DL重連レトロみなかみ号を撮影
さて、上信電鉄デキの撮影を終えた私が、続いて向かったのは上越線であった。
JR東日本高崎支社では、このゴールデンウィーク期間中、旧型客車と貴重な機関車を組み合わせたレトロ列車シリーズを運転している。本来であれば、高崎支社の看板でもあるD51を登板させたいところであるが、入場中のC57の代役で新潟へと出張中であることもあり、旧型客車を使ったレトロ列車の運転と言う事に落ち着いたようだ。一連のレトロ列車のうち、この日、高崎~水上間で運転されたレトロ列車の牽引には、DD51形ディーゼル機関車が重連で担当する事になっていた。DD51と旧型客車の組み合わせ。これは是非とも撮りたい。上信電鉄のデキと掛け持ちにしたのであった。
まずは高崎から両毛線の前橋行きに乗車。2駅目の井野駅へと向かう。もっと先まで行きたいところではあるが、「DL重連レトロみなかみ号」に先行する形で、上越線の新前橋以遠に行ける列車は、既に出発しており、この両毛線前橋行きか、後続の伊勢崎行きに乗るしかなかった。であれば、SL列車などで撮り慣れている井野駅で一発目を撮ることにしたのである。
9時48分、井野駅に到着。手前の高崎問屋町駅の状況から見て、撮り鉄さん達でいっぱいだろうと思ったのだが、思ったほどではなかった。私は、いつもと同じように、井野駅上りホームの新前橋方先端へ。ホームの先端で待機していた2名の方に挨拶をして撮影準備に入る。待つ事およそ15分ほど。DD51重連による「レトロみなかみ号」が井野駅に差し掛かった。
井野駅を通過する「DL重連レトロみなかみ号」
高崎車両センターに所属するDD51 842号機とDD51 895号機が、4両の旧型客車を牽引。下り列車の先頭を務めた842号機は、これまでに何度もお召列車を牽引した事がある由緒正しい機関車。後ろに連なる895号機も、842号機のサポート役として、お召列車牽引に備えて整備されているだけあって、2両とも大変美しい姿に整備されている。
走り去る旧型客車を後ろ姿を撮影。
井野駅では、高崎方、新前橋方とファンの好みが分かれるようだが、新前橋方で撮影した場合、客車の後追いが綺麗に撮影できる事から、私は新前橋方で撮る事が多い。今回は、旧客だった事もあり、迷わず新前橋方先端にやって来た。JR東日本では、C61の復活に合わせて、高崎車両センターに残る旧型客車の整備も進め、扉の安全対策などが実施され、車体に側灯が設置されているのが、この撮影時にも確認する事が出来た。
井野駅での撮影を終えた後は、いつものように、後続の水上行き普通列車で「DL重連レトロみなかみ号」を追跡する事に。およそ30分後にやって来た水上行き普通列車は、115系4両編成。ゴールデンウィーク期間中と言う事もあって、車内は混み合っていた。途中、渋川で「DL重連レトロみなかみ号」を追い越す。渋川から先は、再び撮影が可能となるので、車内から各撮影地を見て行く事に。今やすっかり定番撮影ポイントとなった岩本は、この列車の通過時点でも、大勢のファンが待機しており、とても入れるような余裕は無さそう。それでも、この列車から何人ものファンが降りて行ったが、無事に撮れただろうか。
で、私はと言うと、上牧駅で下車。以前も訪れた事があるS字カーブの所へと向かった。現地に到着したのは、「DL重連レトロみなかみ号」の通過およそ20分前の事。あまり目立たない撮影地なのだが、それでも、この時点で10名ほどのファンが待機していた。先客の方達にご挨拶をして撮影地へ。回りの方への配慮から、持参した小型の脚立のみを使用し、三脚は広げなかった。それでも、ギリギリに来た人は三脚を広げていて、思わず顔を見てしまったけど・・・
それから間もなくして、「DL重連レトロみなかみ号」がやって来た。
上牧~水上間を行く「DL重連レトロみなかみ号」。ゴールの水上駅まであと少し。
S字カーブを利用して、手前まで機関車を引き付ることで、DD51重連の迫力を出してみた。
この後、急いで上牧駅へと戻り、後続の水上行きで水上へ。SL列車の時は、水上到着後、機関車はすぐに切り離され、転車台へと進んで行くのだが、方向転換が必要無い為、列車自体は、まだ、2番線に到着したままの状態であった。そして、12時45分頃のことであるが、機関車が切り離されて、長岡方に引き上げて来たので撮影してみた。
