« 西武多摩川線 四季の電車第3弾「秋」 (251F) 営業運転開始 | トップページ | 西武 南入曽車両基地「電車夏まつり」会場へ »

JR東日本 東京総合車両センター「夏休みフェア2010」会場へ行く

では、ここで8月28日のお話。

毎年、8月の第4土曜日には、JR東日本の東京総合車両センターの夏休みイベントが開催されている。すっかり夏の定番イベントとなった、東京総合車両センターの夏休みフェアだが、今年は、地元、西武鉄道の南入曽車両基地電車夏まつりと日程が重なっており、どうしようか悩んだのだが、結局、午前中に東京総合車両センター、午後から南入曽車両基地へ行く事にして、両方のイベント会場を回る事にした。

会場最寄りである大井町駅に到着したのは、11時10分頃の事。午後から南入曽車両基地へ行く事を考えると、ここで見学できるのは、正味一時間程である。真っ先に会場に行きたいところではあるが、大井町駅から会場へ向かおうとすると、既に長蛇の列が。とりあえず最後尾に並ぶ事にするが、京浜東北線の線路に沿って品川方向まで列が続いており、これは会場に入るまで15分以上はかかりそうだ。あまりの暑さに気を利かしてくれたのか、スタッフの方々が、列の最後部まで来て、特製の団扇を差し出してくれた。毎年、この団扇を楽しみにしていると言う方も多く、私もその一人。今年は京葉線のE233系であった。

さて、列もゆっくりではあるが、ようやく前に進むようになり、11時25分頃、会場の入口までやって来た。早速、パンフレットを貰って中に入るが、まずはこの車両から撮影する事に。

Img_sx9481s

東京総合車両センター入口に保存されたクハ901-1。

長年、この場所には、101系の試作車、クモハ101-902が保存されていたが、鉄道博物館に収蔵された事により、この場所に空きが生じていた。101系試作車に代わる保存車に、何が現れるのか、ずっと気になっていたのだが、ようやくこの場所を埋めるとして現れたのが、このクハ901-1である。今年、惜しまれながらも京浜東北線から引退した209系の試作車両として誕生した901系電車。後に、量産化改造を経て、209系900番台車となったのだが、今回、この900番台のうちの1両が、この場所に保存される事になった。

Img_sx9482s

車番もクハ901-1に戻された。

保存に際しては、御覧のように、クハ209-901から、試作車としてのデビュー当時の車番であるクハ901-1に戻された。しかし、車番は901系になっても、側面のドア上にある帯は、209系900番台化された時の仕様であるスカイブルーの帯のまま。901系と名乗るのであれば、上の帯は黒色で・・・と思われた方は多いと思う。今後、デビュー当時の姿を再現すべく、帯も手直ししてくれると良いのだが・・・

クハ901を撮影した後は、足早に会場の奥へと進んで行く。まずは、お馴染みの工事情報が掲示されている掲示板(山手線E231系への定位置停止装置導入・コンプレッサー増設、横浜線205系へのEB装置取付、普通列車グリーン車防犯対策工事)をチェック。そして、更に奥の検修庫へと進んでいく。ちょうど、この場所では、パンタグラフの上昇体験やマスコン体験などを実施しており、子供たちが多く集まっている場所であるが、これらを見ずに、入場中の車両を見る事に。

Img_sx9486s

入場中のE217系とE231系小山車。

Img_sx9487s

入場中のE217系先頭車。

このE217系、一見するとただの入場中の姿に見えるが、帯の色を良く見ると、青の色が濃い旧タイプのもの。前面のロゴも消されている事から、現在、E217系全車に進められている更新工事の為の入場と言う事が解る。

そして、更に奥の検修庫に向かうと、ちょうど車体上げ下ろし作業の実演が行われていた。

Img_sx9488s

車体上げ下ろしの実演作業には、209系を使用。

このイベントのメインの一つとも言える車体上げ下ろしの実演作業には、房総半島への転用改造のために入場中の209系車両を使用して行われた。

ここまでで、結構時間も消化しており、この後のスケジュールを考慮すると、あまりゆっくりしている訳にはいかない。急いで、車両展示会場へと向かう事に。今年は、こんな車両たちが並んでいた。

Img_d200720828s

お馴染みの4本並び。今年はこんな顔ぶれ。

左から、485系お座敷電車「ニューなのはな」、EF60 19号機、E217系、209系が横一列に並んだ。

Img_d200740828s

E217系と209系の並び。

横須賀線用のE217系と、京浜東北線の209系との並び。総合車両センター内の入場中の車両同士の並びとは言え、この両者の並びを見たのは、久し振りだ。209系は、房総半島への転用改造の為に入場中の旧ウラ48編成の先頭車であるが、この車両には、御覧のように、京浜東北線の209系さよなら運転のヘッドマークが掲出された。

Img_d200760828s

485系「ニューなのはな」とEF60 19号機の並び。

485系「ニューなのはな」は、車内も解放されており、見学が出来るようになっていた。

そして、例年同様、更にそのお隣にも、車両展示コーナーが出来ていた。今年はこの並びが実現。

Img_d200790828s

Img_d200850828s

EF58 61号機とDD51 842号機との並び。

東京総合車両センター内で大切に保管されている、EF58 61号機と、高崎車両センターからやって来たDD51 842号機。共に、お召列車牽引の実績を持つ車両同士が並べられた。

