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元京阪特急と元近鉄特急が夢の共演 大井川鐵道大井川本線

さて、タイ国鉄仕様のC56を撮影するために訪れた大井川鐵道大井川本線。撮影の行程上、同線の普通列車には何度かお世話になった。

今現在、大井川鐵道大井川本線を走る普通列車には、関西の大手私鉄である近鉄・南海・京阪の中古車が活躍をしている。近鉄からは、南大阪線・吉野線の特急列車用として活躍をしてきた16000系が、南海からは高野線の急行列車用として活躍してきたズームカー21000系が、そして京阪からは、テレビカーの愛称で親しまれた特急列車用の3000系が、それぞれ入線している。このうち、元近鉄車である16000系が3編成あり、現在の大井川本線の最大勢力となっている。

今回、私が訪れた8月14日現在、元南海の21000系に関しては、在籍している2編成共に、新金谷車両区に検査入場をしており、運用に就いていたのは、元近鉄の16000系3編成と、元京阪の3000系1編成であった。まず、この日の朝、最初に乗車したのは、前の記事でも触れたように、元京阪特急の3000系であった。

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金谷駅で出発を待つ3000系電車。

京阪電鉄で「テレビカー」として親しまれた3000系電車は、この大井川鐵道の他、富山県の富山地方鉄道でも活躍をしている。しかし、富山地鉄では、京阪カラーは消滅しており、この大井川鐵道では、両数は短くなってしまったものの、京阪電鉄で特急として活躍していた頃に近い形で使用されている。とは言うものの、今でも、京阪電鉄には、8000系と改番された上で、この車両が1編成残っているのだが・・・

ところで、この3000系が大井川入りするには1つ問題点があった。それは京阪と大井川鐵道ではレールの幅が異なると言う事。そこで、大井川鐵道では車体のみを譲り受け、台車は、営団地下鉄(現:東京メトロ)の5000系で使用されていたものを組み合わせて対応した。そのせいか、いざ走り始めると、何か走りに違和感を感じる。まあ、大井川鐵道の線路の状態も良くないのかもしれないが、何か浮いたような揺れを感じた。

さて、3000系に揺られて訪れた第二大井川橋梁。ここでは、SL列車を待つ間、普通列車も撮影をして暇を潰していた。現地到着後、すぐにやって来た上り列車は、元近鉄特急の16000系であった。

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第二大井川橋梁を行く16000系の金谷行き。

近鉄南大阪線・吉野線の特急列車用として活躍してきた16000系。もともと、近鉄では数少ない狭軌路線用の特急形車両と言う事で、大井川入線に際しては、トイレの閉鎖とワンマン化改造を行った程度で、それ以外は、基本的にそのままの姿で使用されている。この日、実際に3回、16000系に乗車したのだが、先に乗車した3000系と違って、乗り心地も安定しているように感じた。やはり近鉄時代そのままと言うのが安定した走行を生んでいるのだろうか?なお、16000系は、近鉄でも、まだまだ現役で活躍中である。

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金谷へと向かう3000系。

緑多い大井川鐵道沿線。京阪の鮮やかなカラーが、この美しい景色に上手く溶け込んでいた。

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16000系の千頭行き。

結局、この日は、行程の都合上、普通列車を撮影したのは、この第二大井川橋梁のみとなってしまった。今回の訪問では、京阪と近鉄の元特急車同士の共演しか見られなかったが、次に訪問する時には、是非、元南海の21000系も合わせて、関西3私鉄OB車の共演を見てみたい。日本国鉄仕様に戻るC56の撮影と合わせて、次回訪問時は、この組み合わせの撮影を課題にしようと思う。

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