西武 30101Fの甲種輸送を撮影する
では、引き続き10月5日から6日にかけてのお話です。
前の記事でも触れたように、10月5日は、本川越付近で行われたイベント関連の臨時列車を撮影していた。11時40分、所沢から発車した本川越行きの臨時列車を見届けた後、同駅構内の狭山そばで昼食を摂り、その後、12時00分発の快速急行元町・中華街行きに乗車。一気に菊名まで乗り通し、菊名から横浜線で新横浜へ。ここから東海道新幹線に乗り込み、静岡県内を目指した。
西武鉄道では、今年度も30000系を28両(10両編成2本、8両編成1本)を増備する事になっているが、この度、今年度の増備車第一陣となる30101Fの甲種輸送が、10月4日から6日にかけて実施された。今年度から増備される30000系は、更に進化した改良版となる事が発表されており、注目の第一弾は、30000系では初登場となる10両固定編成である。そこで、30101Fの甲種輸送を撮影すべく、午後からは新幹線を使って静岡県内へ向かった。新横浜13時16分発の「こだま657号」に乗って三島で下車。ここから東海道本線の普通列車に乗り換え、まずは富士駅へ。ここと隣の富士川駅のどちらで撮ろうか悩みながらここまで来た。身延線を眺めながら、甲種輸送に備えてカメラを構えて見るが、やはり富士川駅の方が良いと判断し移動する。富士川駅には、30101F甲種輸送の通過30分ほど前には到着できた。この時点で、待機していた方は3人で、まだまだ十分余裕がある状態。早めに来て正解だった。本番に備えて、211系や313系を撮影しながら時間を潰す。その間、徐々に人が増えて、最終的には、この駅にも10人程の撮り鉄さん達が集まった。
15時35分、30101Fの甲種輸送が、富士川駅へやって来た。
EF66 123号機に牽引され、富士川駅を通過する30101F。
下松から30101Fを牽引してきたのは、EF66 123号機。この場所、背後には東海道新幹線の高架橋が見えており、頻繁に新幹線が通過して行く。30101Fの甲種輸送と東海道新幹線の通過がピッタリ合えば・・・なんて、ちょっと考えたが、そんな奇跡は起きなかった。
走り去る30101F。新秋津までは、まだ長い道のり。
30101F甲種輸送一発目、富士川駅での撮影は、これにて終了。今度は、後続の普通列車に乗り込んで、30101Fを追跡する。
今回の30101Fの甲種輸送、実は市販の鉄道雑誌への掲載が間に合わず、月刊誌「とれいん」の公式サイト内に設けられた「甲種・特大追加情報」と、ぴたのり鉄道ダイヤ情報に、輸送ダイヤが掲載された。ただ、「とれいん」と「ぴたのり鉄道ダイヤ情報」では、静岡貨物駅より東側でのダイヤが微妙に違っており、「ぴたのり鉄道ダイヤ情報」では、三島駅で停車時間がある事になっていた。その為、後続の普通列車で追跡しても、三島駅で再び捉える事が可能と判断したのだが・・・
後続の普通列車は、なんと吉原で30101Fの甲種輸送をあっさりと追い越してしまった。そこで、次の東田子の浦駅で下車し撮影する事にした。
東田子の浦で、もう一度撮影。
吉原では、私が富士川から乗車した熱海行き440Mだけを退避していたようで、東田子の浦駅に降り立ち、吉原駅方向を見ると、ゆっくりと、こちらに向かっている事が確認出来た。そこで、下りホームの先端からカメラを構える事に。バックに製紙工場の煙突も見えて、紙の街、富士市を象徴する光景の中を行く30101Fの甲種輸送を撮る事が出来た。
この後、三島へ行ってみたが、三島で待機していた知人の話では、30101Fは三島は停車せず通過して行ったとの事。結果的には、とれいん誌の「甲種・特大追加情報」の方が正しかったようだ。
そして翌日。
横瀬車両基地にて、「西武トレインフェスティバル2013in横瀬」が開催された。毎年恒例のイベントだが、今年は、引退する3000系3003Fのラストランがイベントの目玉となった。その3003Fを使用した快速急行が秋津駅を通過してから約5分後に、30101Fが新秋津に到着すると言う、何とも運命的な組み合わせ。とりあえず、3003Fを見送った後、いつものように新秋津の受渡線へ。既にJR貨物の機関車は切り離されていた。
新秋津まで牽引を担当したEF65と、西武263Fの並び。
前日までのEF66に代わり、この日、新秋津まで30101Fを牽引してきたのは、新鶴見機関区のEF65 2094号機。青いプレートは、どうも車番が見難い。
正面にカバーが付いたクハ30101側から編成全体を撮影してみる。
30101Fは、30000系初の10両固定編成。甲種輸送の西武線内の牽引がE31から263Fに変わってからは、263Fの牽引は8両編成までと言う事で、今回の30101Fは、新秋津~小手指間を2回に分けて輸送する事になる。その為、今回は5号車のモハ30501と、6号車のサハ30601との間が自連で連結されており、両車の貫通扉部分はベニヤ板で覆われている状態となっているのが確認できた。
10時00分頃、5号車と6号車の間で切り離し作業を実施。
これで、30101Fは、5両ずつに分かれて、いよいよ1回目の新秋津までの輸送の準備が整った。
モハ30501側から前方を見渡す。貫通扉を塞いでいるベニヤ板が目立つ。
この後、連絡線を行く263F+30101F(1~5号車)を撮影しようと、徒歩で移動を開始する。しかし、新秋津駅前を通過して、秋津神社付近まで来た時点で、連絡線上をゆっくりと列車が走行する音が聞こえてきた。せめて後追いだけでも撮ろうと思い、私も走り出す。
連絡線を行く263F+30101F(1~5号車)
走って走って、どうにか撮れたのがこの画像。時刻は10時10分頃のことだった。
この後、秋津駅へと向かい、池袋線の下り列車に乗り込んで追跡を試みたが、所沢でも追いつく事が出来ず、更に小手指に着いた時には、車両基地に向けて入庫して行った直後だった。まあ、今回は、横瀬車両基地のイベントもあるし、新秋津では、5号車と6号車との間の切り離し作業が終わると、10分程度で出発する事が解っただけでも良しとするか。まだ残り5両の輸送が残っているが、横瀬車両基地へ向かった3003Fの事も気になるので、30101Fの甲種輸送の撮影は、1~5号車の5両が小手指車両基地へ入庫した事を見届けて終了とした。
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