終焉間近 上信電鉄150形151Fを撮影する その1
5月12日のお話です。
老朽化した車両を置き換えるため、JR東日本から107系を購入した上信電鉄。この度、1992年から1996年にかけて西武鉄道から譲渡された150形のうち、西武鉄道旧401系407Fを譲り受けて、1992年に入線した151Fが、5月25日を以て、営業運転を終了することになり、5月8日からは、「ありがとう151形」のヘッドマークを掲出して運転している。
西武鉄道時代から通算して53年間働いてきた151F。最後の姿を、もう一度撮っておきたい。しかし、現地へ行って走っていなかったら意味が無い。上信電鉄のホームページに掲載されていた、151Fの情報を見ていると、そのページの一番下に、運行時刻に関する問い合わせ先が出ていた。そこで、当日の朝、上信電鉄に問い合わせてみると、151Fは運行しているが、高崎駅10時42分着の列車で、いったん、車庫に入庫してしまうとのこと。
早速、支度をして、いざ高崎へ。大宮から上越新幹線に乗り込み、高崎に到着したのは9時48分。ここから、上信電鉄の高崎駅へと向かい、1日乗車券を購入後、10時16分発の下仁田行きに乗り込んで、佐野のわたし駅へ。ここから歩いて、烏川に架かる木橋、佐野橋へ。ここから烏川橋梁を渡る151Fを撮影することにした。
烏川橋梁を行く、150形151F。
撮影地で待つこと、およそ10分。「ありがとう151形」のヘッドマークを掲出した151Fの高崎行きが、ゆっくり近付いてきた。まずは、編成全体を撮影する。
続いて、151Fの側面を、1両ずつ撮影する事に。
クモハ152(旧西武鉄道クモハ407)
旧西武鉄道クモハ407改め、上信電鉄クモハ152。上信電鉄入線に際して、台車を、空気バネ台車のFS372から、コイルバネ台車のFS342に交換している。
クモハ151(旧西武鉄道クモハ408)
旧西武鉄道クモハ408改め、上信電鉄クモハ151。この車両も、上信電鉄入線時に台車を交換している。
最後に後追い。
1両ずつ側面を撮り終えた後、最後はクモハ151側から編成全体を撮影。この日、クモハ151は、下仁田側のパンタグラフを上昇していた。冬場は2基ともパンタグラフを上昇しているが、150形や500形、更には最新鋭の7000形等、パンタグラフが1両に2基搭載している車両は、この時期、1基のみ使用となっており、どうやら偶数日が下仁田方、奇数日が高崎方のパンタグラフを使用している模様。西武鉄道時代から前パン姿を見続けてきた車両だけに、下仁田方のパンタグラフが上がっていて、本当に良かった。
151Fは、この後、いったん高崎の車庫に入庫した後、午後、再び出庫するのだが、再出庫まで、まだ3時間以上ある。そこで、このまま佐野橋を渡って、隣の駅、根小屋駅との間にある、有名撮影ポイントへ。ここで、少しだけ、行き交う列車を撮影する事にした。
500形501Fによる下仁田行き。
西武鉄道新101系を譲り受けた500形501Fによる下仁田行き。流鉄や伊豆箱根鉄道など、各地の地方私鉄で活躍している西武鉄道新101系だが、譲渡第1号となったのが、この上信電鉄の501F。2004年12月11日に上信電鉄入りして、今年で早14年。入線後は、銀河鉄道999のイメージ列車にもなるなど、何度かイメチェンを繰り返した後、2015年からは、上信電鉄創立120周年を記念し、地元群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」のラッピングを施した、ぐんまちゃん列車として運行されている。ぐんまちゃん列車となってからの501Fは、まともに撮影していなかったので、今回、ここで出会えた事は嬉しかった。
1000形による高崎行き。
ぐんまちゃん列車通過から、およそ12分後。1000形の高崎行きがやって来た。1976年に登場した1000形は、デビュー当時3両編成だったが、2001年に3両編成での運行を終了。冷房改造及びワンマン化を実施。その際に、クモハ1001+クモハ1201の2両固定編成と、200形・250形の増結用のクハ1301に分けられた。この1000形も、既に登場から42年。気付けば、置き換えの対象となってもおかしくない年数が経過していた。
1000形の高崎行きを撮り終えた後、根小屋駅へ向けて移動を開始する。10分ほど歩き、駅近くの踏切に差し掛かった時、下り列車がやって来た。
1000形による下仁田行き。
近付いてきたのは、先程も撮影した1000形。高崎駅で入庫することなく、下りの下仁田行きとして折り返してきた。
撮影後、3分ほど歩いて根小屋駅に到着。時刻は11時30分。朝ごはんを早く食べていた事もあり、お腹も空いてきた。お昼ごはんを食べる為に、根小屋駅11時41分発の高崎行きで、一旦、高崎へ戻る事に。
上信電鉄の最新鋭車両7000形。
入線してきたのは、2013年に導入された、上信電鉄の最新鋭車両7000形。実は、これまで7000形に乗車した事が無く、この日が初めての乗車となった。ワンマン運転なので、先頭車両から乗車したが、車内に入ってから、空いている2両目のクモハ7001へ移動。空いていたボックス席に腰を下ろす。乗車したのはクモハなのだが、走り出すと、走行音はとても静か。モーター音はJR東海の313系に近いという印象を受けた。そして、今時の車両には珍しく、窓は下段の窓も開ける事が出来て、最新鋭車両でありながら、どこか昭和の匂いを感じさせる車両だった。
列車は、約10分で高崎に到着。高崎駅到着後は、駅ビル5Fレストラン街の登利平へ直行。お昼ご飯をしっかり食べて、午後の撮影に備えた。
その2へと続きます。
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