お帰りなさい 西武2091F
3月26日のお話。
西武鉄道では、昨年度に引き続き、今年度も2000系電車のバリアフリー化改造を進めている。今年度は3編成が実施される事になっており、第1弾の2071Fと第2弾となる2079Fは、改造が終了し池袋線で運用を開始している。そして第3弾となる2091Fは、昨年12月13日に東急車輛へ入場。改造が進められていたが、この度完成し、3月15日に西武鉄道沿線に戻ってくる事になった。
この2091Fは、入場時の甲種輸送が九州遠征と重なり、出場も本業多忙の最終日と重なると言う事で、今回の甲種輸送は、入場・出場共に縁がないものと思っていた。しかし、皆さんもご承知の通り、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、出場時の甲種輸送が中止となった。後日、月刊誌「とれいん」のサイト内にアップされた「甲種・特大輸送追加情報」で、3月26日に再設定された事を知り、ちょうど仕事の休みと重なった事、更に日常の生活も徐々に落ち着いて来た事もあり、撮影に出かける事にした。
当日、新宿で野望用を済ませてから甲種輸送の撮影へと向かう。既にこの時点で12時を過ぎていた。甲種輸送は、逗子を13時44分に出発と発表されていた。鎌倉方面へ向かうかとも考えたのだが、湘南新宿ラインは、東北地方太平洋沖地震の影響で運休中。手元の時刻表で追ってみても、北鎌倉まで行けない事が判明。そこで、根岸線の線内で撮影とも考えたのだが、前回、2079F出場時に関内駅でカメラを向けたところ、見事、貨物列車に被られてしまった事から、根岸線線内へ行く気がしなくなった。悩みながら、品川から東海道線で横浜へと向かったが、車内で高島貨物線内へ行ってみようかと言う考えが出て、横浜から京急で折り返し仲木戸で下車。高島貨物線の東高島駅付近へ行ってみたが、光線状態や編成全体が綺麗に撮れないと言う事で撮影を断念。結局は、東海道線の車内から見た時点で、比較的人が少なかった鶴見駅で狙う事にした。
東神奈川駅から京浜東北線の電車に乗り込み、鶴見駅に到着したのは、甲種輸送が通過するおよそ20分前の事。この時点で、ホームの横浜方には6人ほどのファンが集まっていた。まだ余裕がある人数である。早速、撮影準備に入る。このまま、この人数で通過してくれれば、まあ楽に撮れると思っていたのだが、10分ほど経過すると、大船方面から来た京浜東北線の電車より、多くの鉄道ファンが降りてきた。
鶴見駅の通過予定時刻は14時58分。実は14時59分に大船方面へ向かう列車がある。この1分差と言うのは、何とも微妙だ。あとは運を天に任せるしかない。そんな気持ちで待っていると、予定よりも5分ほど早く、赤い機関車の姿が見えてきた。そして、後方からも京浜東北線の電車が入線。被られる~と思ったが、立ち位置が良かったのか、何とかギリギリのタイミングで撮影する事が出来た。
DE11 2001号機に牽引され鶴見駅付近を行く西武2091F。
逗子(神武寺)から2091Fを牽引してきたDE11 2001号機。同機は、新鶴見信号所までの担当なので、ゴール目前と言ったところである。このDE11 2001号機は、住宅地にある東海道貨物線横浜羽沢駅での入換業務用として1978年にデビュー。近隣の住民への配慮から、通常の車両と異なり、防音対策が強化されている事が最大の特徴。足回りの防音スカートも、2000番台車の特徴である。通常は、横浜羽沢地区周辺で活躍しているのだが、今回のように、東急車輛からの甲種輸送牽引に充当されたり、稀なケースではあるが、八王子駅の入換業務や、米軍横田基地専用線の燃料輸送列車の牽引に抜擢される事もあるそうだ。
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