しなの鉄道 115フェスタ号を撮影する その1
およそ3週間前、11月5日のお話です。
今年、開業20周年を迎えた、しなの鉄道。信州デスティネーションキャンペーンと合わせて、20周年記念事業を展開してきたが、しなの鉄道では、開業時から使用されてきた主力車両115系に合わせて、11月5日を「115系の日」として、「115フェスタin北しなの線」と言うイベントを開催した。
このイベント、何と言っても、主役は115系。今年、しなの鉄道では、信州デスティネーションキャンペーンに合わせて、4月8日以降、初代信州色や湘南色、スカ色と、所有する115系を、懐かしいカラーに塗り替えて運行している。今回のイベントでは、様々なカラーの115系を、北しなの線に集結させるのだが、その中でも、目玉となるのが、湘南色編成とスカ色編成を併結した6両編成による臨時列車「115フェスタ号」の運転。115系ファンの私としては、この列車、是非とも押さえたい。
そこで、11月5日、日帰りでしなの鉄道沿線へ出撃する事にした。午前5時起床。急いで支度して、5時20分頃、自宅を出発。萩山駅から多摩湖線に乗り込み、青梅街道駅~新小平駅への徒歩連絡を経て、武蔵野線・京浜東北線と乗り継ぎ大宮へ。10分の乗り継ぎ時間内に、朝食のお弁当も買って、「かかやき501号」に乗り込む。ここまで、まさに7月の遠征時と同じ行程だ。お弁当を食べ終わり、車内でくつろいでいると、あっという間に上田付近。すると、上田駅通過直前に、湘南色の115系を追い越した。この日の主役である、湘南色+スカ色の編成は、「115フェスタ号」充当前に、小諸からの快速列車「しなのサンライズ号」に充当される事になっており、このまま行けば、長野駅付近で撮影する事が可能。この日は、快晴だった事から、光線状態を考慮し、長野駅のホームの先端で、迎える事にした。
7時38分、長野駅に到着。まずは、改札口を出て、しなの鉄道の窓口へ。北しなの線の乗り降りがメインとなる為、北しなの線の1日乗車券を購入。そして、在来線の改札口を入場し、3番線ホームへ移動。このホームの東京方先端でカメラを構える事に。
長野駅に到着する、しなの鉄道の普通列車。
7時55分、軽井沢からの2621Mが長野駅に到着。この列車は、御覧のように、2両編成の115系で運転されている。2両編成の115系は、169系の置き換え用として、JR東日本から譲り受けた車両で、主に、長野~軽井沢間で使用されている。
湘南色+スカ色の6両編成で運転された快速「しなのサンライズ号」
2621M到着から、およそ4分後。小諸からの快速列車「しなのサンライズ号」が、長野駅に到着。御覧のように、この日は、「115フェスタ号」に運用される、湘南色+スカ色の6両編成での運転となった。この日は、この列車を出迎える為に早起きしたと言っても過言ではない。早起きは三文の徳。この時は、そんな事を思っていた。
湘南色とスカ色の連結面。
入線シーンを撮り終えた後は、ホーム上で、湘南色とスカ色の連結面を撮影。湘南色とスカ色の併結と言えば、数年前、JR東日本の千葉支社管内で、113系同士での連結が見られたが、113系廃車後は、このような組み合わせを、もう見る事はないだろうと思っていた。それだけに、また、この組み合わせを見る事が出来たのは、とても嬉しい。
この後、湘南色+スカ色編成は、折り返し、普通列車戸倉行きとなる。戸倉行きとして、長野駅を発車するのを見届けた後、いったん改札を出場。10分ほど歩き、長野市役所近くの踏切へ。ここで、長野駅と長野総合車両センターを結ぶ、回送列車担当の乗務員を輸送する列車を待つ事にした。7月の遠征時にも狙ったこの列車。今や、貴重な荷物電車の生き残りである、クモユニ143が使われているのだが、検査等で走れない時は、211系が代走する事になっており、7月の遠征時は、211系が来てしまい、ガッカリした。果たして、今回はリベンジとなるだろうか。踏切で待つこと、およそ10分。8時30分頃になるが、踏切が鳴り出した。早速カメラを構える。すると・・・
北しなの線の長野行き318Mと並んだ、211系N333編成。