展示車両の撮影を一通り終えた後は、車両展示コーナー付近にいた入場中の車両を撮影してみる。

Img_d200780828s

房総地区への転用改造待ち状態となっている209系旧ウラ48編成の一部。

こうして、スカイブルー帯の209系を間近に見るのも、今回のイベントが最後になるかも。と思いながら撮影した。

Img_d200870828s

Img_d200880828s

入場中の東京臨海高速鉄道りんかい線70-000系と、房総半島向けに転用改造中の209系。

Img_d200890828s

中間車4両だけ留置していたカナリア帯のE231系。

6扉車を含むサハばかりが連結された状態で留置してあったカナリア帯のE231系。実は、この車両こそ、現在進められている山手線の6扉車置き換えに大きく関係している。現在、山手線では、各駅へのホームドア導入に対応するため、6扉車を4扉車への置き換えが進められている。その際に、新製された4扉サハの試運転及び控用、そして、置き換えられる6扉車を、解体先の長野総合車両センターへ運ぶ為の控え車両として、三鷹車両センターから、E231系1本(旧ミツ27編成)が、東京総合車両センターに転属している。この運用には、10両編成中、6両を使用するため、残りの4両が、このように構内に留置されているのである。こう言った光景は、総合車両センターの構内に入らないと撮れない物だけに、これを見つけた時は、ちょっと嬉しかった。

この後、試運転線を使った試乗会列車の撮影をする事に。今年は、この車両だった。

Img_d200970828s

Img_d201080828s

今年の試乗会列車は、川越・八高線用209系。

御覧のように、川越線・八高線で運用中の、川越車両センター209系3100番台車ハエ72編成。しかも、この編成は、4両とも、りんかい線から移籍してきた車両だけで構成されている。たまたま入場時期が重なったのだろうけど、こう言ったイベントに相応しい、特徴の多い編成が使われたと言えるだろう。

この時点で、時刻はそろそろお昼。午後から南入曽車両基地へ行く事を考えると、そろそろ会場を後にしなくてはならない。試運転線を走る209系3100番台車も撮れた事だし、会場の出口方向へ向かう事にする。その途中、山手線のE231系が入場しているのを見つけたので、撮影してみた。

Img_sx9493s

入場中の山手線E231系。

このE231系、前面のガラスに貼られている編成番号から、トウ519編成である事が解った。編成番号からいくと、比較的初期に投入された車両。現在、山手線で進められている6扉車の置き換えは、ラストナンバーからスタートしている事から、この編成に関しては、まだ6扉車が健在である。と思って探してみると・・・

Img_sx9495s

Img_sx9498s

入場中の山手線6扉車。

置き換えが進んでいるとは言っても、運用離脱のタイミングより、検査期限のタイミングが先に来てしまえば、こうして入場して検査を通す事になるのだろう。急ピッチで進んでいる置き換えだけに、来年の東京総合車両センター公開時には、こうして見る事は無いのかな?そう思いながら撮影した。

この後、私は大井町駅へと移動。次の目的地である西武鉄道南入曽車両基地へ向かった。

| |

« 西武多摩川線 四季の電車第3弾「秋」 (251F) 営業運転開始 | トップページ | 西武 南入曽車両基地「電車夏まつり」会場へ »

鉄道」カテゴリの記事

鉄道:JR東日本」カテゴリの記事

コメント

クハ901。保存されたのですね。鉄道のみではすまない産業史上も含めた、いろいろな意味で革命的(技術的な面では「革新」でも「革命」でもない、あくまでその設計、生産、運用思想が「革命的」であった)と個人的には思っている車両でしたので、出来れば運転可能な最低限の両数を残して欲しかったなぁ、とは思いますが、一両でも残ったことは喜ばしいことなんでしょう。
しかしTOMOさんも同じ考えな様ですが、上の帯は黒色にして欲しいですね。ひどい違和感があります。
もっといえば窓も車内も登場時の姿に戻して……無理か。

投稿: G3-Indefatigable | 2010/09/16 20:04

TOMOさん、こんばんは。
その日、私も東京総合に並んでいましたよ。
先頭に近いところにいたので、早めに入りましたけど。

自分のブログでも載せていますけど、ほかにも目玉がありましたね。

試運転列車も比較的スムーズに乗れましたし。

投稿: 横山 正典 | 2010/09/24 23:43

G3-Indefatigableさん、横山正典さん、コメントありがとうございます。また、コメント返しが遅くなりまして申し訳ございません。

>G3-Indefatigableさん
901系と言えば、上の帯が黒だった事が、とても強烈なイメージとして残っているので、やはり黒帯は必須アイテムですよね。この形式に関しての評価は、良く分かれるのですが、仰る通り、いろんな意味で革命的な車両であることは事実ですので、このような形で保存するということであれば、登場時の姿を忠実に再現していただいですね。来年の公開時に期待しましょう。


>横山正典さん
やはりいらしていましたか。私は、南入曽と掛け持ちだったので、駆け足で見てしまったのですが、もう少し早く行けばよかったかなあって思っています。

投稿: TOMO | 2010/09/28 13:00

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: JR東日本 東京総合車両センター「夏休みフェア2010」会場へ行く:

« 西武多摩川線 四季の電車第3弾「秋」 (251F) 営業運転開始 | トップページ | 西武 南入曽車両基地「電車夏まつり」会場へ »