しなの鉄道 115系リバイバルカラー編成を撮影する その2
引き続き、7月29日のお話です。
信州デスティネーションキャンペーンの一環で登場した、しなの鉄道115系リバイバルカラー車第3弾、スカ色編成を見ようと、戸倉駅へやって来た私。
前の記事でも触れたように、スカ色になったS16編成は、車両基地内で、朝の運用を終えて入庫していた湘南色のS3編成と並んで留置されていた。そのS16編成が、お披露目運転の為、まもなく出庫する。
出庫しようとする、115系S16編成。
戸倉駅に併設された車両基地からは、出庫する際に、いったん、長野駅方向へ走りだし、本線上で折り返して駅へ進入する。その為、私は、ホームの長野方で待機する事に。かつて、新幹線開業前は、この戸倉駅も、特急「あさま」が停車していた事から、今でもホームの長さは11両分ありそうだが、現在では長くても6両編成となってしまっている為、ホームの中ほどから長野方は立ち入り禁止となっていた。もしかしたら、この日だけの特別措置かもしれないが、とりあえず入れるギリギリのところまで進み待機する。
S16編成出庫!
9時57分頃のこと、S16編成が出庫。まずは、本線へと出る為、長野方向へゆっくりと動き出した。この時、改めてS16編成を観察する。S16編成は、2015年、北陸新幹線開業に合わせて、並行在来線として、JR東日本から切り離された、信越本線の長野~妙高高原間を引き継いだ、しなの鉄道北しなの線の開業に合わせて、JR東日本から譲渡された115系3両編成5本のうちの1本。パンタグラフは、JR東日本在籍時、既にシングルアームパンタ化されていた。その為、今回登場したリバイバルカラー車の中では、唯一、シングルアームパンタを装備した編成である。リバイバルカラー車のパンタグラフが、シングルアームパンタになっている事に関しては、ネットの反応を見ていると、賛否両論あるようだが、私自身は、中央本線の115系で、シングルアームパンタを見慣れていた為、特に違和感を感じていない。
この後、S16編成は、2番線に入線してくる。そこで、私も1番線へと移動するが、その際に、S16編成が出庫した事で、良く見えるようになった車両があるので、まずは、その車両を撮影する。
2両編成のS26編成。
クモハ114を先頭にした2両編成のS26編成。クモハ114とクモハ115のペアとなっている事から、オールMの強力編成である。しなの鉄道には、2両編成の115系が全部で7編成存在しているが、これは、2013年、引退した169系の代替として入線したもので、長野総合車両センターに所属していた115系2両編成7本すべてが、しなの鉄道に譲渡されている。2両編成の115系は、主に軽井沢~長野間で運用されており、長野~妙高高原間の北しなの線へは、増結運用で、長野~妙高高原間、長野~豊野間に1往復ずつ運用が有るだけだとか。2両編成なら、北しなの線の方がピッタリのような気もするのだが・・・
この後、私は1番線へ移動。2番線に入線してくるS16編成を撮影する。
2番線のホーム中ほどに停車した、115系S16編成。
10時00分頃のこと、この日の主役とも言えるスカ色のS16編成が、戸倉駅2番線に入線してきた。おそらく、普段はホームの軽井沢方に停車するものと思われるが、この日は、スカ色になったS16編成の出発式典が行われる為、2番線の中ほどに停車した。
この後、私は3番線へ移動。S16編成を沿線の撮影地で撮影する為、軽井沢行きの快速列車に乗り込む。この時、頭の中では、これまでに169系等を撮影した、各撮影地を思い起こすが、乗車したのは快速列車。例えば、駅周辺に複数の撮影地があるテクノさかきは通過してしまう。それだけに、行ける場所が限られてしまうのだが、そんな中、思い付いたのが、田中~大屋間の撮影地だった。この地域の観光地でもある海野宿のすぐ近く。田中駅からおよそ1キロの場所であり、田中駅なら、この快速列車も停車する。
と言う訳で、田中駅で下車し、一路、運野宿近くのポイントを目指す事に。雨も上がり、足取りも軽い。線路に沿った遊歩道を急いで歩き、およそ12分ほどで撮影地に到着。現地到着からおよそ5分後、10時58分頃になるが、S16編成による臨時列車がやって来た。
115系S16編成による、軽井沢行き臨時列車。
ピカピカのスカ色編成が、しなの鉄道線を走る。2015年秋、最後のスカ色編成だった、長野総合車両センター所属の115系C1編成が廃車になった際、もう、スカ色の115系が走る事は、二度とないだろうと思っていた。
