富士川駅にて
西武鉄道の新型特急、001系「Laview」B編成の甲種輸送を撮りに出かけた、2月2日午後のお話です。
甲種輸送の撮影のために訪れた、東海道本線の富士川駅。この日は、雲一つない快晴。ホームから眺める富士山は、とても美しかった。その為、甲種輸送を待つ間も、ついつい富士山を見てしまう。
せっかくきれいに富士山が見えているので、甲種輸送が通過するまでの間、一部の下り列車にもカメラを向けてみた。
富士川駅を通過する、下り貨物列車。
富士川駅到着から約40分。手元の時計で、15時15分頃のこと。EF210-103号機が牽引する下りの貨物列車が通過した。東海道本線は、物流の大動脈。日中でも貨物列車が頻繁に走っている。この列車を牽引する、EF210-103号機は、吹田機関区の所属。EF210の100番台車は、武蔵野線でも良く見かけるが、下枠交差型パンタを搭載している100番台車は、101号機から108号機までの8両だけなので、私自身は、少数派の車両が見られたと言う事で、ちょっと嬉しい気分になる。
静岡車両区313系T13編成による、普通列車島田行き。
EF210‐103号機牽引の貨物列車通過から25分後。静岡車両区に所属する、313系2500番台T13編成による、普通列車島田行きがやって来た。一見すると、この地域では当たり前のように見られるロングシートの313系なのだが、T13編成の豊橋方先頭車両である、クハ312-2322には、他の車両と比較すると、特徴的な違いが見られる。それは、ヘッドライトの上に見えているアンテナのような装置。313系2500番台の列車無線アンテナは、先頭車のクーラーとクーラーの間にあるため、正面からは見えないので、通常の列車無線アンテナではなさそう。色々と調べてみたのだが、真相は未だ解らず。この車両だと気付き、慌てて撮った為、影が入ってしまっているが、珍車が撮れたので、個人的には満足している。
静岡車両区211系LL14編成による、普通列車静岡行き。
T13編成による普通列車から15分後。今度は、211系LL14編成による、普通列車静岡行きがやって来た。静岡車両区の211系は、SS編成、LL編成、GG編成と3種類ある。このうち、SS編成(クハ210を除く)と、2両編成のGG編成は、静岡地区に新製配置だったため、生え抜きの車両となるが、LL編成は、この地域に残っていた113系の置き換えの為、大垣車両区から転属してきた車両である。LL編成は、静岡生え抜きのSS編成と共通運用となっているが、LL編成は、身延線の低断面トンネルは通過できない。
EF64 1033号機が牽引する貨物列車。
そして、211系の普通列車通過から、およそ5分後のこと。愛知機関区に所属する、EF64 1033号機が牽引する貨物列車が、富士川駅を通過した。EF64の1000番台車は、元々、上越線や高崎線で活躍していた、旧型電気機関車を置き換えるために開発された車両。JR貨物に所属する車両は、全車両、愛知機関区に所属。首都圏エリアの他、中央西線、伯備線などでも運用されている。その為、首都圏エリアで運用されていた車両が、愛知機関区に帰るために、一部の東海道本線の貨物列車を担当。逆に、愛知機関区から首都圏エリアへ向かう車両も、東海道本線の貨物列車を担当して送り込んでいる為、東海道本線でも、運用に就く姿を見かけるようになったのだが、どうしても上越線のイメージが強すぎるのか、私自身は違和感を感じてしまう。
この後、この日の本命の001系「Laview」甲種輸送を撮影した後、改札口を出て、駅の静岡方にある踏切へ移動する。この踏切からは、更に下り列車と富士山の組み合わせが良く撮れるのだが、陽が短い季節だけに、この踏切に辿り着いた頃には、すっかり日が陰ってしまった。
373系特急「ふじかわ」
静岡と甲府を身延線経由で結ぶ特急列車「ふじかわ」。165系の急行「富士川」を、373系に置き換えて、特急に格上げしてから、既に20年以上が経過した。今や373系もすっかりベテラン選手に。富士山をバックに、373系を撮っておきたかったが、タッチの差で、日は陰ってしまった。
さて、この列車が通過すると、すぐに上り列車が来てしまう為、東京方面へ戻るには、富士川駅で20分ほど待つ事になる。駅前に戻って来ると、身延線の富士宮駅へ向かう路線バスが、あと数分でやって来ると言うので、そのバスを見てみる事に。すると・・・
富士宮駅行き路線バス。
ここは静岡県であるが、運行しているのは山梨交通。東京や埼玉ではお馴染みの国際航業バスのグループ会社だけに、バスのカラーも国際航業バスと一緒。そして、このバス、1992年式のいすゞキュービックと言う事で、このバスにカメラを向けている人も、何人か見られた。
そして、この直後、富士川駅に謎の下り列車が到着。急いで下りホームに向かうと・・・
313系V12編成の回送列車。
下り本線のすぐ隣にある側線に、回送列車が入線していた。私がホーム上に辿り着いた時には、既に東京方面へ向けて折り返す体制になっており、この撮影から、およそ2分後には、東京方面へ向けて走り去ってしまった。この313系は、御殿場線や身延線で運用されている3000番台車。普段は沼津を拠点に動いているが、沼津運輸区から出庫し、富士駅から身延線の列車に充当させる場合、東海道本線の下り本線から、富士駅の身延線ホームへ直接入ることができない。その為、富士駅から約1キロほど富士川駅寄りにある留置線に入ってから、改めて身延線ホームへ入線と言うシーンを何度か見たことがあるが、この車両は、富士駅から一駅、富士川駅の側線まで進んで、ここから富士駅へ折り返し、直接、身延線ホームへ入線するという方法で、身延線の運用へと言う流れのようだ。実際に、後続の上り列車に乗り込むと、富士駅の身延線ホームに、この車両が停車していた。
私自身は、富士川駅で折り返す回送列車を、初めて見たのだが、調べてみると、何本かあるようで、この回送列車を撮れたことは、私にとって、とても大きな収穫となった。
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