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さよなら3007F 近江鉄道へ旅立つ

では、ここで1か月ほど前に遡ります。2014年の年末、12月13日から16日にかけてのお話です。

30000系スマイルトレインの新製に伴い、廃車が進む3000系。今年度の廃車第一号となった3005Fに続き、国分寺線で運用に就いていた3007Fが運用を離脱。この度、縁あって、近江鉄道へ譲渡される事になった。

まずは、現地への旅立ちを3日後に控えた12月13日の午後の事。小手指車両基地へ3007Fの様子を見に行ってみた。既に3007Fは甲種輸送に備えた準備が施された状態で留置されていると聞いていたので、同じく運用を離脱し、方向転換の上、6連化された3009Fと並べて撮れればいいなあと思いながら、現地へと向かったのだが、既に3007Fには、新秋津までの牽引役である263Fが連結されているようで、同車両基地の建屋の車止め付近から、かなり強引ではあるが、建屋内にいる3007Fを撮影してみた。

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甲種輸送の準備を終えて、小手指車両基地の建屋内で過ごす3007F。

新天地、近江鉄道への旅立ちに備えて、反射板の取り付けなど、甲種輸送の体制が整った3007F。そして、この日は、銀河鉄道999のイメージ車両となっている3011Fが、臨時回送で小手指車両基地にやってきたため、かなり強引ではあるが、3007Fと3011Fの並びを撮る事が出来た。

そして、旅立ちの朝。3007Fは、12月14日の終電後に、263Fに牽引され所沢駅6番線へと送り込まれていた。私は、いつもより早起きして、出勤前に所沢へ。

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旅立ちの日。所沢駅6番線で朝を迎えた3007F。

所沢到着後、まずは東村山7号踏切へ。踏切が開いた僅かな時間を利用して、踏切内より6番線に停車中の263F+3007Fを撮影してみた。

その後、今度は池袋線下りホームの5番ホームへ。すると、こんな並びを見る事が出来た。

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2014年度増備車30104Fと並ぶ。

今年度の30000系増備車である30104Fと3007Fとの並び。新たに加入した者、そして去りゆく者との一瞬の出会いを捉える事が出来た。

旅立つ瞬間まで見送りたいところではあるが、この日の撮影はここまで。東村山・国分寺経由で、西荻窪の職場へと向かった。そして、この日は早退して、いったん帰宅した後、東京駅から新幹線で米原へ。更に東海道本線に乗り換えて彦根で下車。翌朝の3007F甲種輸送の撮影に備えて、彦根の駅前のホテルに宿泊した。

翌朝。外は雨が降っており、生憎の空模様。午前8時50分頃にホテルを出発し、まずは彦根駅のホームへ。3007Fの甲種輸送列車は、いったん京都の梅小路まで行く事になっている。これは、彦根駅でのJRと近江鉄道との連絡線の位置関係、及びディーゼル機関車への付け替えの為。まずは、近江鉄道の車両を横目に通過して行くと言うシーンを撮るのが狙いだった。JRのホームへ向かうと、最近、滋賀県民になられたフォロワーさんと再会。早速、撮影を開始する事にした。

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EF65 2083号機に牽引され、彦根駅を通過する3007F。

9時10分頃の事。3007Fの甲種輸送列車は、EF65 2083号機に牽引され、彦根駅を通過して行った。そして、ここで後追いを撮る為振り向くと・・・

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梅小路へ向かう3007Fを後追い。

近江鉄道の820形821Fがゆっくりと彦根駅へ。運良く3007Fと顔を合わせた。西武鉄道401系時代の正面デザインのままで活躍する820形は2編成のみの存在で、その中でも黄色の821Fとこうして顔を合わせるとは、良い並びを撮る事が出来た。ちなみに、820形のもう1編成は、滋賀県警のラッピング車となっており、良く見ると、彦根駅での1枚目。3007Fを牽引してきたEF65 2083号機の背後に、しっかりと写っていた。