長野総合車両センターから、長野駅へ向かう、回送列車担当乗務員輸送列車は、なんと、今回も211系。またしても、クモユニ143を撮影する事が出来なかった。
いったん停止したN333編成を、改めて撮影する。
颯爽と駆け抜けた318Mと対照的に、回送列車担当乗務員輸送列車に充当されたN333編成は、この場所でいったん停止したので、改めて同編成を撮影する。この編成は、幕張車両センターからの転属組で、幕張在籍時は、クモハ211に霜取り用パンタグラフが搭載されていた事から、現在でも、霜取り用パンタグラフを撤去した跡が残っている。
まあ、一瞬並んだ北しなの線の定期列車が、「イイヅナのリンゴ」のラッピング電車だったこと、そして、代走の211系が、元霜取りパンタ搭載編成だったと言う事で、その両方が同時に撮れたと思って、諦めるしかないのだが、長野駅へ戻る足取りは重かった。
さて、長野駅に戻った私は、「115フェスタ号」の撮影の為、北しなの線に乗って、黒姫へ移動する。乗車するのは、長野駅を9時25分に発車する、北しなの線の妙高高原行き325M。この列車は、妙高高原方面からの列車の折り返しではなく、小諸からの627Mが、長野駅2番線に到着後、妙高高原行きとなる。そこで、この列車を撮影するため、まずは3番線のホームの先端で待機。627Mを出迎える事にした。
長野駅に進入する小諸からの普通列車627M。
この日、627Mに充当されていたのは、初代長野色に塗り替えられたS7編成。正面の方向幕が「普通」と掲出していると言う事で、この列車は、ワンマン運転ではなく、車掌が乗務している。このカラーの車両が「普通」幕で走っていると、タイムマシーンに乗って、20年以上前の長野駅に来たかのように感じられる。
撮影後、私は2番線に移動し、停車中のS7編成に乗車する。最後部のクモハ115-1018に乗車するが、座席は8割方埋まっていた。しかし、豊野まで来ると、空席が目立つようになり、私もボックス席を1人で独占する事が出来た。足元から響くモーター音を堪能しながら乗車すること35分。目的地である黒姫駅に到着する。
黒姫駅は、「115フェスタin北しなの線」のメイン会場となっており、私が到着した時点では、「115フェスタ号」の到着に備えて、グッズ販売などの準備作業が行われていた。その作業を横目に、私は撮影地を目指し歩き始める。私が向かったのは、古間~黒姫間にある、黒姫山をバックに爽快な写真が撮れる有名撮影地。黒姫駅からは、徒歩15分ほどで到達できたが、流石は有名撮影地だけあり、数え切れないほどの撮り鉄さんが待機していた。撮影地として指定されている橋の上には、とても入れる隙間もなく、橋の下、畑の畦道へ進んで待機。どうにか撮れる場所を確保した。しかし、この時点で、「115フェスタ号」に先行する列車はなく、まさにぶっつけ本番となる。
黒姫山の頂上に架かる雲の動きを気にしながら待つことおよそ20分。背後から「115フェスタ号」がやって来た。
湘南色+スカ色の6両編成で運転された「115フェスタ号」
残念ながら、黒姫山の山頂は、顔を出さなかったが、順光の状態で湘南色+スカ色の115系が撮影出来て大満足。ここまで来て、本当に良かったと思う。
「115フェスタ号」が通過すると、この場から撤収する撮り鉄さんも少しだけいたが、殆どの人がその場に留まり、115系の撮影を楽しむようである。私も、暫くの間、この場に留まり、115系の撮影を続ける事にした。
長野行き326M。
「115フェスタ号」通過から、およそ15分後。私が黒姫まで乗車した、初代長野色のS7編成が、妙高高原から折り返してきた。
近付いてきたところで、更にもう一度。
相変わらず、黒姫山の山頂には雲が掛っている為、近付いてきたところで、更にもう一度、S7編成を撮影してみた。側面重視のアングルとなるが、ラッピング電車などでは、このアングルで撮った方がいいかも。
黒姫駅では、湘南色+スカ色と、初代長野色が並んだのか。この日は、初代長野色編成も、北しなの線運用が主体だし、この並びをどこかで撮らなくては・・・
その2へと続きます。
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