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ひたちなか海浜鉄道 キハ222 最後の一般運用を撮影する

さて、豊田車両センター所属の189系を3編成全て撮影した12月6日。午後は、上野駅から常磐線の特急に乗って2駅。勝田駅から分岐する、ひたちなか海浜鉄道湊線沿線へと向かった。

この日、湊線では、キハ222が最後の一般運用に就く事になり、「ありがとうキハ222」と称したイベントが開催されていた。キハ222は、1962年に富士重工で製造された車両で、北海道の羽幌炭礦鉄道で使用された後、同線の廃止により、1970年に湊線に入線。以来44年間使用されてきたが、この度、一般運用から外れる事になった。湊線には、同じく羽幌炭礦鉄道より1966年製のキハ223も入線したが、こちらは一足早く2009年7月に引退している。よって、このキハ222が、羽幌炭礦鉄道出身の最後の車両であるとともに、この車両が、営業用としては日本最古の気動車と言う事になっていた。

上野駅を12時00分発の「スーパーひたち」に乗り込み、1時間10分ほどで勝田駅に到着。湊線の阿字ヶ浦行きは、5分ほどの待ち合わせで接続していた。やや慌しかったが、1日乗車券を購入し、待機していた阿字ヶ浦行きに乗り込んだ。

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勝田駅で出発を待つキハ3710-02+キハ37100-03

待機していたのは、この日の主役、キハ222ではなく、キハ3710-02+キハ37100-03の2両編成。御覧のように、正面には、この日で一般運用を卒業するキハ222への感謝の気持ちを込めて、「おつかれさまキハ222」と書かれたヘッドマークが掲出されていた。

ホームでの撮影を終えて、急いで車内へ。列車はほどなく勝田駅を発車した。キハ222のイベントが開催されているだけあり、2両編成の車内は、多くの鉄道ファンで賑わっていた。まずは、沿線のどこかで下車して、走りを撮影することにしていたのだが、どこで降りるかは最終的には決めていなかったが、光線状態を考慮して、最終決断したのは、新駅「高田の鉄橋」で降りる事だった。高田の鉄橋駅は、中根~那珂湊間に、今年10月1日に開業した新駅。駅付近を流れる中丸川に架かる鉄橋を、地元では、この付近の旧地名である「高田」と合わせて、「高田の鉄橋」と呼ばれている事から、この駅名になった。初めて下車する高田の鉄橋駅は、ホーム一面のみの小さな駅だった。

この新駅から、中根駅方向に15分ほど歩いたところで撮影する事に。スマホの地図を頼りに、中丸川の対岸に行きたかったのだが、地図を見間違えてしまい、那珂湊で交換してくるキハ222が連結された勝田行きには間に合わず、折り返しの阿字ヶ浦行きから撮影する事に。まあ、キハ222が先頭で走ってくるから、こちらの方が良いのだが・・・

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キハ2004とキハ3710-01を従えて、通い慣れた道を阿字ヶ浦へ向かうキハ222。

スカ色に似た国鉄気動車旧標準色をイメージしたキハ222。2両目には、同じく北海道の留萌鉄道から湊線にやって来て、現在は準急色を纏うキハ2004が連結され、北海道型が2両連なる姿は、窓の大きさが統一されていて、良い感じだった。

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キハ3710-02+キハ37100-03による勝田行き。

この後、那珂湊で交換してきた、キハ3710-02+キハ37100-03による勝田行きを撮影して、撮影地より撤収。高田の鉄橋駅へと戻り、キハ3710-02+キハ37100-03の阿字ヶ浦行きで、お隣の那珂湊駅へと移動する。那珂湊駅構内では、このイベントに合わせて、物品販売などが行われており、私が到着した時は、構内に留置中のキハ2005の車内で、ホリプロ所属の女子鉄アナウンサー久野知美さんと、マネージャーの南田裕介さんが司会を務めるオークション大会が開催されていた。

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那珂湊駅構内に留置中のミキ300とキハ2005。オークションは後方のキハ2005車内で実施。

