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ありがとう119系 「119系ファイナル号」を撮影する

春は出会いと別れの季節。私自身にとって、今年の春は、出会いよりも別れのイメージが強い。

1983年のデビュー以降、飯田線を中心に活躍してきた、JR東海の119系電車も、この春、飯田線の運用から卒業することになった。既に、3月17日のダイヤ改正を機に定期運用を終えており、年度末となる3月31日までの土曜・休日に、唯一、デビュー当時の復元したE4編成を使用した、「119系ファイナル号」が、豊橋~豊川間に1往復運転されていた。

119系の引退を間近に控え、今年の正月休みは、二度、飯田線を訪れ、最後の活躍を続ける119系の記録をした。もう、これが最後の撮影だ。そう心には決めていた。しかし、3月のダイヤ改正を向かえ、細々と臨時列車として最後の運用に就く119系の姿を、もう一度、撮っておきたいと言う気持ちが日に日に強くなってきた。なんとかもう一回、119系を見たい。そう思い、本当の最終日となる3月31日、飯田線を訪れて、119系を撮影することにした。

当日、朝6時に起床。機材の点検や情報の最終確認などをした後、7時過ぎに出発。基本的に、青春18きっぷを利用するが、時間の都合上、東京~静岡間のみ、東海道新幹線「ひかり463号」を利用した。この日は、運悪く、早朝から中央線で人身事故があり、予定していた新幹線に間に合うかどうか際どかったのだが、品川駅を利用することにより、何とか乗れることができた。あとは天気さえ持ってくれれば・・・とやや不安を残して東京を発ったが、その不安は、熱海を過ぎたころより現実となる。静岡県内は大荒れの天気だった。とは言え、119系のファイナル号まで時間はあるから、何とかなるかと思いながら、静岡より在来線の普通列車に乗り換えて西へ進むが、大荒れの天候は、豊橋到着時点でも一緒だった。とりあえず、飯田線ホームへと向かい、予定していた列車に乗り込むが、豊橋~小坂井間、風規制により、徐行運転を行っており、その影響で遅れが出ていた。私が乗車する列車についても、線路を供用している名鉄との兼ね合いか、出発を見合わせていた。結局、3分ほど遅れての出発となったが、その先もノロノロ運転。約6分遅れで、目的地の牛久保駅に到着する。

牛久保駅。雨さえ降っていなければ、駅周辺を歩いて、適当な撮影地を見つけるのだが、この雨と風では身動きが取れない。駅の上りホームには、多くの撮影者が119系の通過を待っている状況だった。ホームには上屋があるが、風が強いので時々、雨が吹き込んでくる。風雨に耐えながら、ここで撮影をすることにした。

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牛久保駅に進入する豊川行き421G。

激しい風雨の中、およそ6分遅れで到着した豊川行きワンマン列車。3月17日のダイヤ改正では、これまでワンマン運転を実施していなかった、豊橋~中部天竜間でもワンマン運転が開始され、これらの列車には、大垣車両区に転入してきた313系3000番台車が充当されている。119系では、単行(1両)での運転が主体だった、豊橋~豊川間の折り返し列車も、313系の2連での運転が主体となったようだ。

豊川行き列車の後を追う形で、119系ファイナル号もやってきた。

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牛久保駅に進入する119系E4編成「119系ファイナル号」

警笛を鳴らしながら、ゆっくりと牛久保駅に差し掛かった119系E4編成。今回のさよなら運転にあわせて、特製のヘッドマークが用意されたが、このヘッドマークを装着するにあたっては、クハ118の幌を撤去して対応していた。もう他の編成と連結することもないと言う裏付けとも言えるだけに、幌が外されたと言う事も寂しく感じる。

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後追い。

カメラもコートもびしょ濡れとなったものの、まあ、何とか撮影することができた。

この後、「119系ファイナル号」は、豊川駅到着後、新城まで回送されて、折り返しまでの間、新城駅構内に留置されることになっていた。私も、後続の列車で、まずは豊川へと向かい、昼食休憩を挟んだ後、新城へ行く予定だったが、あまりの悪天候のため、いったん豊橋へ戻ることにした。

さて、いったん豊橋へ戻って昼食を摂った後、再び119系を撮影するため、まずは新城へと向かうことに。豊橋13時42分発の天竜峡行きワンマン列車(豊橋~中部天竜間ワンマン運転)に乗車するが、多客対応なのか、車掌が車内改札要員として乗務していた。雨は降り続くものの、先程のような強い風はなくありがたい。

14時18分、新城駅に到着。早速、留置中の119系を撮影してみた。

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咲き始めた桜と119系。

今日、卒業していく君へ・・・ 去り行く119系に花を添えるかのように、駅構内の桜が咲き始めていた。

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折り返しに備え、パンタグラフも上昇。出発を待つ119系E4編成。

天気も急速に回復し、晴れ間も見えてくるようになった。これで、折り返しの回送は、屋外での撮影ができる。早速、119系に先行するため、新城14時43分発の豊橋行き540Mで、野田城へと先行する。先程までの激しい風雨が影響しているのか、定番撮影地は、思ったよりも空いており、まったりムード。撮影準備が出来た頃、119系E4編成の回送がやってきた。

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豊川へ向けて回送される119系E4編成。

これまでに、何度も訪れた野田城の撮影地。ここで119系を撮影するのも、これが最後。そう思うと、とても寂しくなる。

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近付いてきたところで、更にもう一度撮影。

119系ファイナル号は、豊川駅まで回送されると、すぐに豊橋へ向かうため、後続の列車で追跡しても、撮影は出来ないため、この後も、この場所に留まり、少しだけ撮影を続けることにした。

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213系H11編成による豊橋行き542M。

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313系R114編成による岡谷行き531G。

そして、この後、上諏訪からやって来る神領車両区313系による544Mがあるが、この列車を、この場所で撮影すると、更に30分後の列車に乗ることになってしまう。そこで時刻表を確認すると、この544Mは、野田城駅で5分ほど停車することが判明。そこで、野田城駅で撮影した後、乗り込むことにした。

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野田城駅に進入する313系B152編成による豊橋行き544M。

野田城駅の桜も咲き始めたばかり。次の週末には、満開になっていることだろう。

撮影後、544Mに乗車。転換クロスシートの快適な空間でくつろぎながら豊橋へ。豊橋駅到着前に運輸区の方を見てみると、運用を終えた119系がパンタグラフを上げたまま留置されていた。この後、浜松への帰らぬ旅に旅立ってしまうのだろうか。豊橋駅では、119系のヘッドマーク抽選会が行われており、豊橋駅の駅長がちょうど挨拶をしているところだった。

飯田線を支えてきた119系電車、29年間、ありがとう。お疲れ様でした。君たちの事は忘れないよ。

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コメント

 はじめまして。遠路はるばる三河へようこそ。往路の時は悲惨な撮影環境でしたね。もう、撮影撮影後にぐったりでしたわ・・・。私は海沿いの蒲郡在住ですが、北の方の新城でもそれだけ桜の開花しているんですね。良いショットが撮れましたね。私は復路を撮りませんでしたが、帰宅直後に雨があがりました・・・。復路は外で撮影できて良かったですね。

投稿: なぞの旅人スー | 2012/04/01 11:04

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