このところ夏の疲れがたまってしまい、一週間ほど空いてしまいました。申し訳ございません。それでは、9月16日のお話の続きから書いていきたいと思います。
小平駅で20156Fを撮影したあとは、所沢・飯能を経由して秩父へ。この日の目的は、秩父鉄道の撮影であった。秩父鉄道の看板列車といえば、蒸気機関車C58による「パレオエクスプレス」である。しかし、C58が脱線事故を起こし、現在は運転を見合わせている状況。代わりに走っているのが、指定席料金不要の急行列車「ELパレオエクスプレス」である。その名の通り、通常は貨物列車の牽引に活躍している電気機関車が客車を牽引するもので、流石に蒸気機関車には貫禄で負けてしまうものの、秩父鉄道の電気機関車が好きな私にとっては、むしろ、こちらの方が好きだったりする。(SLファンの皆様ごめんなさい)しかも、9月15日と16日は、「EL華パレオエクスプレス」として運転し、特別はヘッドマークでの運転となっていた。そこで、このチャンスを活かして撮影しようと計画したのである。
西武秩父から、仲見世通りを抜けて、秩父鉄道の御花畑駅へ。早速、隣駅の影森までの乗車券を購入し、下り列車に乗り込み影森駅へ。目指すは、ここから、少しだけ三峰口方向へ進んだところにある撮影ポイント。現地に到着すると、既にお一人、撮影されている方がいらっしゃったのでご挨拶をして、先客の邪魔にならない場所で撮影を開始する。撮影準備が出来た頃、「EL華パレオエクスプレス」に先行する三峰口行き各停がやって来た。
7500系7504Fによる三峰口行き各停1523レ。
東急電鉄8090系を譲り受けた7500系は、順調に本数も増やし、今では見かける機会も多くなった。まさに秩父鉄道の主力車両に成長した訳で、今後も1000系の置き換えの為に増備が予定されている。この7504Fは、10月に開催される「秩父祭屋台」国指定50周年記念事業「秩父祭笠鉾特別曳行」を記念し、秩父祭笠鉾・屋台の写真などを車内に展示した「写真展列車」として運転されている為、10月8日までの土曜・休日は、運用が限定されており、充当列車を秩父鉄道のホームページ上で公開している。そんな事を全く知らずに現地入りした為、いきなりヘッドマーク付きの列車が現れた時は、正直驚いてしまった。
1523レに続き、いよいよ「EL華パレオエクスプレス」がやってくる。
赤い塗装を纏ったデキ103が先頭に立った「EL華パレオエクスプレス」
「EL華パレオエクスプレス」の先頭に立っていたのは、鮮やかな赤いカラーが目立つデキ103だった。9月15日と16日の2日間限定となる「華」のヘッドマークも、赤いデキ103にはよく似合っていた。
後追い。熊谷方には、緑のデキ201を連結。
「EL華パレオエクスプレス」は、広瀬川原車両基地~熊谷間の送り込みや、三峰口駅での折り返しなどを考慮し、プッシュプル方式での運転となっている。その為、熊谷方には、上り列車で先頭に立つデキ201が連結された状態となっているが、編成の最後尾を務める機関車のパンタグラフは下げて運転しているようで、こうやって後追いを撮ると、何か物足りない感じもする。
C58不在の穴を電気機関車だけで必死に埋めている秩父鉄道であるが、残念ながら、今季のC58の復帰は絶望的である事が、9月21日に秩父鉄道から正式に発表され、12月3日までの「パレオエクスプレス」は、全て電気機関車牽引で運転されることになってしまった。下り列車のみ貨物駅である武州原谷駅構内に停車させたり、10月7日のみ電気機関車5重連で運転する等の工夫はしているようだが、やはりC58の穴を埋めるまでには至らないだろう。
さて、撮影後は、この撮影地でお会いした方と影森駅まで一緒に歩いて戻ったのだが、その際に、貨物列車も武州原谷駅折り返しで運転している事を教えてもらった。祝日なので、てっきり運休しているものと思っていただけに、こちらは嬉しい誤算である。とりあえず、秩父へいったん戻って、秩父神社近くで昼食を摂り、その後、上り列車に乗り込んで、武州原谷よりも熊谷方で撮影する事にした。運良くやって来たオレンジ色の1000系1003Fに揺られて、辿り着いたところは野上駅である。
野上駅を発車する羽生行き1538レ。
お天気は回復してきたものの、にわか雨の可能性も有り、出来るだけ駅に近いところで撮影したい。1538レを見送りながら様子を見てみると、駅から熊谷方へ向かって2つ目の踏切付近で撮れそうな事が解り、ここで貨物列車を撮影しながら、「EL華パレオエクスプレス」を待つ事にした。
後編に続く。
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