旧ミツ27編成は、パンタグラフを上げて通電しているため、この場所で撮影してみると、E231系が快速線を自走しているようにも見えて来る。

山手線のE231系500番台車は、2002年より、それまで使用されていた205系を置き換える形で登場。205系時代は10号車のみに連結されていた6扉車を、E231系では、10号車と7号車の2両に増強。2005年4月までに全編成がE231系に置き換わった。しかし、昨年の事となるが、JR東日本は、2017年までに、山手線全駅にホームドアの設置を決めた。この事から、6扉車を外して4扉車に置き換えることを決め、2010年1月より、代替の4扉車の新製が始まり、6扉車が順次外される事になった。置き換えは、皮肉にも最新編成から実施される事になり、一番先に外された6扉車は、実動僅か5年で廃車と言う結果になった。

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長野総合車両センターへ回送され、解体作業を待つ6扉車。(2010年3月20日撮影)

編成から外され、長野へと回送されたサハE230は、そのまま転用される事無く廃車・解体と言う運命を辿る事となる。他に転用先もなく、解体されてしまうと言うのは、何とも勿体ない話ではあるが、209系以降に製造された車両は、リサイクルも視野に入れた構造となっているので、解体された部品のうち、再利用可能な物に関しては、他の車両に反映されるものと思われる。景気低迷により、各鉄道会社では通勤客の利用が減少傾向となっており、JR東日本でも、今後は6扉車の使用を徐々にやめて、通勤輸送には4扉車で対応していくと言う流れになりそうである。

この撮影を以て、山手線6扉車の廃車回送の撮影を終了。快速線ホームへと移動し、仕事先に向かった。

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