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引退間近 ひたちなか海浜鉄道キハ2004の単行運転を撮影する

体育の日を含む三連休初日となった、10月10日のお話。

10月14日「鉄道の日」を前に、鉄道業界はイベントが目白押し。三連休初日は、日比谷公園で開かれる恒例の「鉄道フェスティバル」へ行く予定でいた。しかし、9日夜に、ひたちなか海浜鉄道で、引退が近いと言われている旧型気動車、キハ2004の単行運転を、三連休中、那珂湊~勝田間で1往復走らせると言う情報を入手。後継車両として入線が続いている、元JR東海のキハ11の現状も知りたかった事もあり、急きょ、予定を変更。午前中、日比谷公園へ出向いた後、午後から那珂湊へ向かう事にした。

まずは午前11時過ぎに日比谷公園へ。初日の午前中と言う事で、各ブース共に大混雑。一通り回った後、最後に、ここ最近、アプリの件でお世話になっている鉄道チャンネルのブースに立ち寄る。ご挨拶をして、くじを引いたところ、Tシャツをゲットしてしまった。その後、会場を離れて、有楽町駅周辺で昼食を摂った後、有楽町駅のコインロッカーに、鉄道フェスティバル会場内で購入した戦利品や、鉄道チャンネルのTシャツを預けた後、東京駅へ。13時53分発の常磐線特急「ひたち15号」に乗り込み勝田へ。更に勝田から湊線に乗り換え、那珂湊に到着したのは、15時28分の事であった。キハ2004は、この後、那珂湊を15時50分に発車する勝田行きに使用されるが、それまでは、同駅の2番線に、引退したキハ222と共に留置されていた。先発の勝田行きが発車した後、職員さんが出てきて、ポイントを操作し、キハ2004の入替を開始。その様子から撮影する事にした。

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那珂湊駅2番線から出庫するキハ2004。

旧国鉄準急色を纏うキハ2004。私自身、この車両を撮影するのは、昨年12月以来となるので、10か月ぶりの対面となるが、10か月前と比べると、だいぶ錆が目立つようになったなあと、実感した。

2番線から出てきたキハ2004は、構内踏切の辺りでいったん停止。そして、再び、職員がポイントを切り替えて、1番線へと入線した。

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入替を終えて、1番線で出発を待つキハ2004。

この時点で発車まで約15分あった。そこで、車内の様子を撮影したり、更には2・3番線へ移動して、停車中の様子を撮ったりと、発車までの間、のんびりキハ2004を観察した。

この後、キハ2004の走行写真を撮る為、那珂湊駅より2駅先の中根駅へ移動する。せっかくなので、このキハ2004の勝田行きに、中根まで乗る事にした。DMH17系エンジンの心地よいエンジン音を堪能しながら、およそ4分ほどで中根駅に到着。駅から勝田方向に5分ほど歩いた場所で、キハ2004が戻ってくるのを待つ事にした。

撮影地到着後、すぐに阿字ヶ浦行きがやって来た。

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キハ3710-01による阿字ヶ浦行き。

キハ2004による勝田行きと、金上駅で交換してきた、キハ3710-01による阿字ヶ浦行き。茨城交通時代に投入された車両で、湊線の主力車両。形式の3710は「みなと」にちなんでのもの。2012年2月より、このカラーになったが、このカラーもすっかり沿線に溶け込んだ。なお、この日、キハ3710-01の勝田方には、「紅色コキア」のヘッドマークが掲出されていた。

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「紅色コキア」のヘッドマークを掲出したキハ3710-01。

実は、那珂湊到着時に、このヘッドマークに気付き、動き出そうとしていたキハ3710-01の勝田行きを、コンデジで撮影。この時は、折り返してくる阿字ヶ浦行きを、中根で撮ればいいやと思い、適当に撮影していたのだが、ヘッドマークは勝田方のみの掲出と知り、思わぬ形で、那珂湊で撮影した画像が役に立った。

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ミキ300による勝田行き。

そして、この日、キハ3710-01と共に、運用に就いていたのは、2009年8月より営業運転を開始した、ミキ300。廃止された三木鉄道から入線した車両だが、早いもので入線から6年が経過。三木鉄道時代の車番、塗装を維持して運行しているが、こちらも、すっかり湊線の景色に溶け込んだ。

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勝田から折り返してきたキハ2004。

そして、ミキ300の勝田行きと、金上駅で交換した、キハ2004の那珂湊行きが、入れ替わりにやって来た。撮影後、画面を使って撮影した画像を見てみると、車内には、乗客の姿が結構目立つ。キハ2004の単行運転の情報を聞き付け、乗りに来た鉄道ファンも多かったのかもしれない。

この後、中根駅へ。勝田駅で1日乗車券を購入していた事もあり、終点の阿字ヶ浦まで往復してから東京に戻る事にした。やって来たのは、ミキ300。ボックスシートに腰をおろして、のんびり湊線の旅を楽しむ。およそ20分ほどで終点の阿字ヶ浦に到着。そこで、私の目に飛び込んで来たものは・・・

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一足先にひっそりと引退したキハ2005が阿字ヶ浦に。

昨年12月に定期運用から離脱し、その後引退したキハ222とは対照的に、ひっそりと引退したキハ2005が、阿字ヶ浦に留置されていた。調べてみると、どうやら9月下旬ごろから、阿字ヶ浦に留置されているようで、御覧のように、車両には、立ち入り禁止のテープが巻かれているが、このまま、この地で解体されてしまうのか。阿字ヶ浦駅は、海岸にも近く、海からの潮風も吹くため、保存には不向きな場所だと思われるので、今後、この車両がどうなるのか。とても気になった。

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阿字ヶ浦駅で出発を待つミキ300。

ひたちなか海浜鉄道発足時には、5両在籍していた旧型気動車も、徐々に置き換えが進み、残るはキハ2004とキハ205の2両のみとなった。そのうち、旧型気動車唯一の冷房車であるキハ205も、今では殆ど走行していないようで、この日も那珂湊の検修庫内に停められていた。再び本線走行が出来るように整備しているのであれば良いのだが、JR東海から移籍したキハ11も、湊線での営業運転開始に向けて整備が進んでいるようなので、旧型気動車の行く末も、決して明るくはない。そういう意味では、僅か1往復とは言え、キハ2004の単行での営業運転の記録が出来た事は、嬉しい誤算であった。次にキハ2004を撮るのは、さよなら運転と言う事が無い事を願いつつ、阿字ヶ浦を後にした。

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