この後、3007Fは、梅小路からディーゼル機関車に牽引されて彦根へ戻ってくるが、それは13時過ぎとなる為、彦根駅で再開したフォロワーさんとは、違うものを撮影するため、いったん彦根を離れた。そして、別ネタの撮影を終えて、13時頃彦根駅へ。既にJR彦根駅のホーム上は、大勢の鉄道ファンが待機しており、3007Fの到着を待っていた。そして、13時08分頃、DE10に牽引された3007Fが彦根駅に到着した。

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DE10 1733号機に牽引され彦根に戻ってきた3007F。

ゆっくりと彦根駅中線に入線してきた3007Fの甲種輸送列車。近江との連絡線へ入る為に、まずは中線に入線してきた訳だが、こうして中線に甲種輸送列車が入るのは、高架化前の中央線武蔵境駅とよく似ている。

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彦根駅中線に到着した3007F。

彦根駅中線に到着した3007Fは、東海道本線の下り列車が通り過ぎるのを待ってから、DE10に牽引され連絡線へ取り込まれる。そして、ここから先は待機していた近江鉄道の220形モハ221+モハ225にバトンタッチされる。

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関係者が見守る中、3007Fと220形の連結作業が続く。

連絡線へと入った3007Fは、雨の中、近江鉄道220形との連結作業が進む。

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モハ225+モハ221に牽引され、近江鉄道彦根駅構内へ進んで行く3007F。

そして、13時50分頃の事。モハ225+モハ221に牽引され、3007Fがゆっくりと近江鉄道の彦根駅構内へと進んで行く。

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900形に迎えられながら、ゆっくりと彦根駅構内へ。

この後、いったん改札を出て、彦根駅の跨線橋から入替作業を観察する事に。

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彦根の車庫に押し込まれた3007F。

モハ225+モハ221の手で、彦根の車庫内に押し込まれた3007F。ちょうど、近江鉄道ミュージアム内の電気機関車に囲まれるような形になった。

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役目を終えて切り離されたモハ225。

その後、モハ225だけが切り離されたものの、それ以降は暫く動きが無い。跨線橋上でお会いしたフォロワーさん達と、明るい時間帯は、これ以上動きが無いかな?と判断し、いったんこの場所を離れてお茶を飲みに。そして、1時間ほどして彦根駅に戻ってくると・・・

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クハ3007だけが工場内に。

モハ221に牽引され、クハ3007だけが彦根工場に取り込まれていた。う~ん、もう少しこの場所に残って観察していれば貴重なシーンが撮れたかもしれない。

ここまで撮影したところで、彦根駅より撤収。フォロワーさんに米原駅まで送っていただき、新幹線で東京へと帰京した。

さて、国分寺線で活躍していた3007F。同編成が運用を離脱したのは、2014年11月27日。運用離脱前、私が最後に撮影したのは11月24日の事でした。最後に、11月24日に撮影した3007Fの画像をご紹介して、この記事を締めたいと思います。

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国分寺~恋ヶ窪間を行く3007F。

お天気に恵まれた11月の三連休最終日。この日の国分寺線は、競輪ダイヤで、一部の列車が西武園まで延長運転を行っており、3007Fも西武園線へ入線しました。

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西武園線を行く3007F。

西武園線の線内を走る3007Fを撮ろうと、北山公園へ向かうも、既に西武園からの折り返し運転に備えて、方向幕は回転中。何行きなのか解らないような状態での撮影となってしまいましたが、これもまた良い思い出。

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西武園の後は本川越へ。東村山1号踏切にて。

高架工事により、これから大きく変わって行くであろう東村山1号踏切で、本川越行きを撮影した後は所沢へ。運用に詳しい方の話によると、この日、池袋線の3009Fも運用に就いており、所沢で3007Fと3009Fの同時発車が見られるとのこと。であれば、この2編成をまとめて撮りたい。

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国分寺へ向かう3007Fと西武球場前へ向かう3009Fが見事に交差した。

と言う事で、所沢駅から向かったのは、新宿線の東村山6号踏切。池袋線と新宿線が交差するのが撮れる場所であるが、3007Fと3009Fが見事に交差してくれました。最後に、このシーンが撮れた事が、私にとって3007Fの一番の思い出になりました。

3007F、長い間お疲れ様でした。新天地での活躍に期待します。

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