連写で更に近付いたところを。
それが、しなの鉄道の115系を塗り替える事で、スカ色の115系が復活するとは・・・2013年4月、169系が引退した時、いずれ115系でもリバイバルカラーをやってくれるだろう。そう考えた事はあったが、やっても湘南色のみ。スカ色はやらないだろうと思っていただけに、本線を走るスカ色を再び拝む事が出来たと言うのは、とても嬉しい。考えてみれば、信越本線時代、115系よりも前に走っていた70系はスカ色だったから、この地でもスカ色は、それなりにご縁のあるカラーだったのだ。
この後、再び田中駅に戻り、上り列車に乗って軽井沢に向かえば、S16編成の撮影会に間に合う。しかし、およそ40分後には、初代長野色となったS7編成による長野行きが、この場所を通過する。雨は上がっているものの、今後も夕方にかけて再び降ってきそうな予感。でも、雨が降っていない間に、S7編成が撮れれば、今日の天気であれば儲け物。そう判断し、軽井沢へは向かわずに、この場所に留まり、S7編成を撮る事にした。とは言え、この場所では後追い専門となってしまう。そこで、近くの陸橋上へ移動する。この場所、僅かではあるが、木々の合間からは千曲川も見えるし、なかなか良いポイント。晴れていれば逆光のなる筈だが、この天気が幸いして、光線状態も悪くない。ここから、俯瞰気味に列車を撮影する事にした。
田中~大屋間を行く小諸行き普通列車。
11時38分、小諸行き普通列車が通過した。御覧のように、この小諸行きは、115系の2両編成。そう思ってみるせいか、車内は混み合っているように見えた。
初代長野色S7編成による長野行き普通列車。
その後、11時45分頃になるが、初代長野色による長野行き普通列車が通過。この編成は、新幹線で長野駅に到着後、最初に撮影しているのだが、撮影地で、傘をささずに撮影できるのは有り難い。
さて、S7編成も撮れたし、撤収しようかと思ったところ、ある列車の存在を思い出し、もう暫く撮影を続ける事にした。
115系を改造した観光列車「ろくもん」
S7編成の通過からおよそ5分後にやって来たのは、しなの鉄道が誇る観光列車「ろくもん」。この「ろくもん」は、田中駅に15分ほど停車し、S7編成の長野行きを先に通していた。車内では、食事が提供されるだけに、スピードも遅めで、それだけに撮り易かった。この「ろくもん」は、水戸岡鋭冶氏がデザインを担当。確かに、デザイン的には優れているのだが、水戸岡氏がデザインを担当した車両は、他社でも同じようなカラーを採用している事から、何となく「右へならえ」的な感じで、私はあまり好きになれない。特に、この色、撮影時のカメラの設定や光線状態により、全く違う色になってしまう。「ろくもん」を撮影したのは、今回が二度目だが、お天気に救われたのか、今まで撮影した中では、色の感じも良く写ってくれた。
この後、スカ色のS16編成が戻って来るまで、ここで待機する事も考えたが、お腹も空いてきたこと、そして何よりも、お天気がそれまで持つかが怪しかったので、撮影地から撤収。小諸へ向かい、S16編成の折り返し戸倉行きは、小諸駅で撮影する事にした。
少しだけ海野宿をぶらり。
次の列車まで、少しだけ時間に余裕があったので、田中駅に戻る前に、海野宿をぶらり。ちょっとだけではあるが、観光気分も味わった。
その3へ続きます。
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コメント
しなの鉄道へは先月訪問し、初代長野色は撮影できましたが、スカ色はまだ登場前で撮影できませんでした。次にいつ行けるがわかりませんが撮影したいですね。
現在は新井までしか行かない新潟地区の115系を特別に妙高高原まで延長させて、湘南色、スカ色、赤黄の新潟色の3本を並んだりしないだろうかと思ってしまいます。
投稿: GO | 2017/08/09 20:52
GOさん、コメントありがとうございます。
新潟の115系は、今でも新井まで入線しているんでしたね。なるほど、あと3駅進めば妙高高原です。しなの鉄道のリバイバルカラー編成と、懐かしの新潟色の115毛糸の並びは、見てみたいですね。
115系の語呂に合わせて11月に115系のイベントを開くのでは・・・という噂も耳にします。会社間の垣根を越えて、夢の競演を見てみたいものです。
投稿: TOMO | 2017/08/15 13:01