機回しの為、いったん長岡方に引き上げてきたDD51 842+DD51 895
この入れ替え作業を撮った後、駅前の中華料理「きむら」で昼食を摂る。先頭に並んでいた鉄と、店側のおばさんの意思の疎通がうまく出来なかった事から、偉く待たされてしまい、折り返しの列車の時間に間に合うか、微妙だったが、何とか間に合った。
そして、昼食後、上りの「DL重連レトロみなかみ号」撮影に備えて移動するが、まずは、その前に停車中の旧客を撮影する事に。既に乗車する高崎行きの115系が停車している事から、撮影出来たのは、2両だけだった。
オハニ36 11
今回の整備に合わせて設置された側灯が目立つ。
スハフ42 2234
115系と並ぶ。
ここまで撮影して来たところで、発車ベルが鳴り出した。私は急いで115系電車に乗り込んだ。
さて、上りの「DL重連レトロみなかみ号」をどこで撮るか。有名撮影地は、どこも人でいっぱいだろう。そして、何やら雲行きが怪しくなってきた。出来るだけ、水上に近い場所で撮っておいた方がよさそう。そこで思いついたのが、沼田駅から、15分ほど水上方に歩いた所にある踏切。列車内から見てみると、まだ一人しかいなかった。これはチャンス。そう思って、沼田駅から歩いて行ってみると、車内から見た状況と全く変わらなかった。先に来ていた方にご挨拶をして撮影準備に取り掛かる。最初は三脚を広げてみたものの、先客を交わすには、やや三脚が低過ぎる。そこで、小型の脚立に載って手持ち撮影に切り替える事にした。先行する185系の特急と107系の普通列車で練習を重ねて、本番に備える。そして、今にも降り出しそうに暗くなってきた頃、「DL重連レトロみなかみ号」がやって来た。
折り返しは895号機が先頭。沼田~後閑間を行く「DL重連レトロみなかみ号」
結局、この場所では、先に来ていた方と私の二人だけだった。撮影後、急いで撤収作業に入る。そして、沼田駅へと向かう。この途中で、雨が降り出して来た。列車通過まで降られなかった事が有り難かった。
この後、沼田から後続の高崎行き普通列車に乗り込む。途中の渋川で「DL重連レトロみなかみ号」を追い越したため、もう1回撮影が可能となる。このまま高崎まで戻ってしまっても良いかなと思ったのだが、渋川を過ぎると雨が降っていなかった為、もう1回、井野で撮影する事にした。しかし、この井野も、いつもよりも人が多く、おまけに下り列車と被られる危険性が高かったので、あくまでも115系を撮影する事を目的として、「DL重連レトロみなかみ号」に関しては、撮れたら撮ろうと言う気持ちで待つ事にした。ここでも、小型の脚立は大活躍する事に。
17時11分頃、列車接近放送が入る。そして、その直後、下りホームにも列車接近放送が入る。ああ、駄目かと思っていたのだが、「DL重連レトロみなかみ号」がなかなか来ない。そんな事をしているうちに、両毛線の下り列車が通り過ぎていった。そして、それから少しして、「DL重連レトロみなかみ号」がゆっくりとやって来た。
井野駅に差し掛かる「DL重連レトロみなかみ号」
井野駅でも無事に撮影を終える事が出来た。そして、この直後、ここでも雨が。この列車の通過に合わせて雨が降り出すというパターンは、先程の沼田と一緒だ。
メインの列車がいなくなった後は、一気に人も減った。しかし、私は、もう少しだけここに残り、115系を1本だけ撮影した後、井野駅から撤収。高崎行きに乗り込み、高崎へと移動した。
綺麗に整備されているDD51の御召コンビ。そして、C61に合わせて整備された旧客。そして、この列車の前に、ちょっとだけ撮影した上信電鉄のデキ。レトロ車両を充分に堪能した1日であった。
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コメント
実は3日の「DL重連レトロみなかみ」と、4日の「EL重連レトロみなかみ」に乗っていました。つまり、知らないうちにニアミスしていた訳で・・・。(☆o☆)
投稿: 岩崎友裕 | 2011/05/08 21:29