都営交通１００周年 都電荒川線の花電車を撮影

では、ここで１０月１６日に遡ります。

今年、都営交通は創業１００周年を迎えた。東京都交通局では、都営地下鉄新宿線等でヘッドマーク付きの電車を運転させていたが、この度、都電荒川線では、都営交通１００周年を記念した花電車が運転される事になり、１０月１日から運転が始まった。

この花電車、当初は６月に運転される予定だったが、震災の影響により延期になっていた。都電荒川線では３３年ぶりとなる花電車の運転。記念すべき花電車を一目見ようと思い、１０月１６日の午後、都電荒川線を訪ねてみる事にした。

当日、私はＪＲの尾久駅から荒川車庫に向けて歩いてみた。時刻は１４時４０分。ちょうど、この時間帯は、花電車が次の運行に向けて、荒川車庫で準備をしている筈。１０分ほど歩いて、荒川車庫に到着。車庫の前には、花電車を一目見ようとする人でいっぱいだ。私も、車庫の方に近付き、留置中の花電車を撮影してみた。

都営交通１００周年を記念して運転された、都電荒川線の花電車。

花１００形と名付けられた花電車は、今年３月に惜しまれながらも現役を引退した７５００形車両を改造したものである。

とりあえず、影も邪魔している事から、花１００形のこの場所での撮影はほどほどにして、花電車より先行する為に、都電荒川線に乗り込む事にした。この後、花電車は早稲田方面に向かう為、私は早稲田方面行きのホームに向かうが、ホームにも長蛇の列が・・・結局、直後に来た電車には乗る事も出来ず、次の電車へ。なんて待っていると、花１００形が出庫してしまった。

荒川車庫を出庫。

大勢の人が見守る中、本線へと出てきた花１００形。この後、いったん三ノ輪橋方向へ進んだ後、渡り線を通って、早稲田方向へと進んで行った。

当初の予定が見事に狂ってしまった私。仕方なく、荒川車庫前から花電車の後続の電車に乗り込み飛鳥山の歩道橋へと向かう。ここで、早稲田から折り返してくる花１００形を待つのだが、予想通り、ここも人出は多かった。とりあえず、歩道橋の途中からカメラを構える。通過する電車を撮影しながら待つ事およそ５０分。ようやく、早稲田から花１００形が戻って来た。しかし、信号待ちをしている花１００形の周りにはトラックが。そして、その後ろにはバイクの姿が・・・

飛鳥山を行く花１００形。

トラックとバイクが、花１００形にピッタリ寄り添うように並走。連写モードで５枚撮影したが、どれも、トラックとバイクに中途半端に被られた写真となってしまった。仕方なく、何とか、かわせそうな写真をトリミングして、トラックとバイクを消してみた。

この後、私は花１００形を追い掛けるべく、後続の電車で荒川車庫へと向かう。花１００形は、いったん荒川車庫に入庫した後、再び早稲田方向へ向かう事になっており、つかの間の休息を取っていた。

再び荒川車庫で待機する花１００形。

この時点で、時刻は、既に１７時を過ぎており、辺りは少しずつ暗くなっていた。その為、花電車の電飾が綺麗だった。

出発直前にもう一度撮影。

この後、早稲田に向かう花１００形を、荒川車庫の前から見送った。そして、私も後続の電車で大塚駅前へと移動する。ここから山手線に乗り換えて、高田馬場経由で帰宅するつもりだったが、その前に、早稲田から戻ってくる花電車を撮影する事にした。既に、日は完全に沈んでいるが、ビルの多い大塚駅前は、それなりに明るく、感度を上げて、やや流し気味に撮れば撮影は可能だった。

大塚駅前に差し掛かる花１００形。

こんな時間でも、大塚駅前には、花電車を一目見ようと、多くの見物客が集まっており、一般の見物客が電車に向かってストロボを炊く言うアクシデントも有ったが、花１００形通過の瞬間は、そう言ったトラブルもなく、無事、通過して行った。３３年ぶりに運転された、都電荒川線の花電車を皆で祝っているような感じだった。

この撮影を以て、花電車の撮影を終了。大塚駅から山手線に乗り込み、高田馬場経由で帰宅した。