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引退間近の119系を追って飯田線へ その2

このところ疲れ気味で、更新が遅れてしまい申し訳ございません。引き続き、2011年12月31日のお話にお付き合いくださいませ。

2011年の大晦日。この日は、東横イン豊橋駅東口からのスタートとなる。朝方の豊橋口の注目列車を、名鉄との共用区間である、豊橋~平井信号所間で撮る為に、豊橋に宿泊した。7時過ぎにロビーで朝食を摂った後、撮影準備に入る。8時過ぎにホテルを出発。豊橋駅から、飯田線に乗り込んだ。この日、撮影場所に選んだのは、豊川の鉄橋。早速、豊川行きに乗って現地へと向かう。

しかし、電車が下地駅に差し掛かる頃、とんでもない勘違いをしている事に気付く。なんと、豊川と豊川放水路を勘違いしていたのである。そう。目的地として考えていた豊川の鉄橋は、船町~下地間にある。つまり、船町駅から歩かなくてはいけないのだが、気が付いたら下地駅に来てしまったのだった。とりあえず、下地駅で下車。豊川の対岸に向かおうと、スマホで地図を見てみるが、対岸に渡る橋は、暫く先まで歩かないとない。まあ、この辺りは、故・白井良和先生の本拠地。よくサイドビューの写真を撮られていた事を思い出した。白井先生の本拠地ならば、鉄橋以外にも撮れる場所は有るんじゃないか?そう思い、下地駅から小坂井方向に向けて歩いて、撮影場所を探す事にした。

ところが、これが間違いの始まりだった。最初のうちは良かったのだが、歩き出してから10分ほどしてお腹の調子が悪くなってきた。最初のうちは何とかごまかしていたが、だんだん撮影どころでは無くなって来た。コンビニのトイレに駆け込んで・・・と思ったが、この辺り、コンビニすらない。そして、無情にも、刻一刻と、119系唯一の快速である2518Mの時間が迫って来た。とりあえず、線路に近付ける道路を発見。やや障害物があるが、ここで、快速電車を撮影する事にした。

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名鉄との共有区間を行く119系唯一の快速、2518M。

この日、2518Mに充当されていたのは、集中式クーラーを搭載したE11編成。119系唯一の快速と言う事で、前面の方向幕に、小さくも誇らしげに表示された「快速」の2文字が見えなくては意味ないのだが、どうにか、それだけは、はっきりと写ってくれたので有り難かった。

この後、119系両運転台車(5100番台車)の2両運転となる、長山からの522Mがあるのだが、この状態ではどうにもならないので、いったん下地駅へと戻りトイレへと急行。(お食事中の方、ごめんなさい) 何とか体調の方は回復したが、再び、2518Mを撮影した場所に戻って、522Mを撮るだけの時間的余裕が無く、それより手前、サイドが撮れそうな場所へ移動し、522Mを撮影する事にした。

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下地駅付近を行く522M。

白井先生のサイドビュー写真集を意識しながら撮影した522M。両運転台車両の5100番台同士の2両編成と言う事は、充分に解る画像ではあるが・・・やっぱり、これはもう一度撮り直ししなくては・・・ここで、もう一度、朝の飯田線の撮影に来る事を、心に誓った。

この後、下地駅へと戻るが、やはり、本来の目的地であった豊川の鉄橋へも行っておきたい。そう思って、下地駅から、一駅、船町駅で下車する。ホームがとても狭い船町駅。ホームだけではなく、駅の外に出る為の通路も、とても狭く、通過電車が来ると、かなり怖い。

スマホで地図を表示させながら、豊川の堤防へと向かう。およそ10分ほどで到達できたが、ここで、また一つの事実を知る。それは堤防の一部が、のり面の改良工事の為、立ち入りできないと言う事。この工事は3月30日まで行われると言う事で、堤防の上から、線路に近付いて119系を撮るのは、もう出来ないかもしれない。

と言う事で、堤防上でなく、河川敷から見上げるようにして撮影する事に。

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豊川の鉄橋を渡る119系M7編成。(416M)

既に時刻は11時近く。この時間になると、側面にはあまり日が当たって来なくなる事から、この場所での119系の撮影は、この416Mのみとした。

ここまで、中途半端に終わって来た119系の撮影。せめて午後は、しっかり撮影しておかなくてはと思い、スマホを使って撮影地を検証する。両運転台のM編成による単行運転を、もう一度撮影しておきたいと言う事で、撮影場所は、豊橋~豊川間に絞って検索すると、下地~小坂井間で、良い場所を見つける事が出来た。とりあえず、豊川まで往復する事で、車内から現地を確認しておく事に。一応、撮影地へ向かう道は確認する事が出来たので、いったん豊橋へ戻り昼食を摂ってから撮影に向かう事にした。

