ゲッパの思い出
前の記事でお伝えした、南武線の205系ナハ46編成。長野総合車両センターへ、廃車回送された後の、同編成の動きを調べていたところ、先月末から今月初頭にかけて、様々な車両が解体されている事を知った。その中でも、私自身、絶句してしまったのが、現役時代、「ゲッパ」の愛称で親しまれた、EF65 1118号機だった。
EF65 1118号機は、かつて存在したジョイフルトレイン「スーパーエクスプレスレインボー」の二代目EF65専用機として、1998年に塗装変更。先代のEF65 1019号機と同じく、赤の車体の側面に、白い字で大きく「EF65」と書かれていたのが特徴である。「スーパーエクスプレスレインボー」が廃車となった後も、この赤い車体のまま活躍してきたが、昨年10月17日、高崎線を走行中に故障。この故障が致命的となり、11月26日、長野総合車両センターに向けて、帰らぬ旅に旅立ってしまった。
そこで、今回は、「ゲッパ」の愛称で親しまれた、EF65 1118号機の思い出を、振り返ってみたいと思います。
西武鉄道の甲種輸送を担当し、新秋津で西武E31と並んだEF65 1118号機。(2008年3月25日撮影:再掲)
2008年3月、JR貨物に貸し出されていたEF65 1118号機。この日、更新工事の為、東急車両に入場していた西武鉄道2000系2047Fの出場に伴う甲種輸送を、EF65 1118号機が牽引。新秋津で、西武鉄道のE31形電気機関車と並んだ。この当時、E31も引退が噂されていた為、この並びを夢中になって撮った鉄道ファンも多かったと思う。
上野駅で展示される「リゾートみのり」を牽引するEF65 1118号機。(2008年9月13日撮影:再掲)
保安装置等の関係で自力で首都圏を走行できない車両の牽引も、ゲッパのお仕事。2008年9月には、陸羽東線で運転を開始する「リゾートみのり」を牽引した。
乗務員訓練列車として、ヒガハスを行くEF65 1118号機。(2009年9月5日撮影:再掲)
今からおよそ6年前、2009年9月に、東北本線(宇都宮線)東大宮~蓮田間で捉えた、乗務員訓練列車。今や、「北斗星」も廃止となり、24系客車も廃車が進み、風前の灯に。再び、このような列車が走る事はあるのだろうか。
「EL&SL碓氷号」として、中央本線多摩川橋梁を行くEF65 1118号機。(2012年7月15日撮影:初掲載)
2012年の7月には、「EL&SL碓氷号」が、甲府~横川間に運転されたが、甲府~高崎間の牽引に、このEF65 1118号機が充当された。中央本線高尾以西にEF65が入線するなんて、私自身は、「中央本線はロクヨンだろう」と言う世代なので、この時はとても驚いた。
牽引する客車が徐々に無くなって来ても、独特なカラーで、常に注目の的となって来たEF65 1118号機。その最期は、運用中の致命的な故障発生と、あまりにも突然の出来事でした。それだけに、私達、鉄道ファンの記憶に残る車両となったと思います。EF65 1118号機、お疲れ様でした。
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コメント
田端に行くと国鉄色のPFが連なって寝ていますが、どれもピカピカで嬉しくなる反面、「こんなに両数要るか?」って感じます。
面倒なレベルの故障が出るとすぐ廃車になってしまうのも致し方ないところでしょうね。
投稿: ひみつ | 2016/02/07 12:22
ひみつさん、コメントありがとうございます。
夜行列車の相次ぐ廃止に伴い、JR東日本の機関車も、余剰車が増えてしまいましたね。PFも、たまに工臨を牽引する程度であれば、仰る通り、それこそ2~3両いれば十分と言う感じになってしまいます。今回、ネタガマではあっても、致命的な故障を起こしてしまいましたので、残念ながら、修理ではなく廃車にしてしまったと言う事なのでしょうね。
投稿: TOMO | 2016/02/16 12:11