オークション会場となったキハ2005の車内にお邪魔すると、ちょうど、キハ222のヘッドマークが落札されるところだった。それよりも、ちょっと気になったのがキハ2005の状態。運転台には「休車」の札が置かれていた。状態が良くないのだろうか。そして、旧型気動車唯一の冷房車であるキハ205も、この日はお休み。これまで、旧型気動車を使用したイベントでは、全て旧型気動車で統一した編成が見られたのだが、今回は1両がキハ3710だし、旧型車の状態がちょっと心配になってしまった。

この後、キハ222に乗ってみようと思い、阿字ヶ浦行きに乗り込む。予想はしていたが、先頭のキハ222は、大勢の鉄道ファンで混雑していて、阿字ヶ浦まで立ちっぱなしであったが、キハ222の最後の走りを堪能した。

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阿字ヶ浦駅に停車中のキハ3710-01+キハ2004+キハ222。

阿字ヶ浦駅では、折り返し時間に余裕があったので、撮影後、再びキハ222に乗り込む事は可能だったが、混雑していた事もあり、ここでは乗らずに見送る事にした。駅前で那珂湊焼きそばを売っていた人たちも、この列車を手を振って見送っており、最終日らしい光景が見られた。

この後、キハ3710-02+キハ37100-03の勝田行きで那珂湊へ。キハ222は、最後に勝田~那珂湊間を、臨時列車「222レトロ夜汽車号」として単行で2往復する事になっていた為、入替シーンを撮る事にした。

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キハ3710が切り離され、キハ2004が顔を出した。

キハ222を含む特別編成は、那珂湊17時25分発の勝田行きの那珂湊到着まで3両編成で運転し、那珂湊到着後、まずはキハ3710-01を切り離し、そのまま勝田へ向かった。残されたキハ2004+キハ222は、いったん2番線へ入線した。そして、キハ222だけを切り離し、1番線へ転線。回送で勝田へ向かう事になっていたが、1番線入線後、発車までの時間が短く、更に私が構えていた場所からでは、ライトの光がきつく、上手く撮れなかった為、キハ222の単行での運転は2回目の折り返しに賭ける事にした。その間、残されたキハ2004は、転線を繰り返し、那珂湊機関区へ入庫した。

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国鉄急行色のキハ2005と、入庫した準急色のキハ2004の並び。

そして、この後、勝田から戻ってくるキハ222を撮影するため、2番線の勝田方で待機する。キハ222は1番線に入線するだろうと思っていたのだが、なんと、3番線に到着。短い折り返し時間を利用して、1番線に転線すると言う。こうなると、入線後はすぐに発車するだろう。そうなると、自分の居場所では、先程と同じ展開になってしまうと判断し、急いで構内踏切へ移動。キハ222の入線を待ち、構内踏切の遮断かんが開いて発車までの僅かな時間を利用して撮影してみた。

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「222レトロ夜汽車2号」として出発を待つキハ222。

時間にして1分無かったかもしれないが、どうにか撮影する事が出来た。レトロ夜汽車号のヘッドマークが良い感じである。

この撮影を以て、キハ222の撮影を終了とした。私は、後続の勝田行きで撤収する事に。途中の金上でキハ222と交換。心の中で、お疲れ様と声をかけて、勝田へ向かった。

一般運用を終えたキハ222。この後、キハ222がどうなっていくのかも気になるところ。ひたちなか海浜鉄道では、今回のイベントを「感謝イベント」としており、引退の文字は見当たらない事から、今後も、何らかの形でキハ222を活用して行くのかもしれない。キハ222の今後の行方にも注目していこうと思う。

今年も残すところ1時間を切りました。今年も1年間、TOMOの鉄日誌をご覧いただきありがとうございました。今年はブログ開設10周年と言う節目の年を迎えることができました。これも、読者の皆様のお陰です。本当にありがとうございました。やり残したことも多く、ブログへの反映もだいぶ遅延気味ではありますが、2015年もマイペースで頑張っていきたいと思っています。今後とも、どうぞ宜しくお願いいたします。

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