昼食休憩の後、豊橋駅12時58分発の豊川行きに乗り込み撮影地へ。この日、二度目となる下地駅で下車。早速、豊川放水路の鉄橋を目指して歩き続ける。駅から歩いておよそ17分、いよいよ撮影地に向かう公道に差し掛かる。事前に調べた情報では、上り線と下り線との間に、旧線跡があり、そこの築堤上から撮影できるらしい。そう言われてみると、かつて、豊川にある日本車両の工場で製造された車両が、甲種輸送で飯田線を走る際、この付近で撮影している作例をよく見かけた。なるほど。ある程度は昔からの撮影地なんだなあと思って現地に行くと、そこにあったのは立ち入り禁止の札。札には、JR東海岡崎保線区の名が入っており、ロープで入口をふさいであった。ロープの退色具合からして、おそらく数年前からこの状況なのだろう。

立ち入り禁止と解れば、この場所での撮影は出来ない。そこで、公道上から、築堤上を走る列車を見上げる形で撮影する事に。足回りを隠す程の草がやや気になるが、この日は雲一つない快晴。綺麗な青空も入るし、良い写真が撮れそうだ。そう思っていた頃、私が下地駅まで乗車した119系が、豊川から折り返してきた。

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119系M9編成による豊橋行き428M。

青空の下、豊橋に向けて走る119系。思った通りの撮影が出来た。そこで、この後も引き続き、この場所で撮影を続ける事に。

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119系E8編成による豊橋行き536M。

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119系M4編成による豊橋行き430M。

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213系H8編成による豊橋行き538M。

119系の列車3本、213系の列車1本を撮影したところで、この場所での撮影を終了とした。

この後、再び下地駅まで徒歩で戻り、飯田線の列車で豊橋へ。そして、ここから東海道本線の上り列車に乗り換えて、向かった先は浜松。既に運用を離脱し、西浜松に疎開留置している119系を撮る為である。浜松駅に到着したのは15時57分。日没まで1時間を切っている。急いで駅前のバスターミナル5番乗り場に向かう。10分ほど待ってバスがやって来た。このバスでJR浜松工場バス停で下車。西伊場第一踏切を通過し、JRの線路を越える陸橋の歩道部分へ通じる階段上から、疎開留置中の119系を撮影してみた。

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運用を離脱し、西浜松に疎開留置中の119系。

西浜松にやって来た119系。一番手前に停まっているのはE15編成のようだが、この編成に関しては、既に方向幕も抜き取られており、哀れな姿になっていた。そして、119系に混ざって1本だけ、117系の姿も確認できる。この編成も、運用を離脱し、廃車解体待ちの為、この場所にいる車両だ。慣れ親しんできた車両だけに、こう言う光景を見るのは辛いものがあるが、これが119系の現実。しっかりと記録しておいた。

撮影後、バスで浜松駅へと戻り、引き続き、普通列車で静岡へ。ここで新幹線に乗り換え帰宅した。偶然にも、静岡から乗車したのは、300系の「ひかり」。こちらもお世話になった車両であるが、ついに2012年3月に引退することになった。もしかしたら、これが最後の乗車かなと、思い出に浸りながら、品川まで乗車した。

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コメント

なかなか行くことが出来ない飯田線、最初に飯田線の車両を見たのはいつ頃だったか・・夜間日付が変わる前に新宿を発車し翌日10時過ぎに長野へ着く115系のロングラン列車に乗り通した時、朝に岡谷で発車を待っていた80系が最初でした。
やっと乗りに行けたのは全て119系に変わってから・・TOMOさんが今回追っていたブルーの119系になってからでした、飯田に一泊して乗り潰しましたが当時はスチルカメラではなくVHS-Cと言うビデオカメラを持っての旅でした。
TOMOさんのレポートを拝見しその頃の事が思い出されました、その119系も間もなく終演を向かえてしまうとは時代が変わってしまったのですね。

お疲れさまでした、楽しませて頂きました。

投稿: 9PARA | 2012/01/15 18:22

その1から引続き拝見させて頂いております。私が地元人間だからわかる事ですが撮影場所近辺はコンビニが大分歩かないと無いんですよ。

TOMOさんは白井さんを御存知だったんですね。20数年前私が鉄道友の会へ入会したときに会われ豊橋支部でも例会をしてたんですが、私はある事情につき一年足らずにて友の会を脱退してしまいました。それ以降は飯田線の車掌だった祖父と一緒に10年程前白井さんの飯田線講演会を聞きに行ったのが最後でした。お亡くなりになってたとは残念です。

JR東海以外でもコメントすることがあるかもしれないのでお願いします。

飯田線の長旅撮影お疲れ様でした。

投稿: フラミンゴ | 2012/01/22 23:26

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