西武 40000系40102Fの甲種輸送を撮影する その1
11月12日から13日にかけてのお話です。
西武鉄道の通勤車両としては、8年ぶりの新形式車両となった40000系。9月11日に入線した第1編成に続き、今年度増備第2弾となる40102Fが、兵庫県の川崎重工業で落成し、11月10日から13日にかけて、同編成の甲種輸送が実施された。
前回の40101Fの甲種輸送と同様、今回も、その模様を出来るだけ撮影しようと、ぴたのり鉄道ダイヤ情報に掲載された甲種輸送のダイヤを確認する。40102が新秋津に到着するのは、前回同様、11月13日の朝。そして、11月12日は、横浜羽沢止まりで、10時32分到着と、まさに午前中が勝負となる。
11月12日、朝5時に起床。身支度をして、5時40分頃、自宅を出発。今回は、萩山駅から小平・高田馬場と経由し、新宿から湘南新宿ラインに乗車。向かったのは、鴨宮駅である。前回の40101Fの甲種輸送と同様、今回の甲種輸送も、小田原から先、相模貨物駅までの間は、東海道線(上野東京ライン)の前橋行きと競争と競争と言う事になる。そこで、前回の40101Fの甲種輸送の模様を、インターネットで検索した結果、なんとか鴨宮駅ならば、ギリギリ撮れそうだと判断。仮に、被られてしまったら、前橋行きに乗り込んで、隣の国府津駅へ行けば、ワンチャンス稼げるだろうと言う、気楽な気持ちでの選択だった。しかし、鴨宮駅に乗り込んで、40102Fの甲種輸送を待っていると・・・
無情にも、上野東京ラインの前橋行きの背後に、EF65に引かれた40102Fが来てしまった。鴨宮駅での撮影は、見事に被られてしまう。そこで、この前橋行きに乗り込んで追いかけたものの、今度は、保土ヶ谷駅での人身事故の影響で、抑止が相次ぎ、国府津駅どころか、40102Fの甲種輸送が長く停車する、相模貨物駅までの間でも追い越す事が出来なかった。
結局、この前橋行きも、平塚駅で運転打ち切りとなり、私も平塚駅で足止め。そこで、この駅で40102Fの甲種輸送を待つ事にした。
平塚駅で待つこと、およそ10分。こんな列車がやって来た。
EF210-12号機が牽引する福山レールエクスプレス。
ほぼ定刻通りの時刻にやって来た、54レ「福山レールエクスプレス」。その名の通り、福山通運と提携して運転している列車で、2013年3月25日から、東京貨物ターミナル~吹田貨物ターミナル間で運行を開始しているが、2015年3月からは、更に東京貨物ターミナル~東福山間にも1往復設定され、この列車は、東福山からの列車である。私自身、福山レールエクスプレスは、この日が初めての撮影で、40102Fの甲種輸送を待つ暇つぶしには充分過ぎるネタとなった。
しかし、その後は、貨物列車も全く来なくなる。一方、旅客列車については、事故現場での、負傷者の救出作業が終了し、運転は再開したが、列車間隔がバラバラ。数分後に続行で列車が来るかと思えば、20分近く間隔が開くなど、ダイヤがかなり乱れている。ここで、鴨宮駅での被りの悪夢が脳裏に浮かんできた。40102Fの甲種輸送は、貨物線を走る為、定刻通りの通過となると思うが、そのタイミングで、遅れている旅客列車が旅客線を走行してしまったら、ここまで来た事が全て水の泡となってしまう。40102Fの甲種輸送が、平塚駅を通過するのは、9時56分頃。果たして・・・
運命の9時56分。無情にも、ホームには列車の接近を告げる放送が流れる。その直後、前方には40102Fを牽引するEF65の姿が確認できた。しかし、その後ろには、E231系の姿も。負の連鎖か。その時は思ったのだが・・・
EF65 2093号機に牽引され、一路、新秋津を目指す、西武鉄道40000系40102F。
青いナンバープレートのEF65 2093号機に牽引され、貨物線を走って来た西武鉄道40000系40102Fの甲種輸送。トリミングで誤魔化しているが、背後にはE231系が迫っており、まさに間一髪だった。
なお、この日は、他にも予定が夜まで入っており、40102Fの甲種輸送の撮影は、この平塚駅での一発のみとなってしまった。
翌日。いよいよ40102Fが西武線内に入線する。引き続き、この日も朝から甲種輸送の撮影に出かける。
前回、40101Fの甲種輸送の時は、多摩川橋梁で撮影したので、今回は違う場所にしようと思っていた。早起きして、新鶴見へ行くことも考えたが、結局のところ、38118Fの甲種輸送の時にも訪れた、西国分寺駅から徒歩10分ほどの所にある泉町陸橋で撮る事にした。8時20分頃、現地に着くと、既に4人の方が待機されていたが、撮影には、特に支障は無かった。
現地到着から20分、8時41分頃になるが、40102Fの甲種輸送がやって来た。
EF65 2127号機に牽引され、新秋津へ向かう40102F。
この日、40102Fを牽引して来たのは、なんと、EF65 2127号機。広島車両所で更新工事を受けたタイプの車両で、正面の貫通扉が黄色く塗られている事から、ファンの間で、通称「カラシ」と呼ばれているタイプの車両。この「カラシ」タイプを維持している車両も、今では、このEF65 2127号機1両のみとなっている為、ファンの間では、ネタガマとして人気の高い車両だ。思わぬ形でネタガマに遭遇した為、まさに嬉しい誤算である。
そして、この後、暫くこの場所に残り、撮影を続ける。
EH500-55号機が牽引する、百済貨物ターミナル発札幌貨物ターミナル行き3083列車。
西武鉄道の甲種輸送の後を追いかけてくる、EH500牽引の貨物列車。この日は、55号機が担当だった。
この後、陸橋の反対側で、ある列車を撮影した後、徒歩で西国分寺駅へ。武蔵野線の電車に乗り込み、いつものように、新秋津へ。受渡線へ行くと、既に機関車は切り離され、新座貨物ターミナルへ。そして、新秋津からの牽引を担当する263Fが連結されていた。
役目を終えたEF65 2127号機が、新鶴見へと戻っていく。
手元の時計で10時04分頃のこと。横浜羽沢から新秋津まで、40102Fを牽引してきたEF65 2127号機が、新座貨物ターミナルから折り返して来た。
5号車と6号車の切り離し部分を撮影。
263Fとの連結面も撮影。
ここまで撮影したところで、40102Fの1回目の西武線内輸送を撮影する為、秋津駅へ徒歩で移動する事に。その道中、新秋津駅の近くまで来たところで、何気なく武蔵野線の線路を見ると、なんと、E001系 「TRAIN SUITE 四季島」の試運転列車が・・・ もう暫く、40102Fの前にいるべきだった。ちょっと後悔しながら、秋津駅へと向かった。
その2へと続きます。
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